これからの社会主義

社会主義の制度、政策を真面目に議論する

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聞きたい!社会主義って? [4323]
BAT
社会主義って何だ?ちょっと聞きたい。
[3] 2016年06月01日 (水) 00時08分

タカ
「満ち足りて、安心して生きて行ける社会を、みんなでつくる」ということ。
[974] 2024年01月04日 (木) 04時44分
タカ
満ち足りて、安心して生きて行ける社会をつくるということ。
[973] 2024年01月04日 (木) 04時26分
タカ
資本主義の次に来る世界
   ジェイソン・ヒッケル著

図書館に予約した。

     45番目の順位でした。
[957] 2023年11月22日 (水) 12時13分
タカ
大西広さんは、瀬戸宏さん、村岡到さんと
ともに、社会主義理論学会の会員である。

ちなみに、瀬戸さんは「社会主義理論学会」
のサイトの管理人である。
[947] 2023年11月04日 (土) 21時03分
タカ
人口ゼロの資本論

衝撃の数理モデル「資本主義が続く限り、人口はゼロになる」
なぜ少子化対策は失敗するのか?
「人間の数が減ればどういうことになるのか、どういう打撃をこうむるのかについて、私たちは永らく無関心でいましたが、人口減はその深刻さを認識させつつあります。最近は政府でさえ「人間への投資」を主張するようになっています。しかし、日本社会の基本は全然その方向に進んでいません。実質賃金は30年近くも減少した上、2022年以降の物価上昇でさらに大きな切り下げが進行しています。政府が「少子化対策」と称しているものを確認しても、それらで人口減が解決するとはとても思えません。これはこの問題が相当大きな日本の構造転換を必要とし、それに手を出せないことから来ている反応と考えざるを得ません。何より今の少子化は、人々が望んでもたらしているのではない、子供をつくろうとしてもできない状態に労働者がおかれているからこそ起きているのです」――本書「まえがき」より大意

本書のおもな内容
・経済学は少子化問題をどのように論じているか
・「ヒトの軽視」が生んだ将来不安
・社会格差が歴史的にも人口減の最大要因
・非正規労働者は「好きな相手との結婚」を諦めよ!?
・結婚と出産を乗り越えても立ちふさがる高いハードル
・必ず貧困者をつくらなければ持続しないのが資本主義
・賃金格差を広げよ!? 新自由主義が社会に根強い理由
・途上国の発展が日本の不利益に?
・教育の無償化は人口政策
・企業行動への国家の強制介入も必要に
・資本主義からの脱却へ

【著者略歴】
大西広 おおにし・ひろし
1956年生まれ。1980年京都大学経済学部卒業、1985年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。1989年京都大学経済学博士。1985年立命館大学経済学部助教授、1991年より京都大学大学院経済学研究科助教授、同教授を歴任。2012年より慶應義塾大学経済学部教授。2022年3月31日慶應義塾大学定年退職、同年慶應義塾大学名誉教授。世界政治経済学会副会長。主著に『マルクス経済学(第3版)』(慶應義塾大学出版会)
[946] 2023年11月04日 (土) 20時28分
タカ
20世紀の<社会主義>とは何であったか
   いいだ もも     論創社
       1997年12月10日初版発行

飯田 桃<いいだ もも>
   1926年1月10日〜2011年3月31日
*東京都港区に生まれる。
1944年 東京帝国大学法学部入学。
1947年 東京大学法学部を主席卒業。
    日本銀行に入行。まもなく結核
    のため退職。
1965年 綱領論争をめぐって日本共産党
    から除名処分を受ける。
1967年 共産主義労働者党書記長に就任
    後に、議長となる。
1969年 辞任。
    ・その後、同党の赤色戦線派を
    結成して活動したが、戦線から
    離脱した。
 
2011年3月31日、老衰のため病院で死去。
           85歳没。
[945] 2023年11月04日 (土) 19時58分
タカ
格差、貧困、マイナス成長――
資本主義の限界を突破せよ

