カウンター 健康腺療法と副交感神経との関係性について - 談論サロン天珠道
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談論サロン天寿道

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[2034] 健康腺療法と副交感神経との関係性について
タマゴ - 2016年05月15日 (日) 14時48分

体性ー自律神経反射の原理が分かってくると、健康腺と副交感神経とに密接な関係性があるらしきことも見えてくるはずです。

第一健康腺と第二健康腺の位置は、交感神経の節前繊維がよりも、仙髄(副交感神経)及び脚からの体性神経(上脊髄反射)との関係性が強いことが推測されます。
第三健康腺は、腕の付け根に位置するのですから、やはり交感神経よりも、腕からの体性神経(上脊髄反射)との関係性が強いことが推測されるでしょう。
要するに、健康腺療法は副交感神経系を刺激する治療法なのです。

また、元気療法も、手足を刺激するのですから、体性ー自律神経反射の原理を考慮すれば、副交感神経との関係性が強いであろうことが推測されます。
元気療法が高血圧に効果があるのは副交感神経の作用なのです。

私が、天寿堂さんが交感神経にばかり注目していることを指して、健康腺療法の解明からどんどんと遠ざかっていると評した理由がお分かり頂けたかと思います。
本当は天寿堂さん自身に気付いてもらいたかったのですが、これ以上反対方向に行ってしまうと戻ってこれなくなりそうに思えたので、やむを得ず忠告させてもらいました。

Pass

[2036] ようやくまともな討論になりそうですね
愚按亭主 - 2016年05月16日 (月) 13時41分

 これまで用心深く自分の意見を言わないようにしていたタマゴさんがようやく自分の意見の一端を披露してくれました。これで、互いの意見を闘わせる討論になりそうですね。大歓迎です。

 まずタマゴさんが健康腺療法の本質を規定するカギとなると主張する体性ー自律神経反射は、現実の生きた人間体においてどのように位置付けられるものでしょうか?これがまず問題です。そしてそれを唯一の根拠として健康腺療法の本質を規定することが果たして正しいことなのでしょうか?健康腺療法は病気を治す治療法ですから、その本質的規定のもとに健康腺療法ははたしてその本来の効能を発揮することができるのか、ということが問題となると思います。

 これに関して本来の順番を少し変えて、一番最後のその規定で本当に病気を治せるのか?という問題から解いていきたいと思います。結論から申しますと、その規定では治るものも治せなくなると思います。たしかに結果として副交感神経が働きやすくなるのは事実です。しかしながら、そこに至る過程が異なるのです。どういうことかといいますと、病気の場合、体性ー自律神経反射で副交感神経の働きが良くなるケースは非常に少ないと思います。体性ー自律神経反射でよくなるのは治療が必要でない程度の場合です。本当の病気の場合、体性ー自律神経反射は無力です。しかし、健康腺療法の本当の意義は、そういう場合でも病気を治せるところにあります。

 どうしてそういうことが言えるのかを、順々に説明していきましょう。そもそも人間は動物的本能を捨てて、人間的認識を創り上げることによって人間になりました。その特殊な進化によって、人間の体はとても複雑な体になってしまったのです。その人間の体が創られたダイナミックなカオス的変転過程を三項の弁証法で形式化してみますと、次のようになります。
即自的基礎的契機:四足構造の本能的動物体
対自的否定的契機:道具使用的直立二本足構造の認識的生活体(経絡体)
即自対自的統体的契機:人間体(本能統括の上に認識統括が君臨する二重構造体)

 となります。その結果、体性神経は本能統括下から外れて認識の統括下に配属され、交感神経(護命神経)と副交感神経(内臓運動統括神経)はそのまま本能の統括下に残りました。しかし、もともとの動物時代に本能統括下で一対だった体性運動神経と副交感神経(内臓運動神経)の一対的つながりの名残が、上脊髄反射で、体性運動神経と交感神経、内臓運動神経(副交感神経)と交感神経とのそれぞれの協働・補完的つながりの名残が脊髄反射となります。

 以上の関係から、体性運動神経との協働・補完的連携の結果として交感神経が腸管運動を抑制するという副交感神経とは反対の働きをすることがあるので、副交感神経と交感神経とが拮抗関係にあるように見えるわけです。しかし、これはあくまでも体性運動神経と、内臓運動神経(副交感神経)とのもともとの拮抗関係のあおりを受けてのものにすぎません。その証拠に、交感神経は内臓そのものをも守る働きをしていて、内臓運動神経(副交感神経)を助けているからです。

 たとえば、腸間膜は交感神経が統括し、その腸間膜を通じて腸の免疫組織であるバイエル板を統括していることです。腸間膜の付着部の内側の粘膜にバイエル版が存在する理由は、そういうことなのです。ですから、人体の免疫機構は交感神経が一手に統括しているのです。流蛍殿の腸管が石のように固くなって、免疫機構もおかしくなって自己免疫の異常を引き起こし、結果として嚢胞腎になってしまったのも、すべて交感神経の異常のせいなのです。だから、背中の真ん中の状態が非常に悪かったのです。今ではほとんど正常といってよいほどに改善しております。その時、副交感神経をいくら刺激しても難しかったと思います。

 このような本能統括時代の名残としての体性ー自律神経反射は、人間体の生理的統括全体のほんの一部の特殊な関係にすぎません。人間体の生理構造上の一番の問題となるものは、認識と本能的な交感神経との間の矛盾の深刻さであり、そのしわ寄せを一身に受けて交感神経がとても異常化しやすい状況にあることです。そしてそれに追い打ちをかけるように、日本人の交感神経が年々劣化しつつあるという状況にあるにもかかわらず、日本人の健康を守る責任のある現代医学が、交感神経を不当に矮小化していることがその状況を改善するどころかますます悪化させるのに手を貸している現状の、ことの重大さ・深刻さに、それを自分自身が招いていることに全く気付いていないことです。

 そればかりでなく、現代医学はスジのネットワークの働きの重要性に全く気付いていないことが輪をかけて、これだけ医療技術が発展していながら治せない難病がいかに多いか、の原因の一因は、このスジのネットワークの無視にあると思います。そして、このスジのネットワークを統括しているのが交感神経であることも、関心がないせいか、まったく気づいていないのです。

 最近遺伝的な要素もかかわっていると思われる、親子三代自然気胸によくかかるというケースを治療して、劇的改善を見せて息子さんの人生を明るくするのに大いに貢献できた体験がありました。そして、なぜ自然気胸にかかってしまうのかの謎も解き明かすことができました。この方たちの特徴は、冷えているのに異常に汗をかくことです。それらの謎も交感神経とスジのネットワークの異常論で簡単に解き明かすことができ、しかもそれに基づいて劇的改善を図ることができました。

 そのうちの長男の方は、自然気胸の手術を受けて間もなかったのですが、下腹部から第一健康戦にかけて強烈な異常感覚があって、触れなかったのですが、足のスジの異常な緊張を針で強烈に解きほぐした後は何とか治療できるまでになりましたが、この治療によって太れなかったのが、太れるようになっていきました。つまり、結果的に副交感神経がよく働くようになったのですが、それまで副交感神経がまともに機能できなかったのは、筋のネットワークと交感神経の異常によって、健康腺が強烈に異常化していたためだったのです。これを取らずして副交感神経をいくら刺激しても改善は不可能だったと思います。

 そもそも、経絡の異常は経絡の筋のネットワークの異常として現象します。それが健康腺と交わるところで健康腺と経絡の異常とが一体的に融合して、経絡の異常として現象することになります。このことは吉田先生が常におっしゃっていたことです。だから、吉田先生は経絡の異常がきちんと取れたか健康腺でチェックされていたのです。その経絡のスジのネットワークを統括しているのは交感神経なのです。

>元気療法が高血圧に効果があるのは副交感神経の作用なのです。

 これは次の私の実体験の話をまじめに読んだのでしょうか?
「たとえば、最高血圧が200近い高血圧で冬になると必ず手がレイノー病になるという方を、三年かかりましたが、薬も使わずに120〜130にまで下げ、手足の冷えもなくなりました。これは手足の交感神経の働きを良くして全体の交感神経のバランスを整えて高血圧を治したのです。これを交感神経と副交感神経のバランスを良くしようとしても、治りません。交感神経が異常な状態だったからです。交感神経の異常をどう治すのかこそが肝心な点なのです。」

 この状況で副交感神経で血圧を下げたらどうなるのでしょうか?手足はますます冷えることになるのではありませんか?元気療法で手足が温めい血圧も下がったのは、副交感神経のせいでないことは明らかです。

 だから「私のほうのミスが修正されて、私の説が一歩前進しただけで、タマゴさんの方が少しも前進していないからです。そのはるか先を行っているはずの現代医学が、本態性高血圧の構造が解けないのは、交感神経ー副交感神経一対説のせいで、交感神経に対する理解がキャノンよりも大幅に後退してしまっているからです。この点をタマゴさんが理解してはじめて、少し埋められたといえるでしょう。」といったのです。


Pass

[2037]
タマゴ - 2016年05月16日 (月) 15時27分

>たとえば、腸間膜は交感神経が統括し、その腸間膜を通じて腸の免疫組織であるバイエル板を統括していることです。腸間膜の付着部の内側の粘膜にバイエル版が存在する理由は、そういうことなのです。ですから、人体の免疫機構は交感神経が一手に統括しているのです。

意味が分かりません。
腸間膜って、何を指すのか御存知ですか?

Pass

[2041] 交感神経と副交感神経との役割分担について
愚按亭主 - 2016年05月17日 (火) 13時56分

 交感神経は、体性運動神経の統括する筋肉の運動や、内臓運動神経(副交感神経)の統括する内臓の運動が、円滑に進行するようにそれらの周りのスジのネットワークを通じて支える役割を果たしています。スジのネットワークは、その保護する対象の形態が運動によって崩れないように維持するとともに、その細胞のまわりのリンパの流れを統括して母なる海を演出して退社環境を保持し、神経と血管の通り道を確保する、というとても重要な役割を果たしております。

 これは筋肉の運動の場合、その筋膜がそのスジのネットワークを構成する一員となっており、腸管の運動の場合、腸間膜がその一員を構成しております。これによって、筋肉や腸管への神経や血管の通り道を確保しその活動が円滑に行われていくように働いているわけです。そして件の腸間膜は次のようなバイエル板との密接な関係が存在します。

「バイエル板は、空腸や回腸において、腸間膜の反対側の所々に存在する、絨毛が未発達な領域のことである。哺乳類の免疫器官の1つ。」(ウィキペディアより)

 つまり、交感神経は腸間膜を通じて腸管内の免疫器官を統括していると考えられます。つまり、交感神経は体全体の免疫機構を一括して統括している、ということです。

Pass

[2042]
タマゴ - 2016年05月17日 (火) 16時13分

まず、天寿堂さんの言う「統括」というのがどういう作用を指すのかわからないのですが、
腸の運動をコントロールする作用を指すのであれば、それは腸間膜という膜ではなく、主に自律神経系が担っており、
腸の運動を活性化させるのが副交感神経、沈静化させるのが交感神経です。
また、Wikipediaにある通り、パイエル板は回腸の腸間膜(小腸間膜)のついている側とは“反対側”の壁に多いんです。
ですから、何をもって腸間膜という膜がパイエル板の働きを統括していると言うのか分かりません。
もし腸間膜がパイエル板と関係していると仮定するにしても、その腸間膜を交感神経だけが統括しているというのは正しくないと思います。

天寿堂さん全てを区別なく既定事実であるかのように断定口調で書くので、どこまでが現代医学で認められている事実で、どこまでが天寿堂さんの仮説なのか、読む人は分かりにくいと思います。
そこは区別すべきです。
「手足には交感神経のツボしかない」というヨタ話も、後で撤回したものの、断定口調で述べていた前科がありますし。

Pass

[2043]
タマゴ - 2016年05月17日 (火) 17時08分

それから今回、天寿堂さんは「交感神経の異常化」という語をこれまでよりも多用していますが、これはどのような現象を指すのですか?
私は、交感神経が異常亢進している状態であると受け取りましたが、それで間違いありませんかね?

Pass

[2044] 一般論の重要性
愚按亭主 - 2016年05月17日 (火) 18時10分

 なぜ一般論が重要なのかといいますと、事実の見え方を規定するケースが多いからです。たとえば、交感神経と副交感神経とが拮抗的にコントロールしている、というのも一種の一般論として、研究の在り方を規定しその結果にも大きく影響を及ぼすことになります。つまり、その一般論にそった事実ばかりが取り上げられ、それに反する事実が見逃される可能性が高くなります。また、それに沿ったと思われる事実は、そく何の反省もなくそのまま取り入れられる可能性が大きくなります。

 たとえば、交感神経が腸管を抑制するように働くことがある、という事実があった場合、これは副交感神経の働きと反対の働きだからと、腸管は同じ原理に基づく一対の相反する作用を持つ二つの神経によってシーソー的に調節されている、と簡単に解釈されてしまって、その背景などが深く吟味されなくなってしまいます。

 ところが、私の説く交感神経の一般論は、護命神経として体性運動神経の統括する筋肉の運動や、内臓運動神経(副交感神経)の統括する内臓の運動を支えるように全身を統括するとなりますので、副交感神経とは全く原理が異なってきます。体制運動神経をサポートするときは内臓運動神経(副交感神経)とは反対の働きをすることになりますが、内臓運動神経(副交感神経)をサポートするときは、反対の働きでなく相互補完的になります。そういう観点から探っていけば必ずそういう事実が見つかるはずです。だから、一般論が大切なのです。

 この交感神経の統括するとは、交感神経はほかの神経と違って、単一の期間を単一的にコントロールするのではなく、交感神経全体として体系的一体的に統括します。だから、体全体が運動状態にあるときには、心臓と手足の血管の運動をその運動に合わせて連携させて統括するだけでなく、腸管の運動も抑制するのです。これはあくまでも運動下での漸進的統括の一環としてのもので、副交感神経との関係のものではありません。その証拠に、ものを食べてすぐに運動を始めたとき腹痛を起こすことがありますが、これは副交感神経は腸管に働けと命令し、交感神経は動きを落とせと命令するという衝突が起きるためです。もしシーソー関係が成立していたとしたならば、このような衝突は起きるはずがありません。それぞれ働く原理が違うからこういうことが起きるのです。

 また次のような事実があります。

〈胃もたれ・胸やけ・むかつきを元氣療法で〉
 上記の主訴だったので、私はみぞおちから心臓の周りあたりのスジのネットワークの状態が悪くなって交感神経も副交感神経もまともに機能できなくなっている状態だと考えて、左手の中指を調べてみました。すると、案の定というより予想以上に、これまで体験したことのないほど大きなしこりが中指の両側にできておりました。これだと思うと同時に、これは直せると確信しました。施術中は胸の中を熱いものが駆け巡ったそうです。無事取り除くことができて、背中を見てみるとやはり同じ高さの背骨の両側が固まっておりましたので、それをほぐして治療を終えました。三日後にいらしたときはすっかり良くなっておりました。

 これなど、副交感神経の異常(機能不全)がそれをサポートする交感神経と心包経の経絡のスジのネットワークの異常(警告的スジのシコリ化)となって表れていて、元気療法で中指の異常なしこりを活圧すると神経への強烈な響きとなって交感神経・副交感神経ともに正常に戻ったということです。これは明らかに協力関係です。

 次に腸間膜の問題ですが、なぜ腸間膜の付着部の裏側に免疫器官が存在するのか?その意味を問うとき、私のような一般論を持つものなら、当然にそこに何らかの因果関係があるはずだとして、徹底的に調べます。しかし、今の常識的な一般論では腸は副交感神経が主にコントロールしているからその免疫器官も副交感神経がコントロールしていると解釈してしまって、それ以上深く追及されなくなって見逃されてしまうのだと思います。自己免疫という現象も、免疫を統括する交感神経の異常が根本原因だと思いますが、その場合の異常とは本来の働きとは違った狂った統括をするようになることです。


 

Pass

[2045]
タマゴ - 2016年05月17日 (火) 20時39分

それらについては後ほど突っ込んで議論するとして、まず天寿堂さんの言う「交感神経の異常化」とはどういう状態を指すのか明確にして下さい。
そこがハッキリさせないと議論が先に進みません。
交感神経が異常亢進することであるという理解で宜しいのでしょうか?

Pass

[2047] 反論は?
愚按亭主 - 2016年05月17日 (火) 22時18分

 その前にまず、批判されたことについて反論するのが討論というものではありませんか?そうでないと批判をかわすためにやっているとしか思えませんよ。交感神経の異常についてはいろいろと具体例を挙げているのに、どうして亢進だけになるのですか?交感神経はそんな単純なものではありません。凝りも交感神経の異常です。リウマチも交感神経の異常から自己免疫になったものです。これを単なる亢進に括るのは難しいと思います。

 要するに、異常というのは、正常でないものはすべて異常だということです。本態性高血圧にしても手足の血管の統括のほうは低下で心臓のポンプ圧の方は亢進ということになります。このように交感神経は全体的・体系的統括をするので、内部にいろいろな異常が錯綜して出てくるものなのです。ストレスによってスジのネットワークが粘着性を帯びて固まってしまって、痛みやしびれが常態化してしまうのも交感神経の異常です。このように交感神経の異常は、筋のネットワークの異常としてあらわれることが多いのです。

 これは先日行った講習会での話です。 講習生の中に二日続けて夜両足がつってとても苦しかったという人がいたので、、はじめにその治療の実演を皆の前で行いました。まず、水かきを触ってみると、予想に反して意外にも特別な異常らしい異常が見つかりませんでしたが、しばらく続けていると、少しづつおかしなところが顔を見せ始め、少し痛がるそぶりを見せ始めました。しかし、いまひとつ手ごたえという面では物足りなかったのは事実です。
 おかしいな?これは土台の歪み一切奇妙の中指の方に集約されているかもしれない、と思って水かきをやめて中指の施術に切り替えました。

 中指の方も、初めは特におかしいところは感じられませんでしたが、しばらくするとつまんでいる親指側の側面に非常に細い筋が一本感じられました。そしてそこに圧をかけると非常に痛がりはじめました。これだこれが本命だと確信し、これを取りきろうと決心しました。非常に痛がっているのが見えましたが、あえて心を鬼にして不退転の決意で一定の圧を決してゆるめませんでした

 その結果、髪の毛よりも細かった異常なスジの線がだんだん太くなって正常な太さになったので、治療を終了しました。講習会がひと段落して休憩の時に、その講習生が足を触って撫でていたのを見て、足がおかしい?と聞いてみると、足がつりそうな怖い感じがずっと続いていたのが、その怖い感じが嘘みたいになくなった、と嬉しそうに報告してくれました。

 その細くなっていたスジというのは、おそらく神経のスジだと思います。つまり、交感神経の虚ということになりますが、これも交感神経の異常だといえましょう。しかし、現象としては足の引き攣れですから、亢進といえばそう言えなくもないかもしれません。しかし、そんなことどうでもよいことです。要は異常が正常に戻ればよいだけの話です。

Pass

[2048]
タマゴ - 2016年05月17日 (水) 23時19分

どうでもよくはありませんよ。

健康とは則ち、生体機能が中庸(適切な状態)を保つことですから、機能が亢進しているなら沈静化し、機能が低下しているなら活性化する処置を施さねばなりません。
自律神経についても同様です。
私は、天寿堂さんの「交感神経を元気にする」という、どうとでもとれる表現は好ましくないと思うのです。
交感神経が異常亢進している一般人の方が天寿堂さんに感化されて「交感神経を元気にしよう」と考えて、コーヒーをガブ飲みするようなことが起こらないとも限りません。
当然、これは非常に危険な行為ですし、このような事態で病状が悪化した場合、天寿堂さんにも道義的な責任が無いとは言えないと思います。
「そんなつもりでは述べていない」では、世間は許してはくれません。

そもそも、天寿堂さんが述べるように生体機能が交感神経により一元的に統括されている、つまり生体機能の亢進と沈静を一手に引き受けているという立場をとるのであれば、
なおのこと、その点を明らかにしなければなりません。
(私はそのような立場をとりませんが。)

Pass

[2049] ともに真実を極めましょう
愚按亭主 - 2016年05月18日 (水) 09時04分

 どうもタマゴさんは、私の書いていることをまじめに読んでいないようですね。自分の言いたいことだけで、都合の悪いことは全部無視のように見えます。これはおそらく、私をやりこめて従わせたいという目的意識がそうさせているように感じます。そうではなくライバルとして切磋琢磨して、ともに真実を極めるために向上していきましょう。いまのままでは、私の方はどんどん向上していきますが、タマゴさんはいつまでたっても今のタマゴさんのままです。

 自分のダメなところを認めて改善していく勇気を持たないと、向上できません。私は交感神経の異常を治して交感神経を元気にするとしか言っていません。亢進にこだわっているのはタマゴさんの方です。コーヒーの例を出したいがためだと思われますが、薬物でやみくもに亢進させようとする行為は、交感神経を異常化させるものでしかありません。それは、交感神経の異常を治すことが大事だ、という私の主張とは正反対のものでしかありません。私の説明をまじめに読んで理解しようとせずに、それを無視して自分の突こうと思っている方向に強引に持っていこうとするタマゴさんの姿勢が、タマゴさんの目的意識がどういうところにあるかを物語っていると思います。

 それより、私の話をまじめに理解したら、交感神経の実像がよくわかるはずですし世界が大きく広がって、治療にも相当に役に立つはずです。具体的な事例を持ち出して真摯に向き合っている私に、もっと真面目に応えていただきたいと思います。

 最後に、現代人の交感神経が年々劣化してきている現実に対して、交感神経を元気にすることはとても重要な問題提起であることは、いくら強調してもしすぎることはありません。たとえ、コーヒーをがぶ飲みする大バカ者が何人かは出てきたとしても、それよりも日本人全体の交感神経を元気にすることの方が、どれほど重要であるか計り知れないものがあります。

Pass

[2050]
タマゴ - 2016年05月18日 (水) 10時00分

天寿堂さんは一つの議題について議論している途中で様々な話に飛んでいきますが、それはディベートの作法に反します。
一つの議題について議論し尽くしてから他の議題に移るという手順を踏まないと、焦点がボヤけてしまいますので。
今は私が提議した「健康腺療法と副交感神経」ないしは「健康腺療法と自律神経」が議題なのですから、それ以外の話題は後で別のスレッドを立てて話し合えば良いことです。
本当は私も、一般論云々等に関しては、天寿堂さんに色々と申したいことがあるのですがね・・・。

天寿堂さんの
「交感神経が異常化する」
「交感神経を元気にする」
という表現が生理学的にどうすることなのかが曖昧なままだと、これ以上この議題について突っ込んだ議論にならないと述べているのですよ。
「手足には交感神経のツボしかない」というヨタ話と同次元の話などするだけ無駄です。
もし天寿堂さんが本当に交感神経の生理学的機能を確把しているのであれば答を出せるはずですし、答を出せないのであれば把握などしていないということです。

Pass

[2051] これは驚いた!
愚按亭主 - 2016年05月18日 (水) 12時51分

 タマゴさんは、人の文章をまじめに読んでいないのかと思ったら、まじめに読んでいて分からなかったのですね!頭が良いと思っていたタマゴさんが、なんで?と信じられない思いです。

 私の文章は「議論している途中で様々な話に飛んでい」くどころか、「交感神経が異常化する」「交感神経を元気にする」の具体的にわかりやすく説明するものばかりではありませんか?

 たとえば、
>元気療法が高血圧に効果があるのは副交感神経の作用なのです。

 これは次の私の実体験の話をまじめに読んだのでしょうか?
「たとえば、最高血圧が200近い高血圧で冬になると必ず手がレイノー病になるという方を、三年かかりましたが、薬も使わずに120〜130にまで下げ、手足の冷えもなくなりました。これは手足の交感神経の働きを良くして全体の交感神経のバランスを整えて高血圧を治したのです。これを交感神経と副交感神経のバランスを良くしようとしても、治りません。交感神経が異常な状態だったからです。交感神経の異常をどう治すのかこそが肝心な点なのです。」

 この状況で副交感神経で血圧を下げたらどうなるのでしょうか?手足はますます冷えることになるのではありませんか?元気療法で手足が温めい血圧も下がったのは、副交感神経のせいでないことは明らかです。

 これは、タマゴさん自身が提起した「健康腺療法と副交感神経との関係性について」にそったものであり、ディベートの作法に従って反論したものであり、タマゴさん自身もその作法に従って再反論すべきであるのに、催促しても未だに音沙汰なしです。
 しかも、その内容は「交感神経が異常化する」「交感神経を元気にする」の中身を具体的にわかりやすく説明するとても良い例になっているはずなのに、曖昧だとのたまう。

          時間がないのでとりあえずはここまで

Pass

[2052]
タマゴ - 2016年05月18日 (水) 15時43分

まず最初におことわりしておきますが、私は交感神経と副交感神経がシーソーのような単純な拮抗関係にあるとは考えておりません。
交感神経と副交感神経の拮抗関係と、交感神経・副交感神経のそれぞれの自己調節機能が併存しているのではないかと考えています。
詳しく調べたことはありませんが、最先端の生理学でもそれを示唆する研究結果が出ているのではないか、と思います。

それはさておき、自律神経と冷え性のと高血圧の関係性ですが、まず、一口に冷え性とは言っても、考えられる原因も病態も様々です。
自律神経の異常によるものもあれば、内蔵疾患、レイノー病、膠原病などからも体温低下が起こる場合があります。
ですから、まずはそこから検討しなくてはなりません。