いまこそ「社会主義」
    池上彰・的場昭弘 著

コロナ禍で、待ったなしの
「新しい社会」を考える

 朝日新書 810円+税

[871] 2023年01月31日 (火) 10時14分
タカ
■平等と参加型社会主義へ■
・平等と参加型社会主義に向けての歩みはす
でに始まっている。

■権利の平等をもたらす社会国家■
・20世紀導入された法制度、社会制度、税制
の積極的役割。
・社会国家の台頭。退職・障害年金、社会保
険への投資が発展。教育、保健医療、年金な
どへの支出増。
■参加型社会主義のために
     ――権力と資産を循環させる■
・教育の平等と社会国家だけでなく。
・現実的な平等を達成させるために、権力と
支配関係を見直す。
・特に企業内の権力配分。
・ドイツ、スウェーデンの「労使共同決定」
制度。
・残念ながらこれ以上には普及していない。
・権力を循環させるためには、税制・相続制
度に切り込み、資産自体のより大規模な循環
を促進しなければならない。
――中、略。
■参加型社会主義はトップダウンで、前衛部
隊が解決するのではなく、市民(人民?)の
集団的な討議により進められる。
[858] 2023年01月09日 (月) 22時00分
タカ
■ソ連の平均労働時間は3時間だった。■
・社会主義の理想の、ある面は実現できてい
た。労働時間の短縮である。
・ソ連末期では、労働者の平均労働時間は3
時間だった。
*ユーゴスラビアでは、2時間ぐらいすると
ラキヤという強い酒を飲んで、また1時間
働いて、また飲む。
   『復権するマルクス』
          的場明弘・佐藤優著

※「佐藤」
・ソ連では、末期になると、ほんとに1日
3時間労働で、週2回休みをとって、夏は
2か月休暇をとって、生活ができていた。
   『マルクスと日本人』
         佐藤優・山ア耕一郎著
[854] 2023年01月06日 (金) 22時54分
田中海星
『来たれ、新たな社会主義』トマ・ピケティ
  を図書館から借りてきた。

■来たれ!社会主義  2020年9月■
・1990年、18歳の私は、東欧の共産党独裁
政権の崩壊について報じるラジオを聞いてい
た。
・1971年生まれの私は、共産主義に心を奪わ
れる暇もなく、ソビエト主義の絶対的な失敗
を目の当たりにしながら大人になった世代に
属している。
・この世代の人々のように、私も1990年代
には、社会主義者というより自由主義者であ
り、市場経済と私有財産をあくまでも認めよ
うとしない人たちを支持したりはしなかった。
・あれから30年たった2020年、いまやまた
私たちは、資本主義を超える新しい形の社
会主義について考える必要があると、私は
確信している。
・「社会主義」という言葉が完全に過去のも
のとなり、別の言葉で置き換えられるべきか
どうかは、歴史が決めるだろう。
・私自身は、社会主義はまだ救うことができ
る言葉だと考えている。
・資本主義に代わる経済体制を示すのに最も
適した用語でありつづけるとさえ思う。
・資本主義や新自由主義にただ「反対」して
いるだけでは何も始まらない。
・何か別のものに「賛成」する必要があるの
だ。
・最後にはどんな名をつけるにしても、実現
したい理想の経済体制、公正な社会を正確に
示さなければならない。
・明確に表された代替案がなければ、現在の
体制がこれからもずっと続くことになる。
・私は、社会科学の研究として、格差の歴史
や、経済発展と富の分配と政治的対立の関係
について研究を進めてきた。

※『参加型社会主義を実現するための要素』
は、2016年9月からの、ル・モンド紙に掲
載されたトマ・ピケティのコラムである。
[845] 2022年12月16日 (金) 22時25分
「マルクスと向坂逸郎」  小島恒久著 より

※社会主義社会といわいわれているものには二つの段階、社会主義段階と共産主義段階がある。
*社会主義は共産主義の低い段階である。
*この段階ではまだ資本主義の伝統や遺物から完全には抜けきっていない。
*しかしすでに共産主義の本質的なものはそなえている。

※社会主義の特徴
1.生産手段の社会的所有がおこなわれている。(その)社会的所有には、国家的所有と協同組合的所有の二形態がある。
2.(資本主義的生産が資本家の利潤めあての生産であるのにたいし、)社会主義的生産は社会の人びとの物質的、文化的欲望をよりよくみたすためにおこなわれる。
3.生産が計画性をもっておこなわれ、国民経済がつりあいをたもって発展する。
4.労働が搾取から解放され、各人はその能力に応じて働き、各人にはその労働の量と質に応じて分配されるようになる。
5.社会主義は本質的に植民地の収奪や戦争を必要とせず、平和を欲する体制である。