天寿堂さんが治療に当たったケースについてですが、まず高血圧が見受けられることから、交感神経が過剰な亢進状態にあることが可能性の1つとして考えられるでしょう。
それと同時に手足(おそらく指先)の冷えの自覚症状があったとのことですが、これは交感神経の過剰な亢進という見立てが正しければ、それを原因とする皮膚への血流量の低下によるものではないかと推測します。
交感神経の亢進により皮膚への血流量は低下しますが、それが原因となり皮膚の温度を察知するセンサーが温度低下を感じたのではないかと思います。
以上は私の仮説ですが、一般に交感神経の過剰な亢進(緊張)とが起こると四肢の末端に冷えを感じる傾向があることは知られています。
副交感神経の作用により交感神経の亢進がある程度抑制され、冷えが緩和されたという可能性はあるかと思います。

Pass

[2053] そうこなくっちゃぁ!!
愚按亭主 - 2016年05月18日 (水) 17時33分

 やっとまともな討論ができそうですね!うれしい限りです。確かにおっしゃるように、私が取り扱ったケースの高血圧とレイノー症状は、交感神経の異常亢進ばかりでない可能性もあります。ですからそれを治すのに三年もかかりました。しかし、血圧が下がった現在、手足が暖かくなり、もうレイノー症状は出なくなりました。

さて、「一般に交感神経の過剰な亢進(緊張)とが起こると四肢の末端に冷えを感じる傾向があることは知られています。」とのことですが、これは逆ではないかと思います。手足の血管運動をつかさどる交感神経が怠けてしまっているために、心臓をつかさどる交感神経がやむをえず血圧を上げざるを得なくなってくる結果として、交感神経の異常亢進と診断されるのだと思います。ですから、交感神経の異常低下と異常亢進はワンセットなのです。これが交感神経の異常ということです。亢進だけではないということです。交感神経の異常亢進には手足の冷えがつきものだということが一般的だということですから、この交感神経内のアンバランスが本態性高血圧の一般的構造だということが言えそうですね。

>副交感神経の作用により交感神経の亢進がある程度抑制され、冷えが緩和されたという可能性はあるかと思います。

 それはないと思います。というのは、副交感神経が心臓に抑制的に働くのは、内臓の運動に関係するときのみだからです。次に手足の冷えの原因は、手足の交感神経が怠けているせいであって、副交感神経が手足の交感神経のなまけを直すということは考えにくいからです。

Pass

[2054]
タマゴ - 2016年05月18日 (水) 18時09分

私は“まともな議論”をしたいのですが、天寿堂さんが
「交感神経を元気にする」
「交感神経が異常になる」
「交感神経が怠ける」
といった、どうとでもとれるような医学的でない言葉ばかりを弄するので、まともな議論にならないのです。
お互いに鍼灸の国歌資格を持つもの同士なのですから、天寿堂さんにしか通じない言葉ではなく、正当な西洋医学・東洋医学の用語を用いて説明し直してくださいよ・・・。
まずはそこから始めて下さい。

Pass

[2055] それは大変失礼しました
愚按亭主 - 2016年05月18日 (水) 21時56分

 では言い直しましょう。「一般に交感神経の過剰な亢進(緊張)とが起こると四肢の末端に冷えを感じる傾向があることは知られています。」この事実の意味するものは、、交感神経の過剰な亢進(緊張)の結果として、四肢の末端に冷えが生じるのではなく、反対に手足の血管運動をつかさどる交感神経の正気が虚したために血流が滞って冷えが生じるから、心臓の交感神経が亢進して血圧が高くなるのだと思います。そして、。「一般に交感神経の過剰な亢進(緊張)とが起こると四肢の末端に冷えを感じる傾向があることは」原因のわからないとされている本態性高血圧の原因は、この心臓の交感神経と手足の交感神経との活動レベルの違い・アンバランスにあるということが言えると思います。

 ですから、タマゴさんが言うような、副交感神経で交感神経の異常亢進を抑制すれば手足の冷えもなくなるはずだ、というのはな違いだと思います。というのは、交感神経の異常な亢進による高血圧が手足の冷えをもたらしているのではなく、手足の冷えのほうが高血圧をもたらしている可能性のほうが高いからです。

Pass

[2056]
タマゴ - 2016年05月18日 (木) 23時21分

私は、その天寿堂さんの患者さんを診察しておりませんので、断定的なことは何も申せません。
交感神経の過剰な亢進により四肢の末端に冷えを感ずるメカニズムも基礎医学の研究で解明されていない以上は一介の治療師としては推測に終始せざるを得ませんが、私なりの見解を述べてみたいと思います。

交感神経の亢進で血流が増加するのはあくまでも骨格筋中の血管だけです。
それ以外の血管の血流は逆に低下します。
手足の皮膚の血管の血流も低下します。
また、皮膚からの汗の分泌量は増加します。
指先などの末端は太い骨格筋が存在せず、それに比すれば相対的に皮膚の面積が大きいので、
腕や脚と比較し、末端に行けば行くほど皮膚の血流量低下の影響の方が大きくなると考えられるでしょう。
さらに、汗の分泌と蒸発により、その部分の温度が低下する作用が大幅に加算されると考えられるでしょう。
この結果を皮膚の温度を感じるセンサーが察知するのではないかと、私は考えます。
この解釈は、学者や医師でもある程度まで納得がいくのではないかと思います。

手足の冷えを心臓の交感神経が察知する、という機能があるという話は聞いたことがありません。

Pass

[2058] 本態性高血圧の構造は交感神経による循環系の統括の異常
愚按亭主 - 2016年05月19日 (木) 09時34分

 問題の焦点は、交感神経の異常な亢進による高血圧には手足の冷えが伴うという現象が一般的にみられるという事実を、どう把えるのが正しいかに絞られたと思います。

 タマゴさんは、血流が骨格筋に集中させられるために内臓や皮膚の血流が減った結果として手足が冷えるもので、高血圧に付随して起きるものだとの立場です。これは現代医学・生理学も同じ立場ででしょう。

 一方の私は、そうではなく反対に手足に血が廻らなくなった結果として高血圧にならざるを得なくなった、という立場です。そして、どうしてそういう現象が切るのかの構造を説いております。本来、交感神経は全身を体系的に統括するという特徴があります。たとえば循環系を統括する場合、心臓と中小動脈の運動を連携させて効率的に漸進的に必要な血液の循環を確保しようとします。ところがその連携のバランスが崩れる事態も起きることがあります。手足の血管運動を統括する交感神経の働きが悪くなると、全身に血が巡りにくくなって手足が冷えてきます。すると心臓を統括する交感神経は血を巡らせようと血圧を高めます。しかし、それでも改善しなければずっと血圧を高く維持し続けなければならなくなって、病的な高血圧になってしまう、というのが私の考えです。

 タマゴさんの言っているのは正常時の運動状態における交感神経の統括の在り方です、しかし、ここで問題としているのは、運動もしていないのに高血圧が続いてしかも手足が冷えるという病的な高血圧の場合です。運動をしていませんので、骨格筋に血流を集中する必要は存在しません。そんな時に血圧が高ければ、当然皮膚にも血流が供給されて温かくならなければ、おかしいということになります。

 私のあつかった高血圧の患者さんは降圧剤を飲むと体がおかしくなって動けなくなったそうです。そのため薬を止めたそうです。つまり、彼女の手足の冷えは相当に重症だったのです。レイノー症状というのは、道路工事の掘削機などの振動によって手の神経が鈍麻して手に血が廻らなくなって真っ白になる症状です。この方も、冬になって寒くなるともともと機能の低下していた神経が鈍麻してレイノー症状を引き起こしたと考えられます。このような状態でしたから、それを改善するのに三年もかかりました、その結果、手足の冷えがなくなり血圧も120〜130に落ち着くようになりました。この事実は、手足の血流の悪さが高血圧の有力な原因であることを示唆していると思います。

 ということは他の高血圧患者に一般的にみられるという手足の冷えは、付随的な現象というよりもむしろそれが高血圧をもたらしている原因である、だから高血圧患者に一般的にみられると考えた方が自然だと思います。

 現代医学・生理学は、交感神経が亢進するときは交感神経全体が同じく亢進状態にあるとしか見ていないようですが、交感神経が異常化すると内部にこのようなアンバランスが生じて結果として高血圧状態が不必要に持続してしまうという現象が生じてしまうのだと思います。

 現代医学は本態性高血圧の原因はわからないとしていますが、これが本態性高血圧の一般的な構造であると思います。なぜ、現代医学がそういうことが分からなかったのかといえば、交感神経に対する理解が、キャノンの理解よりも大幅に後退してしまっているためだと思います。


Pass

[2059]
タマゴ - 2016年05月19日 (木) 14時24分

繰返しになってしまいますが、その患者さんの症状については診察を受け持っていない関係上、何も確定的なことは申せぬ立場にあります。
したがって私に述べることが可能なのは一般的な話のみですが、念のためそのことは再度おことわりしておきます。

さて、最近「冷えのぼせ」という症状に悩まされている方が少なくありません。
顔や関節や筋肉などはやたら熱を持っているのに、四肢の末端などは冷たく感じるというという症状です。
これには、手足からジットリと汗が滲んでくるという症状も随伴することが多い。
これは交感神経が過剰に亢進し、その結果として骨格筋の血流が増え、皮膚の血流は減り、また汗の分泌が増加したのではないかと考えられるでしょう。
運動したかどうかは関係ありません。

四肢の末端に冷感が生じたのを心臓の交感神経が察知して対処する仕組みがあるという話は聞いたことがないです。
手足には交感神経のツボしかないというのと同じ次元の話ではないかと思います。

Pass

[2060] 現代生理学はキャノンの生理学から大幅に後退している
愚按亭主 - 2016年05月19日 (木) 16時22分

>四肢の末端に冷感が生じたのを心臓の交感神経が察知して対処する仕組みがあるという話は聞いたことがないです。

 たしかにこれが現代生理学の普通の感覚だと思います。ということは現代生理学はキャノンの生理学よりも、大幅に遅れているということです。

 交感神経幹のような中央制御室を交感神経は何のために持っているか、という問題です。このことをキャノンは次のように言っています。

「交感神経はすべての鍵の音の大きさを一度に変えるピアノのペダルに似ている。」
「交感神経―副腎系が果たす役割の驚くべき特徴は、これまで記してきたようないろいろな障害に対して幅広く適用できることである。さきに述べたように、一般にこの系は一つの単位として作用する。このように統一された作用が、低血糖、低血圧、低体温などのようにさまざまの状況で利用できるのは、実際、ひじょうに驚くべきことである。」(W・Bキャノン著「からだの知恵」舘隣、舘澄江訳、講談社学術文庫)

 つまり、循環系も心臓ー手足の血管を一つの単位として統一的に統括しているということです。だから、変化の激しい運動においても必要な時に必要な量を効率的に供給できるのです。このような基本的なことも現代生理学がわかっていないとしたら、何をやっているのかと思います。だから、その系に不調が生じたら他の部分が補おうとするのは当然のことです。このように交感神経の内部の系としての異常・アンバランスが心臓の交感神経の異常な亢進状態をもたらすこととなって本態性高血圧になるのです。

 タマゴさんが挙げられた問題は、この本態性高血圧の問題とは別の問題ですが、その謎解きもすでに具体例を挙げて説いておりますので、もう一度読み返してみてください。もちろん、交感神経も関係しております。

Pass

[2061]
タマゴ - 2016年05月19日 (木) 19時52分

「交感神経―副腎系が果たす役割の驚くべき特徴は、これまで記してきたようないろいろな障害に対して幅広く適用できることである。さきに述べたように、一般にこの系は一つの単位として作用する。このように統一された作用が、低血糖、低血圧、低体温などのようにさまざまの状況で利用できるのは、実際、ひじょうに驚くべきことである。」

というキャノンの説明については特に異論はありませんが、天寿堂さんの

「循環系も心臓ー手足の血管を一つの単位として統一的に統括しているということです。だから、変化の激しい運動においても必要な時に必要な量を効率的に供給できるのです。
(中略)
だから、その系に不調が生じたら他の部分が補おうとするのは当然のことです。このように交感神経の内部の系としての異常・アンバランスが心臓の交感神経の異常な亢進状態をもたらすこととなって本態性高血圧になるのです。」

という説明は意味が分かりません。
もっと話を整理してはどうですか。
たぶん、読んでいる人は誰も何のことか分からないと思いますよ。

Pass

[2063]
タマゴ - 2016年05月20日 (金) 00時26分

本態性高血圧症についてですが、天寿堂さんは勘違いをしていると思います。
高血圧症には、腎臓や副腎の病気など明らかな原因疾患が存在するものと、原因疾患が存在しないものがあり、後者をまとめて本態性高血圧症と呼んでいるのです。
本態性高血圧症を引き起こしうる原因やメカニズムが全く解明されていないという意味ではありません。
具体的に、腎血管性高血圧症とかクッシング症候群とか、単一の原因疾患により引き起こされているのではない高血圧症をそのように総称するというだけのことです。
天寿堂さんのような推測レベルの説明を断定的に述べることが医師に許されるなら、殆どの医師がそれなりな説明できるのではないかと思います。

天寿堂さんはやたらと現代医学にケチを付けたがる癖があるようですが、現代医学に酷い目に遭わされたとか何か恨みでもあるんですかね?
私も現代医学に対して言いたいことはありますが、天寿堂さんのケチの付けたがり方は尋常ならざるものを感じます。
それはそれで、一種のバイアスになりうるし、真実を追究するに際して足枷にもなりかねないと思うのですがね。

Pass

[2065]
タマゴ - 2016年05月20日 (金) 06時47分

温度受容器
温度刺激の受容器で、温受容器と冷受容器がある。
恒温動物においては、一般に皮膚内に分布する自由神経終末と考えられている。
ヒトでは、冷受容器はクラウゼ小体Krause's end bulb、温受容器はルフィニ小体Ruffini's bodyとされ、冷受容器のほうが温受容器に比べて数が多く、より表面に近く分布する。

とWikipediaにもありますが、この事実は所謂“冷え性” は、骨格筋の血流よりも皮膚の血流の影響を受けて生じやすい、という可能性を示唆しているかと思います。
(実際には舌などにも温度を感じる受容器は存在しますが、ここでは除外します。)
つまり、冷え性という症状に交感神経の過剰な亢進が関与している可能性を窺わせるということです。

Pass

[2066] タマゴさんなら察してくれると思ったのに・・・
愚按亭主 - 2016年05月20日 (金) 09時40分

 頭の良いタマゴさんならこれだけ書けば察してくれるはず、と思ったのですが、やはり難しかったですか。タマゴさんも自由ではなかったということですね。現代生理学の誤った自律神経論に汚染されて目が曇っているから、人の説明を素直に受け取れないからわわからないのだと思います。タマゴさんはそんなに頭の悪い人ではありませんから・・・・・。

 現代生理学は、動物実験でわかったつもりになって、現実の生きた人間・病んだ人間の事実から、まじめに論理を手繰り寄せる努力をしようとしないから、本態性高血圧などの単純構造すら、解くことができないのだと思います。

 その点、歴史に残る「恒常性」の概念を確立した偉大な生理学者キャノンはさすがに生きた人間をしっかりと観察して、その概念を見事に創り上げました。意味が分からないというので、彼の言葉をもう少し見てみましょう。

「このような危急の状態のいずれの場合にも、交感神経―副腎系の働きは内部環境の恒常性を維持し、からだの安全を図るものである。筋肉を働かせているあいだ、血流を変え、その速度を速めて、酸素圧は一様に維持され、酸―アルカリの均衡も一定に保たれる。また、大量の熱が失われれば、多量の熱を生み出すように代謝速度は上がる。
 血液中の酸濃度が下がったり、とくに必要が生じたときには、肝臓から糖が放出される。出血のあと、循環している血液の運搬効果が悪くなりそうになれば、血管系の容積は、減少した血液量に適応する。一口にいえば、これらの例から示されるように、内部環境がかき乱されそうになると、ただちに交感神経―副腎系が自動的に働いて、生きている組織に対し正常な内部環境を維持するために必要な調整を行う。」(W・Bキャノン著「からだの知恵」舘隣、舘澄江訳、講談社学術文庫)

 交感神経は生命が魚類の段階では、副腎というホルモン分泌器官でした。ですから、血液の成分を調整する器官である腎臓の上に乗っかって血液に問題が生じれば直ちにそれを治すホルモンを分泌して命を守っていました。そして、生命が地上に上陸すると生命は激しい天変地異にさらされ、運動形態も海中とは比較にならないほど複雑になり激しくなりましたので、ホルモンだけの調整では追いつかなくなって、副腎と協同して働く交感神経が増設されたのです。

 そして、その新たに生まれた交感神経の主な任務は、外界と接する皮膚と、恒常性を保つための要となる循環系の統括です。人間になって運動がより複雑になった分、心臓と手足の血管運動とを有機的連関において統一的に統括する必要性がさらに増したということが言えると思います。と同時に、認識は本能と違って、偏った無茶な命令を平気でするので、交感神経が振り回されて異常化しやすい、という状況になりました。そして、その循環を統括する交感神経の異常は、循環を連係・協力して統括していた、その連係・協力関係を壊す異常となってしまうことも生じるようになったのです。その一つのが手足の血管運動の鈍麻によって、心臓機能の異常亢進をもたらす本態性高血圧です。

 これはまだ交感神経の機能レベルの異常でしかありませんが、その状態が長く続くと、心臓肥大や副腎性・腎性高血圧という実体の異常にまで発展して重症化していくことになります。

>冷え性という症状に交感神経の過剰な亢進が関与している可能性を窺わせるということです。

 タマゴさんの説明では、なぜ交感神経が過剰に亢進すると冷え性になるのか、のメカニズム、およびその根拠が明確でありませんが、冷えを感じているのにもかかわらず、交感神経がその冷えに対処しようとしていないことのほうが、問題だと思います。つまり、手足の交感神経の虚ではないかということです。なぜそう言えるのかと言いますと、手足の交感神経を元気にしますと、温めなくとも内側から冷えを感じなくなるからです。

Pass

[2067]
タマゴ - 2016年05月20日 (金) 10時39分

私は、キャノンの説明はスッと腑に落ちてくるのですよ。
運動時に
・血流の速度を速める。
・代謝速度を上げ熱を産成する。
・肝臓から糖が放出する。
・出血の際には血管系の容積を減らす。
という例は、全て交感神経の機能として生理学の教科書に記載されています。
同じ西洋医学の系譜にあるのですから当然ですが。
しかしキャノンは、交感神経が生体の内部環境の“全て”を統括しているとまでは何処にも述べておりません。
例えば、
・血圧を低下させる。
・エネルギーを体内に蓄積させる。
・血糖値を下げる。
・血管を拡張させる。
といった生体維持に欠くべからざる機能を交感神経が担っているかと問われれば、キャノンはNOと答えると思います。

キャノンは、
「内部環境がかき乱されそうになると、ただちに交感神経―副腎系が自動的に働いて、生きている組織に対し正常な内部環境を維持するために必要な調整を行う。」
と述べていますが、これは、
交感神経は「内部環境がかき乱されそうになる」則ち生体がストレスを受ける際に、内部環境をそれに適応するように調整する、
という意味です。
そのような状況下に於ては・・・という意味で述べているのです。
常に交感神経だけが内部環境の維持を担っているなどとは一言も述べてはおりません。
要するに、天寿堂さんの読み違えです。

Pass

[2069]
タマゴ - 2016年05月20日 (金) 11時35分

緊急時のストレスに対応するために後から交感神経が発達した、という説明は理解できるのです。
しかし、そうであるなら平時に生体の内部環境を維持する機能を担っているのは、別の神経系であるということになるはずです。
それは、交感神経よりも先に生物に発達した神経系である可能性が高いのではないかと思います。

Pass

[2070] 作法に反していませんか?
愚按亭主 - 2016年05月20日 (金) 12時34分

 タマゴさんは先に
>それはディベートの作法に反します。一つの議題について議論し尽くしてから他の議題に移るという手順を踏まないと、焦点がボヤけてしまいます

としておきながら、ご自身でその作法を破っていませんか?係争中の議題は、交感神経の異常亢進によって生じる高血圧は手足の交感神経の虚と関係していると主張する私が、その論拠としてキャノンが交感神経は全体が連動して一単位として統一的に統括している点を指摘している文章を提示しました。つまり、連動しているから手足の交感神経に居がある場合それに連動して心臓の交感神経が全体としてそれを補おうとして亢進状態に陥るという説明をしました。

 ですから、ディベートの作法にしたがえば、タマゴさんは、この私の意見に対して、キャノンの説明が腑に落ちたとして納得するか、それでも異議を唱えるかしなければならないはずです。

 さらに、それに関連してタマゴさんが提起した問題すなわち
「冷え性という症状に交感神経の過剰な亢進が関与している可能性を窺わせるということです。」という意見に対して私が次のように答えた問題にも、返答しなければならないはずです。

「タマゴさんの説明では、なぜ交感神経が過剰に亢進すると冷え性になるのか、のメカニズム、およびその根拠が明確でありませんが、冷えを感じているのにもかかわらず、交感神経がその冷えに対処しようとしていないことのほうが、問題だと思います。つまり、手足の交感神経の虚ではないかということです。なぜそう言えるのかと言いますと、手足の交感神経を元気にしますと、温めなくとも内側から冷えを感じなくなるからです。」

 これに答えずに別の点で私を批判するのは作法に反すると思います。ご自分が言い出したのですから、作法通りやりましょう。

Pass

[2071]
タマゴ - 2016年05月20日 (金) 12時56分

正当に反論しています。
引用されたキャノンの文を根拠として天寿堂さんは論を展開しているとのことなので、それを精読したところ、読み方がそもそも間違っていると判明したのです。
キャノンの文章を論拠として議論するなら、当然、正しい解釈をした上で議論しなければ無意味ですよ。
そ砂上に楼閣を築くような無駄なことはしたくありません。

Pass

[2072] はたしてそうでしょうか?
愚按亭主 - 2016年05月20日 (金) 14時38分

 残念ながら、タマゴさんの反論は正当な反論とは言えません。なぜなら、として実際に互いの主張を比較してみましょう。私は次のように主張しました。

>交感神経の異常亢進によって生じる高血圧は手足の交感神経の虚と関係していると主張する私が、その論拠としてキャノンが交感神経は全体が連動して一単位として統一的に統括している点を指摘している文章を提示しました。つまり、連動しているから手足の交感神経に居がある場合それに連動して心臓の交感神経が全体としてそれを補おうとして亢進状態に陥るという説明をしました。

 ここで私が論拠としているキャノンの文章の中の一節は
「交感神経はすべての鍵の音の大きさを一度に変えるピアノのペダルに似ている。」
「一般にこの系は一つの単位として作用する。このように統一された作用が、低血糖、低血圧、低体温などのようにさまざまの状況で利用できるのは、実際、ひじょうに驚くべきことである。」(W・Bキャノン著「からだの知恵」舘隣、舘澄江訳、講談社学術文庫)

です。

 これに対して、タマゴさんの主張は
>キャノンは、交感神経が生体の内部環境の“全て”を統括しているとまでは何処にも述べておりません。
例えば、
・血圧を低下させる。
・エネルギーを体内に蓄積させる。
・血糖値を下げる。
・血管を拡張させる。
といった生体維持に欠くべからざる機能を交感神経が担っているかと問われれば、キャノンはNOと答えると思います。

キャノンは、
「内部環境がかき乱されそうになると、ただちに交感神経―副腎系が自動的に働いて、生きている組織に対し正常な内部環境を維持するために必要な調整を行う。」
と述べていますが、これは、
交感神経は「内部環境がかき乱されそうになる」則ち生体がストレスを受ける際に、内部環境をそれに適応するように調整する、
という意味です。

 
 これのどこが正当な反論なのでしょうか?どこが私が読み違えているところでしょうか?今問題になっているのは、交感神経の異常亢進による高血圧の背後には、手足の交感神経の居が存在するという主張に対して、足のほうは関係ないそんなこと聞いたことないというタマゴさんの反論に対して、手足と心臓が連動しているということを示すために、キャノンの文章を持ち出したのです。ここに引用したように、キャノンははっきりと連動していると述べているように、それは決して読み間違えなどではありません。

 したがって、タマゴさんの反論は正当どころか、全く見当違いの反論、論点をずらすための反論と言わざるを得ません。

追伸:上にあげたもののうち交感神経が血圧を下げるというくだりは、私が手足の交感神経の働きをよくして異常な高血圧が下がった、と主張していることを念頭に置いたものと思いますが、交感神経の以上のために高血圧になっていたものをその交感神経の異常を直したら血圧が下がったという話であって、交感神経に血圧を下げる作用があるということではありません。ただ、交感神経はその時々の運動状態に合わせて最適の血圧にする作用はあると思いますので、その結果下がるということは十分に考えられることです。

 平時緊急時の話は、まったくの読み違えでしかありませんので、もう一度よく読んでくださいというしかありません。

Pass

[2073]
タマゴ - 2016年05月20日 (金) 15時34分

天寿堂さんの全ての論の“大元”に
「交感神経が生体の維持を一括して受け持っている」
という独自の仮説があり、それは天寿堂さんなりのキャノンの学説の解釈に依拠しているわけでしょう?
しかし、天寿堂さんの全ての論の“大元”となるキャノン解釈自体が間違っていることが判明してしまったわけです。
私は、間違った解釈を前提とした議論は無駄だと言っているのですよ。
議論を先に進めるには、まず天寿堂さんがキャノンの説の正しい解釈を前提に全ての論を見直して出直してもらうしかありません。

喩えるなら、天動説を大前提として地球物理学や気象学をグダグダ話し合っても、正しい結論は導き出すことはできないのと同じ事です。

Pass

[2074] 男らしくないタマゴさんに大失望
愚按亭主 - 2016年05月21日 (土) 09時33分

 私は自分の誤りを潔く認め、訂正しました。しかるにタマゴさんは、健康腺療法は副交感神経を刺激する療法だとして、自分のほうからしかけてきておいて、そうではなく交感神経の異常を治すことが結果として副交感神経の働きを助けるのだ、交感神経の異常亢進による高血圧も副交感神経を刺激して治るのではなく、手足の交感神経の虚を治すことによって交感神経内の異常・アンバランスがが整えられて血圧が正常になるのだということを実例を示して反論されると、それに反論できなくなり、反論できないのにもかかわらず、それを男らしく潔く認めようとはしませんでした。この私の反論は、頭の良いタマゴさんでなくとも治療家であるならば、だれでも納得できるはずの話です。タマゴさんがそのことに気づいていないはずはありません。

 ところがタマゴさんは、それを男らしく潔く認めるどころか、あれこれ話をそらし何とか自分のメンツを保とうとばかりしました。この討論によって、現代医学が解けないでいる本態性高血圧の構造が解き明かされるきっかけになりそうな、画期的場面に自分がいてその一端を担ったという喜びよりも、自分のちっぽけなメンツを守ることにキュウキュウとなっているタマゴさんを見て、これが本当にあの男らしいタマゴさんなのか、なんと情けない!なんとセコイ!と大失望です。

 タマゴさんは、私が潔く誤りを認めたことの潔さに感じ入るよりも、ことあるごとに誤りを犯したことを持ち出してはチクリチクリといたぶろうとしました。おそらく、自分がそうだからこそ、誤りを認めるのが怖いのだと思います。私はタマゴさんと違って、そんなケチな真似はしません。それよりも医学の真の発展、人類の発展のほうが大事だからです。今回の討論によって本態性高血圧の構造が見えてきたのはタマゴさんのおかげだと思っています。だから、お互いにその新たに見えてきた構造を治療に生かして、さらに切磋琢磨しながら医学・医療の発展を図っていきましょうと呼びかけているのです。

 たしかに、タマゴさんが言うように、私はキャノンの言っていないことをも交感神経の働きとして述べております。それは、タマゴさんがわざと交感神経の働きとされているものの反対の機能を、あたかも私が言っているかのように勝手にでっちあげて批判するという、どこかの国がやりそうなセコイ手口で批判されたものとは全く異なります。(もっともその中身をみると、手足の血管の拡張など交感神経が実際にやっているものもありますが・・・・)

 私が行ったことは、交感神経ー副腎系とは何かの一般論の措定すなわち、いのちを守ること全般を統括すること。そしてのその構造として、外からの外邪の侵入阻止、外邪の排除および損傷部の修復の統括、運動の中での形態の保持と個々の細胞の代謝環境の保持としてのスジのネットワークの統括、および恒常性の維持の要となる循環系の統括です。これはたしかにキャノンがすべて言っているわけではありません。しかし、だからといってそれで誤りだと決めつけるのはいかがなものか?

 タマゴさんには極端な権威依存傾向があるように思います。だから、現代医学が批判されるとその中身を問わずに反発します。だから、私が言ってもタマゴさんは信用しようとしないから、キャノンという権威を持ち出したのです。

 しかし、真実・真理は権威に合致しているかで判断されるべきではなく、定在と概念との一致、すなわち対象と論理との一致を基準とすべきです。だから私は、必ず対象的事実を挙げて論じているのです。ところがタマゴさんのには、それが全くありません。あるのは、キャノンの本に書いてあることと一致していない。そういうものが見つからないと、でっち上げてでも強引にキャノンはそんなことは言っていない、とこうなるのです。これこそ、受験勉強の弊害です。未知の構造を自分の力で解明してやろうという気概が微塵にも感じられない。

 私の説が間違っているというのなら、権威の力など借りずに、間違っていることを自分の力で、事実的・論理的に証明すべきです。

Pass

[2075]
タマゴ - 2016年05月21日 (土) 11時00分

自説を権威付けるためにキャノンを持ち出したのは天寿堂さんです。
私は、冷え性や本態性高血圧症に関する私なりの仮説を説く際に、特にキャノンの学説を一度も引用してはおりません。

天寿堂さんが交感神経一元統括説を唱え始めた背景には、キャノンの恒常性に関する学説(の誤読)があるのは事実でしょう。
そして天寿堂さんは、キャノンは現代医学の常識とは異なる学説を唱えていた、現代医学よりもキャノンの方が先を進んでいた、と主張していました。
しかし実際のところ、それは天寿堂さんの誤解に過ぎなかった。
キャノンは、ベルナールやセリエらと並んで、現代的な生理学の礎を築い人物の一人であって、現代医学はその学説の上に発展してきたのですから、両者が異なる見解を述べてなどいなかったのです。
彼らの学説をさらに詳細に追究し証明する形で現代生理学は発展してきたわけです。

キャノンや現代生理学・生物学の説くように、交感神経が緊急時のストレスに対応するために発達した機構であるならば、
平時の生体維持を主体的に担っている機構(神経系)は、時系列的に、それ以前から生物に備わっていたもののはずでしょう。
これは私に限らず、普通は誰でもそのように推測するはずです。
権威もなにも関係ありません。当たり前の推論です。

天寿堂さんがキャノンの学説の誤読を認めたことは一歩前進ですが、キャノンの学説が自身の交感神経一元統括説の裏付けとして用いることができないと知るや、
今度はキャノンとは無関係に自説は正しいのだと主張し始めるつもりのようですね。
ぬるぬると、ウナギかナマズのようです。

Pass

[2076]
タマゴ - 2016年05月21日 (土) 12時08分

>交感神経の異常亢進による高血圧も副交感神経を刺激して治るのではなく、手足の交感神経の虚を治すことによって交感神経内の異常・アンバランスがが整えられて血圧が正常になるのだ

交感神経一元統括論の論拠が誤読であったことが分かった以上はそれについて議論する価値は無いと思いますし、そんなことに時間を浪費したくないのですが、一度だけ私の見解をお返ししておきましょう。
その方が天寿堂さんが自説を省みる近道になるかと思いますのでね。

まず、天寿堂さんは手足の冷えが心臓の交感神経の亢進をもたらすと述べるのですが、その冷えは一体何が原因でもたらされるのですか?
交感神経の実力不足だとか怠けだとか、そういう非医学的な表現を用いずに述べるならば。
それが交感神経の機能低下ということであれば、指先の皮膚の血流の減少は抑制され汗の分泌は減少しますので、それによって皮膚表面に分布する冷感の受容器が過敏に反応することはないはずです。
指先の交感神経が異常亢進し結果として皮膚の血流が減少し発汗が促進され冷感を覚える、といった機序は可能性としてはあり得るかも知れませんが、これは天寿堂さんの見解とは異なるでしょうから除外します。
まあ、例えば、指先を氷水に浸すようなことをすれば冷たさを感じはしますが、それは所謂“冷え性”という症状とは異なりますから、これも除外すべきでしょう。

仮にこれら以外の機序により指先の冷感が起こったとして、それが心臓の交感神経にフィードバックされ調節させるような機構が生体に存在するにしても、
交感神経の亢進と骨格筋への血流増加がおきたならば、皮膚表面への血流は減少し発汗が促進され、さらなる冷感を結果を招くことになるはずですから、それでは“系としての調節”とは言えないでしょう。
冷感が治まるように反応してこそ系としての調節と呼べるものでしょう。

Pass

[2077] 生命の歴史から解かなければ正しい答えは得られない
愚按亭主 - 2016年05月22日 (日) 12時40分

>キャノンの学説の誤読を認めたことは一歩前進ですが

 ???いつ認めましたか?認めた覚えは全くありませんが。わたしの交感神経論がキャノンのものと違う内容を含んでいることが誤読でない理由はあとで述べますが、タマゴさんの方こそ、キャノンを誤って解釈しています。それが以下の件です。

>キャノンや現代生理学・生物学の説くように、交感神経が緊急時のストレスに対応するために発達した機構であるならば、平時の生体維持を主体的に担っている機構(神経系)は、時系列的に、それ以前から生物に備わっていたもののはずでしょう。これは私に限らず、普通は誰でもそのように推測するはずです。

 交感神経は、緊急時のストレスに対応するためだけに発達したものではありません。つまり、平時にも立派にその役割を果たしております。朝起きようと思った瞬間にはもう交感神経はいつ立ち上がっても立ちくらみを起こさないように循環系を整えて準備しています。これは緊急時でしょうか?物事の正しい姿は、それが造られた原点から見ていかなければ、わからないものです。それを真面目にやらないからタマゴさんやもし本当に卵さんの言う通りなら現代生理学も勝手な解釈をして、キャノンから後退していることになるのです。その正しい解答は生命の歴史の中にあります。

 交感神経は、生命の発展期の魚類の段階では、副腎でした。どういう仕事をしていたのかといいますと、筋肉の運動・内臓の運動が円滑に行われるように環境を整える働きをしていました。会社に例えていうならば、営業部(筋肉の運動)や経理部(内臓の運動)に対して副腎はいわば総務部のような役割を分担していたのです。これが地上に上陸して今までのようにのんびりできなくなってホルモンの欠点を補うために創られたのが交感神経なのです。ですから副腎と交感神経は一体なのです。しかし、その司令塔は交感神経のほうに作られました。それが交感神経幹です。

 このような生命の歴史をみてみると、交感神経が緊急時のために造られたというのが正しくないことが分かります。普通のホルモン・神経が過酷な環境の中で緊急時にも対応できるように鍛えられたということです。平時は平時なりの緊急時は緊急時なりの、状況に合わせた柔軟な統括を交感神経は行っているのです。

 このことを私は生命の歴史から学んだのですが、タマゴさんは生命史観を否定しておりますので、タマゴさんが認めている西洋医学のキャノンが同じことを言っていたので、タマゴさんに納得してもらうために、彼を持ち出したのです。しかし、私は私なりに生命の歴史を踏まえ、自分の治療体験を踏まえて独自の交感神経論を創り上げました。その中で出色は交感神経がスジのネットワークを統括しているという見方です。これはまだ誰も説いておりませんが、これによって東洋医学と西洋医学との統一の道が開けるほど画期的なものです。目下のところ、まだ誰もそれを理解できていませんが、自信はあります。何故なら、自然気胸はなぜ生じるのかという問題を西洋医学は解けませんが、これを用いれば簡単に解けるようになるからです。もちろんこれだけでなく難病の多くはこの概念を用いれば解ける可能性が開けてきます。

次に
>天寿堂さんは、キャノンは現代医学の常識とは異なる学説を唱えていた、現代医学よりもキャノンの方が先を進んでいた、と主張していました。
しかし実際のところ、それは天寿堂さんの誤解に過ぎなかった。
キャノンは、ベルナールやセリエらと並んで、現代的な生理学の礎を築い人物の一人であって、現代医学はその学説の上に発展してきたのですから、両者が異なる見解を述べてなどいなかったのです。
彼らの学説をさらに詳細に追究し証明する形で現代生理学は発展してきたわけです。

 残念ながら、これも違います。まず、私は現代医学・生理学がキャノンの生理学から後退しているとは述べましたが、キャノンの生理学が先に進んでいるとは一言も述べておりません。これは同じではありません。なぜなら、全体としては現代医学・生理学の方が圧倒的に先に進んでいるのは事実だからです。にもかかわらず、ある部分においては、かつてキャノンが開拓し到達していた地点から大きく後退しているという現実を指摘したのです。その原因はあの自律神経論です。これが独り歩きを始め闊歩すればするほど、現代医学の交感神経論が後退していってしまったのです。そしてそれが流す害毒は最早看過できないほどひどくなってきています。。だから必死になって警鐘を鳴らしているのです。

 その証拠が、交感神経ー副交感神経の概念が跋扈して、キャノンがかつて使っていた〈交感神経ー副腎系〉という概念を使っている者がほとんどいないという現実です。それよりも優れた概念が表れて使われなくなったというのなら、納得できますが、そういうものがないのにもかかわらずです。

>まず、天寿堂さんは手足の冷えが心臓の交感神経の亢進をもたらすと述べるのですが、その冷えは一体何が原因でもたらされるのですか?それが交感神経の機能低下ということであれば、指先の皮膚の血流の減少は抑制され汗の分泌は減少しますので、それによって皮膚表面に分布する冷感の受容器が過敏に反応することはないはずです。
 指先の交感神経が異常亢進し結果として皮膚の血流が減少し発汗が促進され冷感を覚える、といった機序は可能性としてはあり得るかも知れませんが、これは天寿堂さんの見解とは異なるでしょうから除外します。


 まず、タマゴさんの説は頭の中だけで考えたもので、事実の裏ズケがないので説得力がないことをまず指摘しておきたいと思います。つまり、冷え性の患者を実施に扱ったことがあるのか、という疑念がわいてくるほどの内容です。タマゴさんは新旧の専門家ですからと、同情の余地もなくはないのですが、東洋医学の専門家としては、やはり不勉強と言わざるを得ません。それは少陰病と厥陰病との違いがどこにあるのか、という問題にかかわるからです。

 まず最初に断っておくべき問題は、冷え性の感ずる冷えは、皮膚の需要期が感ずる冷感ではないということです。その証拠にそういう人が外から熱で温めても、冷感は消えないという事実です。皮膚の受容器であれば熱を当てた瞬間に冷感が消えるはずです。実際そういう人の足や指を触ってみると奥の方から津々と冷えが伝わってきます。これは一体何かという問題です。

 と問題提起したところで、これから鍼まつりのために外出しますので、この続きは後程ということにして、いったん閉じさせていただきます。

Pass

[2078]
タマゴ - 2016年05月22日 (日) 16時32分

>西洋医学のキャノンが同じことを言っていたので

分からないようなので仕方なく繰り返しますが、キャノンは天寿堂さんと同じ事を述べているのではありません。

「このような危急の状態のいずれの場合にも、交感神経―副腎系の働きは内部環境の恒常性を維持し、からだの安全を図るものである。筋肉を働かせているあいだ、血流を変え、その速度を速めて、酸素圧は一様に維持され、酸―アルカリの均衡も一定に保たれる。また、大量の熱が失われれば、多量の熱を生み出すように代謝速度は上がる。
 血液中の酸濃度が下がったり、とくに必要が生じたときには、肝臓から糖が放出される。出血のあと、循環している血液の運搬効果が悪くなりそうになれば、血管系の容積は、減少した血液量に適応する。一口にいえば、これらの例から示されるように、内部環境がかき乱されそうになると、ただちに交感神経―副腎系が自動的に働いて、生きている組織に対し正常な内部環境を維持するために必要な調整を行う。」
(W・Bキャノン著「からだの知恵」舘隣、舘澄江訳、講談社学術文庫)

というのは、生体が非常事態に直面した際に、交感神経―副腎系の活動により生体の内部環境を維持し危機から防衛する、ということです。
これは緊急反応理論emergency theoryと呼ばれております。
もし天寿堂さんの誤読ではなく、キャノンが天寿堂さんと同じ事を述べている箇所が存在すると言い張るなら、それをここに引用してみて下さい。

>その証拠が、交感神経ー副交感神経の概念が跋扈して、キャノンがかつて使っていた〈交感神経ー副腎系〉という概念を使っている者がほとんどいないという現実です。

これは単純に天寿堂さんの勉強不足です。
キャノンの述べた交感神経ー副腎系は、ごくごく普通に生理学の教科書にsympathetic-adrenal-medullary axis(SAM系)として登場します。

>このような生命の歴史をみてみると、交感神経が緊急時のために造られたというのが正しくないことが分かります。普通のホルモン・神経が過酷な環境の中で緊急時にも対応できるように鍛えられたということです。平時は平時なりの緊急時は緊急時なりの、状況に合わせた柔軟な統括を交感神経は行っているのです。

「発達したのならば」と述べましたが「造られた」などとは述べておりません。
私は
「キャノンの学説は交感神経の緊急時対応について述べている」
「交感神経が緊急時対応のために後から発達したのであれば、平時の生体維持を主体的に担う機構はそれ以前から存在したもののはずであろう」
と言ったのです。
交感神経が平時も活動しているのは当たり前のことで、私がそれを否定したかのように書くのは天寿堂さんのインチキです。

手足の冷えの問題についてですが、
冷え性が女性に多く指先が冷えること、冷えを訴える方に交感神経の亢進が見受けられること、それに交感神経亢進の生理学的反応を考慮すれば、
そのような推論が成り立ちうる、ということを述べているのです。
女性の骨格筋の発達していない指先であれば、交感神経の過剰亢進によにより、皮膚の血流減少と発汗が促進され、皮下にまで温度低下の影響が及ぶ可能性はありうると思います。
念のため申しておきますが、私は、天寿堂さんのように、単なる仮説に過ぎないものを最終的な結論であるかのように断定的に述べたことは一度もありません。
お間違えなきよう。

Pass

[2080] 問題を解くカギはスジのネットワーク論にあり
愚按亭主 - 2016年05月23日 (月) 09時19分

 タマゴさんは、受験勉強的に作られた頭で考えようとするから、体系的論理の構造が理解できないから以下のようにとらえてしまうのです。

>生体が非常事態に直面した際に、交感神経―副腎系の活動により生体の内部環境を維持し危機から防衛する、ということです。
これは緊急反応理論emergency theoryと呼ばれております。もし天寿堂さんの誤読ではなく、キャノンが天寿堂さんと同じ事を述べている箇所が存在すると言い張るなら、それをここに引用してみて下さい。

 現代生理学の「緊急反応理論emergency theory」は理論でもなんでもなく単なる個別的事象の法則という低レベルの論理にすぎません。理論は、体系性を有するものです。たとえば、私が生命の歴史を踏まえて「交感神経は命を守ること全般を統括する」という一般論を措定して、その構造として三本の柱を掲げましたが、キャノンの言っていることはその一部を実証するものに他ならないのです。したがって、同じことを言っているのです。

 さて、いま問題とされている交感神経の異常亢進による高血圧の構造を解く場合に、もう一つ大事な構造の視点がどうしても必要になります。これまでは話がややこしくなるので、できるだけ単純化して分かってもらおうとしましたが、わかってもらえそうもないので、やむを得ず本物の医学を確立するのに必須であるにもかかわらず、見捨てられている問題である、スジのネットワーク論について説明したいと思います。

 念のために申しておきますが、私は「経絡現象の実態(実体)はスジのネットワークの異常である」という仮説を20年以上前に医道の日本誌上に発表して以来、そのテーマをずっと治療実践の中で追究してきました。そしてつい最近、それを見事に実証してくれる事例に遭遇し、私のなかではその仮説は、すでに科学的な法則と化しています。「天寿堂さんのように、単なる仮説に過ぎないものを最終的な結論であるかのように断定的に述べ」ると皮肉られないようにあらかじめお断りしておきます。

 ではその事例について詳しく説明しましょう。親子三代がそろって自然気胸にかかった経験があるという事例に遭遇しました。私が扱ったのはその三代のうちの二代のお父さんと息子さんの二人の合計三名です。その三人にそろって、手足が冷えているのに異常に汗をかき、いつも掌が汗をかいているという症状が見られました。私はこの話を聞いた瞬間にこれはスジのネットワークの問題だと喝破し、なぜ何もしないのに肺に穴が開いてしまうのかを説明し、おそらく背骨の深いところのスジが悪いはずだと予想を立てて、治療に臨みました。案の定背骨のすぐわきの深いところに異常なスジがありましたので、鍼でほぐしました。すると、三人に見られた共通の症状が見事に解消しました。特に、喜ばれたのは、いつも掌が汗でべたべたした状態だったのがなくなったことでした。

 そして、息子さん二人の症状には、スジのネットワークがどういう働きをしているのかを端的に示してくれる症状が見られ、そのスジの状態をよくしてあげることで、それらの症状がすべて解消して、まだ若い彼らの人生を明るくするのに大きな貢献をすることができました。

 その二人に共通する症状は、痩せて太れないこと、食が細くすぐにおなかが痛くなり、特に脂っこいものを食べるとおなかが痛くなって戻してしまう。下痢しやすい。いくら運動しても筋肉が太くならない。すぐ疲れていたくなる。鬱的な気分になりやすい等々がありましたが、これらのすべてがスジのネットワークの異常によってもたらされていたことを見事に証明してくれたのです。

 特に自然気胸の手術を受けてからそれほど経っていないという長男の彼の場合、治療の時第一健康腺をやろうとしても、異常感覚がひどくてとても触ることすらできませんでした。このようなひどい状態は私の経験の中で初めてでした。これは足の筋の状態がひどすぎるせいだとひらめいて足を鍼でほぐした後に、ふたたび健康腺をやると今度を何とか治療することができた、という塩梅でした。

 この長男は、小さいころ水泳をやっていたそうですが、ほかの子たちは筋肉がついていったそうですが、彼の場合とくに肘から先膝から先が全然筋肉が太くならず、足の動きも悪いかったそうです。それが治療後に水泳をすると足の動きが今まで体験したことがないほどスムーズにできたと喜んでいました。そして体も筋肉が太くなるようになり、スタミナも付きすぎにいたくなるようなことがなくなりました。食事も朝全然食べられなかったのが、食べられるようになり、下痢することもなくなったそうです。脂っこいものも食べられるようになったそうです。気持ちも前向きになりました。これは、健康腺療法によって交感神経の統括するスジのネットワークの異常を治すことによって、副交感神経の統括する内臓の運動もよくなったという事例です。

 次男の彼を治療しているときに、冷えや掌の汗は漢方薬を飲めば治るよと漢方の先生から言われたけど、いくら飲んでも効かなかった、というので私は次のように説明しました。
「スジの状態がこんなに悪いのでは効くものも効かないよ。たとえば、カチカチに硬い土に種をまいても育たないように畑を耕して土壌の状態を良くしないと薬も効かないのだよ。スジは土壌のようなものだからね。」

 スジはまさに細胞が生きていける環境を造ってくれる海であり、作物が育つ土壌です。だから、内臓に近い奥のスジの状態がわるいと、もともと薄い肺の膜の形成が悪くなって、その不完全な肺の膜が、呼吸運動の中で擦り切れて穴が空いてしまうという現象が起きることになってしまうのです。

 この事例が示しているように冷えとスジの状態とは深いかかわりがあります。そのスジを統括しているのが交感神経です。したがって、交感神経が必死にスジを動かそうとしますが、スジが動いてくれません。だから、交感神経が異常亢進して汗を異常にかき、手に汗を握る状態になるのです。このとき、そのスジの状態を改善すると、一気にそれらのすべての症状が改善されたというわけです。

 さて、高血圧の問題に話を戻しましょう。先に私は漢方の少陰病と厥陰病について触れましたが、少陰病とは、少陰腎経の経絡の実体が病んでくる病態です。ありていに言うと、足の冷えを本人が感じている段階です。つまり、他人が足を触ってもまだ冷たくなっていない段階ということです。その時の冷えを感じる場所がかかとの骨に感じることが多いのも特徴の一つです。
 これに対して、厥陰病は厥陰肝経のつかさどるスジの実体的異常が完成した結果、足に気が巡ることができなくなって気が上逆する病態です。ありていに言えば、本人は冷えを自覚していないのに他人が足に触ると氷のように伝わってくる冷たさに身震いするほどの状態になっています。
 
 これを筋のネットワーク論からもう少し解説しますと、少陰病は、骨に冷えが入ってその骨の造るスジの質が悪くなってそのために足の冷えが進行していく段階です。これに対して、厥陰病のほうは、スジが煮凝りのようにスジが冷えて固まってしまった状態をいいます。こうなると、足の血管の運動も冷えて固まったスジに邪魔されて思うように運動できなくなって血流が滞ってしまいます。結果として足の血管運動を統括する交感神経の虚の状態になります。気も足にめぐることができなくなって上逆して、心臓の交感神経の異常亢進をもたらして高血圧になります。これが、私が扱った高血圧の患者さんの病態です。だから、これを治すにに三年もかかったのです。

Pass

[2082]
タマゴ - 2016年05月23日 (月) 15時24分

>現代生理学の「緊急反応理論emergency theory」は理論でもなんでもなく単なる個別的事象の法則という低レベルの論理にすぎません。

あのですね・・・、キャノンの唱えた理論を「緊急反応理論」と呼ぶのですよ。
頭の中がグチャグチャになっていませんか?

>キャノンの言っていることはその一部を実証するものに他ならないのです。したがって、同じことを言っているのです。

ですから、何度も述べておりますが、キャノンの学説と現代医学の説は何も違わないのですよ。
天寿堂さんの仮説とキャノンの緊急反応理論が同じなら、現代医学の緊急反応理論も同じということになるし、
天寿堂さんの仮説と現代医学の説が異なるなら、キャノンの学説も異なるのです。
いい加減にしてくださいよ。

少陰病や厥陰病に関しては、私なりの仮説がありますが、
その前に、スジのネットワークという一般的な医学表現でないものが交感神経に支配されているのだという前提で語られても、意味がわかりません。
まさか、手足のツボは全て交感神経のツボ、というのと同次元の話ではないでしょうね?

Pass

[2083] ですから
愚按亭主 - 2016年05月23日 (月) 16時59分

 それは交感神経ー副腎系とは何かの理論の一部に包含されるものだと言っているのです。ですから同じだと、どうして分からないのかな?不思議です。

 筋のネットワーク論に関して、これだけ実証的事実を提示しても分からないというのでは、話にならないですね。議論している意味がありませんね。

Pass

[2084]
タマゴ - 2016年05月24日 (火) 02時32分

そう仰るなら、同じ所をグルグル廻っていても時間の無駄ですから、一旦ここまでにしましょう。

少陰病や厥陰病などの六系病症についてですが、おそらくこれは自律神経系にだけ注目していたのでは完全に解明することはできません。
生体維持の統括に大きく関わっている機構として、自律神経系と内分泌系の2系統がありますが、後者の乱れとして近年「副腎疲労症候群」と呼ばれる症候が注目されています。
おそらくこれが、少陰病や厥陰病と関係しているものと思われます。
副腎疲労症候群の疲労困憊期の症候と少陰病・厥陰病の症候は一部似ているところがあるのです。
スジのネットワークが交感神経に支配されているという仮説が手足には交感神経のツボしか無いというヨタ話と同レベルの話であれば、一旦横に置いておいて、
副腎疲労症候群について研究されることをお勧めしておきます。

それからこの議論に於いて、天寿堂さんはやたら現代医学を口撃したがる割には、実は現代医学を真面目に勉強していないことが明らかとなりました。
おそらく、天寿堂さんが引退した後に、天珠塾は、そのような天寿堂さんの姿勢をそのまま受け継ごうという派と、天珠療法を現代医学と統体止揚して真の天珠医学を確立しようという派に分裂するのではないかと予想しています。
天寿堂さんが否定的契機(生命史観)に必死にかじりついてその先を目指そうとしないのですから、このような流れは必然的に起こるだろうと思います。

Pass

[2085] 終結に賛成
愚按亭主 - 2016年05月24日 (火) 09時32分

 目下のところ、私は治已病の現代医学が等閑視している部分を自分の治療体験的事実からその構造を解明することに心血を注いでおります。一方で、現代医学が解明した事実についての不足があれば、素直にそれを認めて積極的にそれを自らの体系に正しく位置付けて、自らの医学体系をより豊かにしていきます。だから、上脊髄反射が一体何なのかについても、すでに現代医学が理解していない論理レベルで把握しております。すなわち、これは体性神経と内臓神経(副交感神経)とが一対をなしていた時代の名残で、膝蓋腱反射のような脊髄反射とは質が異なり、延髄レベルで体性神経からの情報を処理して総合的に内蔵神経(副交感神経)のほうに還元するというものです。

>生体維持の統括に大きく関わっている機構として、自律神経系と内分泌系の2系統がありますが、後者の乱れとして近年「副腎疲労症候群」と呼ばれる症候が注目されています。

 これは、これまで何度も言っているように、交感神経ー副腎系ということです。ですから、すでにその一端を解いて見せたように、少陰病と厥陰病の問題は、これに加えて交感神経が統括しているスジのネットワークの観点がなければ、解ききれないと申しているのです。

>副腎疲労症候群について研究されることをお勧めしておきます。

 私はこの先を行っているのにお気づきにならなかったようですね。テレビでやった名医の診断を批判したこの記事をもう一度読み直してください。
「太極療法の太極の効能を知るに絶好の症例」

 タマゴさんは、心に青雲殿が喝破したように、自分のプライドが傷つくことを恐れ、したがって、極端に失敗を恐れて、現代医学の蓑をかぶってそこから出ようという勇気がありません。だから、なぜ自然気胸になってしまうのか、それがどうして治ったのかという治療家としては大変興味をそそられる事実を提供されても、スジのネットワークという現代医学が認めていない概念が使われているというだけで、「意味が分からない」とその事実を自分の頭で考えようともしません。こんな姿勢では、健康腺療法を受け継いで発展させるなどということは、到底無理でしょう。なぜなら、それには開拓者の精神が不可欠だからです。

 では、ここでの議論を終結させましょう。

Pass

[2086]
タマゴ - 2016年05月24日 (火) 09時57分

違いますよ。
副腎疲労というのは、過剰なストレス刺激が継続することにより、SAM系ではなくHPA系の方の回路が働きすぎてホルモンそのものが枯渇してしまう症候をいうのです。
ホルモンそのものが枯渇してしまうのですから、“交感神経の怠け”とやらに喝を入れてホルモンを無理矢理出させようとしたって治りません。
天寿堂さんが治療に3年も掛かった理由はそこにあると思います。

また現代医学を真面目に勉強せずに自分の狭い知識に当て嵌めようとする天寿堂さんの悪い癖が出た。
この悪い癖を踏襲しようとする御弟子さんもいらっしゃるでしょうが、野中先生の高みを真摯に目指そうという御弟子さんは天寿堂さんの姿勢を批判して袂を分かつことになると思います。

Pass

[2087] 論理が分からないことの恐ろしさ
愚按亭主 - 2016年05月24日 (火) 11時45分

 終結したはずではなかったですか?攻撃する材料が見つかると簡単に前言を翻すのですね。それにしても、論理がわからないということは恐ろしいですね。つながっている問題も事実レベルでしか物事を考えられないと、みな別々の問題になってしまう。

 「太極療法の太極の効能を知るに絶好の症例」をまじめに読んだのですか?副腎の機能が低下しているのに、コルヒチンを投与するということを続けていたら、本当に副腎のコルヒチンを造って分泌する機能が枯渇してしまうということを心配して、その前に太極療法で副腎を回復させないと大変なことなるといっているではありませんか。

 タマゴさんは、おそらくいや違うこちらは「、過剰なストレス刺激が継続することにより、SAM系ではなくHPA系の方の回路が働きすぎてホルモンそのものが枯渇してしまう症候を」言っているのだよ!と反論することでしょう。同じことです。そこにまで行きつく前には必ず交感神経ー副腎系がおかしくなっていく過程があるはずです。その段階でその異常を治せと言っているのです。その際に中心となるのは交感神経なのです。このことを「太極療法の太極の効能を知るに絶好の症例」で述べたのです。

>天寿堂さんが治療に3年も掛かった理由はそこにあると思います。

 これは違います。本当におかしくなったスジのネットワークを治すのに三年かかるのです。これは別の例でも実証されている問題です。

Pass

[2088]
タマゴ - 2016年05月24日 (火) 13時05分

あのですね・・・。
SAM系とHPA系の違い、副腎皮質と副腎髄質の違い、分かります?

そもそも副腎という臓器は、中胚葉由来の副腎皮質および外胚葉由来の副腎髄質から構成されていて、両者の由来にに直接的な関係性は無いのですよ。
いわば、副腎という臓器に皮質と髄質という二種類の器官が同居しているだけなのであって、両者は区別して考えなければならないのです。
刺激の経路も分泌されるホルモンも異なる。
いっしょくたにすべきではないのです。

もう、その辺りの基礎知識レベルからから天寿堂さんは分かってない。
というか、天寿堂さんが依拠している生命史観がそうなのでしょうか。

私は、玄和会の本田克也先生については、国立大の教授でありながら、国が出した足利事件や袴田事件の鑑定に異を唱えた反骨の士として敬意を持っていますが、
本田先生の専門分野は法医学ですから、生理学分野に関して正しい推論がなされているかは検討の余地があるかと思いますし、
仮に本田先生の説が正しくとも、それに依拠している人々が論を展開する過程でミスを犯している可能性は大いにありうるとみています。

一度、天寿堂さんの仮説を本田先生に見てもらったらどうですか?
たぶん「これは生命史観ではない」と言われるのではないですか。

Pass

[2090]
タマゴ - 2016年05月24日 (火) 15時30分

それから、コルヒチンはユリ科のイヌサフランという植物の種子や球根の成分を抽出して
作られる西洋薬で、副腎で作られるホルモンの一種ではありません。
議論の大筋には影響しないとは思いますが、念のため訂正しておきます。

Pass

[2091] 細分化したらそれを統合・体系化できないのが現代医学の欠点です
愚按亭主 - 2016年05月24日 (火) 16時30分

 野中先生は「人間は球でごわす」とおっしゃいましたが、人間はもともと一個の細胞です。それが三胚葉化する等さまざまな否定的媒介を経て一個の個別性としての成体として統体止揚されます。この大きな流れの中で見る視点を堅持しないと、細かな構造が解明されればされるほどに細分化されるばかりであるのが現代医学の現実です。由来が違うから別物だと思ってしまう、そこが現代医学の欠点です。つまり、生命とは何かを踏まえた論理的な体系性がないということです。由来も違い働きも違うものが集まって一つの統一した働きを持つ器官が造られるという側面を見ようとしません。

 だから、〈交感神経ー副腎系)とは何かという一般論が必要なのです。私はそれを次のように規定しました。
「〈交感神経ー副腎系)とは、いのちを守ること全般を統括するものなのです。その構造として、まず挙げるべきは外界との境界面および全般における危機管理・防衛の統括です。具体的には皮膚や粘膜の統括、免疫システムの統括およびステロイド系ホルモンによる炎症の統括などです。次にあげるべきは、体内環境の恒常性の維持です。具体的には、血管・リンパ管などの輸送網の統括および血液の中身の統括、環境の維持のための内臓の統括およびスジのネットワークの統括です。最後に個々の細胞の活性のレベルの統括です。具体的には闘争時の個々の細胞の活性を高めて酸素の取り込みを促進する統括や、寒冷時に末端の細胞の活性を落として寒冷の影響が中央部へ及ばないようにする統括などです。」

 この内容を見れば分かる通り、副腎皮質の働きと副腎髄質との働きとが統合されております。この両者が統合されてはじめて命を守るという任務が達成されることをしめしています。そもそも何で副腎という一つの器官になっているのか、まじめに考えるべきです。この副腎が神経化した交感神経の働きもこの両者を統合した働きを持っております。このことは日々治療の中で体感できている最も確実な事実です。腰痛が足に水かきの皮膚で交感神経を刺激すると見事に消えるという事象は、交感神経がスジのネットワークを統括してその異常を解消するからです。風邪をひいて交感神経の働きが落ちると感染しやすくなるという事実は、交感神経が免疫系を統括していることを物語っています。

 せっかくキャノンが〈交感神経ー副腎系)が、恒常性を守る働きをしていると概念化したのに、現代生理学はわざわざそれを分解したまま放置して、後退させてしまったのです。薬理学が〈交感神経ー副腎髄質系〉としたのは薬理学の性質上まだ情状酌量の余地があって許せますが、病気を治すという責務がある現代医学がそれを行うことは、治せるものも治せなくしてしまう可能性があるだけに犯罪的です。

 〈交感神経ー副腎系)の一般的な普通の働きを「緊急反応」などと特殊化してしまうから、日常生活には関係ないなどと交感神経の働きが誤解されてしまうことになってしまうのです。これもまた、キャノンの生理学の大きな後退です。

 外胚葉の統括系の副腎髄質と、中胚葉の循環系・支持組織系・免疫系の副腎皮質とが統合されてはじめて、命を守る〈交感神経ー副腎系)たりえるのに、現代医学はいったい何を考えているのか?これこそ偉大なキャノンの生理学からの大幅な後退の証拠といえる現代医学的事実です。




Pass

[2092]
タマゴ - 2016年05月24日 (火) 17時37分

>由来が違うから別物だと思ってしまう、そこが現代医学の欠点です。つまり、生命とは何かを踏まえた論理的な体系性がないということです。由来も違い働きも違うものが集まって一つの統一した働きを持つ器官が造られるという側面を見ようとしません。

同じ生体に存在する器官である以上、区別のある器官であっても連関しているであろうことは当たり前の推論でしょう。
天寿堂さんの論の大きな問題点は、連関を考える以前に両者の区別ができていないことです。
基礎知識が不足している。
両者の由来も刺激経路も働きの違いも知らないのに、どのように統括されているのか、どのように連関しているのかなど、正確に分かろうはずがありません。
そういう姿勢だから、コルヒチンが副腎ホルモンだなどとデタラメを言って、言ってもいない私に訂正させておいて、知らん顔なのではありませんか?
それから、交感神経と副交感神経は由来が異なるという理由から両者は全く拮抗していないなどと頭ごなしに決め付けているのは天寿堂さんではありませんか。
言っていることが矛盾だらけですよ。
掴み所の無い鰻か鯰のようです。

>腰痛が足に水かきの皮膚で交感神経を刺激すると見事に消えるという事象は、交感神経がスジのネットワークを統括してその異常を解消するからです。

手足には交感神経のツボしか存在しない
という珍論が誤りであると判明した以上は、交感神経の刺激で腰痛が消えたなどと決め付けることはできないでしょう?
事実、天寿堂さんから何回治療を受けたのかは知りませんが、神戸だいすきさんの腰痛は治りきらなかったではありませんか。
私が神戸だいすきさんにどのような性質のツボに灸を据えるように伝えたか分かりませんかね?

Pass

[2093] 構造的反論をすべきところを個人攻撃でごまかしている
愚按亭主 - 2016年05月24日 (火) 20時55分

>コルヒチンが副腎ホルモンだなどとデタラメを言って、言ってもいない私に訂正させておいて、知らん顔なのではありませんか?

 いえいえ投稿しようと思ったらは言っていて初めて知った次第ですので、知らん顔ではありません。タマゴさんには本当に感謝しております。これからもどんどん調べて教えてください。

 さて、タマゴさんは、構造的反論をすべきところを個人攻撃でごまかしています。これでは個人攻撃は上手になりますが学的な認識の発展は期待できません。一方私は律儀に構造的反論を展開しておりますので、学的認識がどんどん発展しております。たとえば、「外胚葉の統括系の副腎髄質と、中胚葉の循環系・支持組織系・免疫系の副腎皮質とが統合されてはじめて、命を守る〈交感神経ー副腎系)たりえる」という具合に胚葉的な連関からも私の規定が証明され、筋のネットワークの統括も裏付けられて大いに意を強くしたものです。

 では実際に卵さんがどのように構造的反論を回避しているのかを指摘しますと、「、区別のある器官であっても連関しているであろうことは当たり前の推論でしょう。」と言っておきながら、現代医学ではこの問題を具体的にどのように連関してとらえているかの事実を出そうとせずに、私への攻撃でごまかしています。

 次に
>手足には交感神経のツボしか存在しないという珍論が誤りであると判明した以上は、交感神経の刺激で腰痛が消えたなどと決め付けることはできないでしょう?

 これはいささかも構造的な反論になっておりません。個人攻撃でごまかす典型です。本当に反論するならば、皮膚をつまむことによって何故腰痛が消えたのか(これは事実ですから)を、交感神経が筋のネットワークの異常を整えたものでないという立論で証明しなければなりません。それを個人攻撃でゴマkしているだけです。

>私が神戸だいすきさんにどのような性質のツボに灸を据えるように伝えたか分かりませんかね?

 これは別に反論にならなくてもよいので、ぜひお聞かせいただきたいものです。

Pass

[2094]
タマゴ - 2016年05月24日 (火) 21時39分

感謝は必要ありません。
デタラメをさも真理であるかのように主張したこと反省をし、同様の愚行を繰り返さないように下さい。

>外胚葉の統括系の副腎髄質と、中胚葉の循環系・支持組織系・免疫系の副腎皮質とが統合されてはじめて、命を守る〈交感神経ー副腎系)たりえる」という具合に胚葉的な連関からも私の規定が証明され、

「交感神経ー副腎系」という用語は交感神経と副腎髄質の緊急時反応の連関を指す医学用語なのですから、天寿堂さんが勝手に再措定することはできません。
また、副腎皮質は交感神経ではなく視床下部からのホルモンによる刺激に反応するのです。
いい加減、SAM系とHPA系の区別くらいは調べて下さいよ。

>筋のネットワークの統括も裏付けられて大いに意を強くしたものです。

何も裏付けられておりません。

>現代医学ではこの問題を具体的にどのように連関してとらえているかの事実を出そうとせずに、私への攻撃でごまかしています。

念のため申しておきますが、私は一介の鍼灸師であって、現代医学サイドの代弁者になったつもりはありません。
私の知る限りのことを申すならば、現代医学では、副腎髄質と皮質の区別までは明確化されていると思います。
両者がどのように連関しているかまで究明されているかは存じません。
私が述べているのは、連関を考えるのは結構なことだが、区別すらマトモにできていないのに正確に連関を追求することなどできないでしょう、ということです。
天寿堂さんへの個人攻撃などしておりません。

>これは別に反論にならなくてもよいので、ぜひお聞かせいただきたいものです。

興味がおありでしたら神戸だいすきブログにて探してみて下さい。

Pass

[2096] あとよろしくお願いします
愚按亭主 - 2016年05月25日 (水) 06時38分

>「交感神経ー副腎系」という用語は交感神経と副腎髄質の緊急時反応の連関を指す医学用語なのですから、天寿堂さんが勝手に再措定することはできません。また、副腎皮質は交感神経ではなく視床下部からのホルモンによる刺激に反応するのです。いい加減、SAM系とHPA系の区別くらいは調べて下さいよ。

 引用した文章の中でキャノンが書いていることは、明らかに交感神経ー副腎(皮質)系の反応です。ところが、現代生理学は副腎皮質を統括しているのは脳が直接統括しているという事実しか見つかりませんでした。さぞ困ったことと思います。それで緊急避難的に「緊急反応」としてごまかしたのではないかと勘繰りたくなります。

 現代医学が交感神経と副腎皮質の関係を見いだせないでいるのは、現代生理学・医学が動物実験・完成した病気の構造だけから結論を導き出そうとしているからだと思います。生命の歴史の歴史的過程的構造の検討や、現実の生きた患者の治療の事実から、学問的な正しい論理を導き出そうとしていないからです。

 歴史的にみると、魚類の段階で交感神経はまだ副腎として脳の直接的な統括の下に皮質も髄質も同レベルで、ホルモンで命を守る仕事を果たしておりました。やがて上陸して激しい天変地異や運動形態の激化に対応すべく、即応的統括部と着実的統括部とに機能が分化・分担されながら協働して統括するようになりました。具体的には副腎皮質の大部分はこれまで通り脳の直接的統括に、細胞および個体の活性を統括する髄質は即応的である必要から交感神経と一体となって活動するようになりました。これが別々に見えるようになった理由です。しかし、副腎皮質が担当していたものにも即応性が求められるものがありましたので、それらは交感神経が直接に統括するようになったのです。具体的には心臓や手足の血管などの循環の運動の統括や、スジのネットワークの統括(これは新症状はごまんとその事実を提出できます)さらには免疫系の統括(交感神経の緊張をゆるめると菌やウイルスにやられて風邪がひどくなる事実がそのことを示しております)

 こういう事実があるのですから、本気になって交感神経と副腎皮質との関係を示す実体の構造が必ずあるはずです。この点に関して現代生理学は怠慢だと思います。実際、太極療法の効能の記事で私が検討した臨床例の事実は、明らかに副腎皮質の異常を交感神経が治そうとして起こした症状であり、それによってある程度回復している事実が見受けられたのですから。交感神経と副腎皮質というより副腎そのものの関係は密接であると思います。

 臨床的に事実を取り扱っているはずのタマゴさんが、どうして問題だらけの現代医学をこうも簡単に盲信してしまうのか、本当に不思議です。

>筋のネットワークの統括も裏付けられて大いに意を強くしたものです。→何も裏付けられておりません。

 頭から否定しているようですが、裏付けられていないというのなら、そう断定する根拠を示さなければ、否定にも反論にもなっていません。

>天寿堂さんへの個人攻撃などしておりません。

 タマゴさんの頭の中にあるのは私への個人攻撃だけです。何故そう言えるのかといえば、私がいくら興味深い事実を提供しても、まったく興味を示さず、したがって検討しようともせず、個人攻撃ばかりしないで一緒に治療の構造を極めましょうと誘いかけても、個人攻撃を止めないばかりか、ますます激化して事実も知らないことを当て推量で個人攻撃のための個人攻撃のみの投稿をしてきたので、削除したくらいだからです。おそらく、個人攻撃をしたい感情をコントロールできないか、鈴にいられないほどの感情が技化してしまっているのだと思います。ですから、先に現代医学を盲信しているといいましたが、正確には私を攻撃するために利用しているだけで、治療には生かしていないのだと思います。だから、自分の治療的事実の突合せなど一切しないのだと思います。だから、私に事実の提供にも興味を示さない、というように考えれば納得できます。

>興味がおありでしたら神戸だいすきブログにて探してみて下さい。

 神戸だいすきさんには立派なん治療の大家がついてくれましたので、安心して神戸だいすきさんから離れることができました。ありがとうございました。本当に感謝しています。あとはよろしくお願いします。

Pass

[2097]
タマゴ - 2016年05月25日 (水) 11時18分

交感神経と副腎皮質の関係性については私なりの拙い仮説がありますが、それは一先ず置いておくこととして、
天寿堂さんが、8年も前になりますが、次のように述べているのを見掛けました。

「副交感神経が生まれた背景をみますと、魚類が大海の荒波を乗り切って泳ぐために筋肉がより強い力を発揮するために組織化され強烈な運動が可能となると、当然筋肉のエネルギー消費も飛躍的に増大しそれに伴って生ずる膨大な代謝産物の処理も、それまでのようなホルモン調節では間に合わなくなって、より迅速に処理するのに適した実体的な神経組織が、代謝の処理のために生み出された腎臓・肝臓等々の代謝器官の直接的統括のために造られることになりました。それが、他ならぬ副交感神経です。つまり、副交感神経は、ホルモンと協力して生命体の運動以外の生命の維持全般(代謝や生殖等々)を統括ために生まれたのです。
これに対して、交感神経はどうかと言いますと、疾風怒濤の地殻変動に右往左往するほ乳類の必死の逃避運動を支えるために発達した神経です。したがって、交感神経は逃げるために必要なところ以外は抑えて、逃げることの一点のみに絞って全身を統括するようになったのです。だから、目を爛々見開いて地上のいかなる変化も見逃さない体制に整え、心臓は高鳴り、胃腸の運動は抑え筋肉の血流を増やし、皮膚も引き締め時に熱を逃がすために発汗させる。」

引用文ではなく、天寿堂さん自身が書いたものです。
これはむしろ、私の述べた「交感神経以前に生物に存在した神経系が生体維持を主体的に担っているのではないか」という推論に近いのではないでしょうか?
もちろん、8年も前に書かれた文ですから、今現在も同じ考えでなくてはならないなどとは申しませんが、なぜここから交感神経が一元的に生体維持を統括しているという考え方に転換したのか理解しかねます。
それから、

>野中先生は「人間は球でごわす」とおっしゃいましたが、人間はもともと一個の細胞です。それが三胚葉化する等さまざまな否定的媒介を経て一個の個別性としての成体として統体止揚されます。この大きな流れの中で見る視点を堅持しないと、細かな構造が解明されればされるほどに細分化されるばかりであるのが現代医学の現実です。由来が違うから別物だと思ってしまう、そこが現代医学の欠点です。つまり、生命とは何かを踏まえた論理的な体系性がないということです。由来も違い働きも違うものが集まって一つの統一した働きを持つ器官が造られるという側面を見ようとしません。

という主張は、交感神経と副交感神経は発生の起源が異なるから拮抗などしていないというそれまでの主張と矛盾してはいませんか?

Pass

[2098] 次は統体止揚へ
タマゴ - 2016年05月25日 (水) 18時08分

客観的にどちらの天寿堂さんの論が無理がないかと言えば、やはり8年前の方です。
こちらの内容は、現代医学の学者も南郷学派の先生方も、どちらも納得が行く優れものなのではないかと思います。
では、天寿堂さんが交感神経一元的統括論を提唱したことは無駄だったのかと言えば、そうとも限りません。
軽視されがちな交感神経に対する認識を深めるという意味では避けて通れない過程だったのかもしれませんので。
要するに、天珠医学の自律神経論を豊かな体系にするために必要な否定的契機であったとポジティブに捉えれば良いと思いますし、それならばまさに弁証法講座で指導している通りの過程を進んでいるわけですから、御弟子さんも成る程と納得が行くのではないでしょうか。
そのように考えるならば、次は副交感神経統括論をベースに交感神経論を統体させる過程を迎えるべきではないですか。

基礎的契機:副交感神経統括論
否定的契機:交感神経統括論
統体的契機:天珠医学的自律神経論

Pass

[2101] 議論によって互いが向上していけるような議論とは
愚按亭主 - 2016年05月26日 (木) 09時39分

 議論の流れから言って、タマゴさんが、まずなすべきであったことは、副腎皮質と交感神経ー副腎髄質系とが別々のものだとする現代医学・生理学に対して、そうではないということを生命の歴史から説き起こし、臨床的事実においてもそれを裏付けるものがあることを指摘した私の主張を、どう評価するのかを述べることであったはずです。それが議論の作法というものです。また、そういう議論こそがお互いの認識の発展を促してくれるものになるはずです。

 私もタマゴさんとの議論を通じて、タマゴさんに追い詰められたおかげで副腎皮質と交感神経ー副腎髄質系との関係をより正しくより詳しく理解できるようになりました。やはり生命の歴史にその答えがありました。魚類の時代に脳の統括の下に副腎として命を守る働きをしていたという大枠は、歴史的に発展変化しても変わらないのだ、ただ、徐陸して即応性が求められるようになって、即応性が求められる部分は、いちいち脳にお伺いを立てなくとも、現場レベルで判断して統括すべしということで現場れバルでの司令塔として交感神経幹が造られたということだと思います。

 タマゴさんが持ち出した私の昔の文章は、いったい何だったのかといえば、魚類の前の時代の内臓のホルモン的統括から、魚類になって神経的統括に移行した事情について考察したものです。また、交感神経についての言及にしても、強烈な地殻変動に対して身を守るたまに逃げ回る中で交感神経としての実力が鍛えられたことを述べたものです。ただし、この時代の私は、まだ副腎と交感神経との関係よく分かっていなかったのです。その点を考慮して読んでいただきたいと思います。ですから正しい交感神経観を作り上げる途上の習作ですので、これを採用することはありえません。

Pass

[2102]
タマゴ - 2016年05月26日 (木) 10時12分

まあ、天寿堂さんが一人で否定的契機と統体的契機をこなすというのも、不可能ではないにしても難しいことでしょうから、
天寿堂さんが否定的契機を徹底的に行い、御弟子さんの中の頭の良い方が統体的契機を行い真の天珠医学を完成させる、
という青写真でもいいのかもしれません。
天寿堂さんが師範の弁証法の欠陥に気づいて修正する方向に向かったように、
天珠塾の御弟子さんの中からも、必ず天寿堂さんの医学論を修正しようとする方は必ず現れると思います。
その暁には、天寿堂さんの医学論は過去の遺物になってしまうでしょうが、その流れを押し止めることはできないでしょう。

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