※社会主義はそのなかで生産力を高めるとともに、より高い段階、すなわち共産主義段階へ移行する。
・共産主義段階へすすむと、社会的所有もさらに前進して単一の共産主義的所有となる。
・また、都市と農村、精神的労働と肉体的労働の本質的なちがいがなくなり、階級のない社会になる。
・そして、社会の全員にありあまるほど豊かな財貨を供給できるだけ生産力が高まっているので、分配原則も「各人はその能力に応じて働き、各人にはその必要に応じて分配する」というように発展する。
[755] 2021年08月27日 (金) 11時53分
「社会主義はなぜ大切か
   マルクスを超える展望」 
      村岡到(むらおかいたる)著  

・「科学的社会主義」の第一の特徴は、変革の主体として労働者を明確に定立したことである。
・労働者を、解放を勝ち取る<主体>として認識し、位置づけた。
・第二の特徴は、何よりも「階級闘争」を強調したことである。
・第三の特徴は、経済学によって裏打ちしたことである。
  ・剰余価値が利潤として資本家のものとなること。
  ・「搾取の秘密」を解明した。
・第四の特徴は、唯物史観による論拠づけである。

※『協議経済』――社会主義社会での経済システム
 マルクス『資本論』フランス語版
  「協議した計画にしたがって」
・「協議計画経済」でもよいのだが、「計画経済」との相違を明確にするために、<協議経済>とする。
*<協議経済>の最大の特色は、その配分システムにある。
・協議経済における分配システムは<生活カード制>である。
<生活カード制>の仕組み
@人の生存に必要な生活資料に相当する一定量の<生活カード>を社会から月単位で給付される。
A給付された<生活カード>を用いて、<引換場>で好みの生産物と引換える。
・あるいは、公共の施設、輸送手段などを、おのおのに表示されている「ニーズ」に応じて<生活カード>の「ニーズ」を減じてゆく。
・<生活カード>は使い捨てで、受け手の側で使われることはない。
Bこの引換えが可能となるためには、<引換場>に一定の量の生産物が用意されなくてはならない。
・各生産物に「ニーズ」を単位とする評価数値がつけられる。
・<生活カード>は希望する生産物を消費のために入手するさいの<引換手段>としてだけ機能する「引換カード」である。(特定の生産物とだけ引換えることが可能な種々の切符とは異なる。)
・「消費選択の自由」がなくなるという批判。配給とは異なるので、この批判はあたらない。
・「ニーズ」という計算単位がつけられるのは、生産物の較量(きょうりょう――くらべてはかること。)が必要だからである。
・<生活カード>はマルクスのいう「指図証券」のように流通しない。だから貨幣ではない。
・指図証券(さしずしょうけん――特定の者またはその指図人を権利者とする有価証券。裏書によって譲渡することができる。手形、小切手など。)
・<生活カード>は各地の<生活カード給付委員会>が給付する。
・給付基準については、<平等>を貫く方向で社会的合意を形成する。
・社会全体の生産の総量をどの程度にするかについては、最高生産者協議会と、最高消費者協議会の協議によって決定する。(この二つの協議会については、別途、解明する。)

・この本は、2005年11月初版第1刷発行である。
・村岡到さんは、社会主義理論学会会員である。
   ・1943年4月生まれ
   ・1962年、新潟長岡高校卒
   ・1969年、10.21闘争で逮捕、有罪
   ・中核派に参加、離脱後第4インターに所属
   ・1980年政治グループ稲妻を創成(1996年に解散)
   ・解散後、特定の政治集団に属さず、個人で活動
   ・現在、『もうひとつの世界へ』(ロゴス社)編集長

※@「社会主義への過渡、移行は、過渡期政権をたどり、その経済、生産様式は、資本主義の改良政策としてしか行えない。」この過渡的な経済、生産様式を考慮すること。
A「社会主義政治革命とともに、社会主義制度の建設をはじめなければならない。」「社会主義経済制度の確立と発展が必要。」

@とAの経済制度、生産様式、政策について、考えていく必要がある。
[752] 2021年08月21日 (土) 12時22分
『社会主義』2021年8月号
「社会主義」への……移行期……の……社会民主政策……
         田久保 文雄 さん
*過渡期経済様式
・社会主義への過渡・移行は、政治的には「過渡的政権→社会主義政権」という経緯をたどる(『ゴータ綱領批判』)
――経済、生産様式は――
・現在の状況は、過渡期が「現実化」し……。
・『共産党宣言』『共産主義の諸原理』では、過渡期の経済政策が「資本主義の改良政策」として「しか」、行えないことが明示されている。
・「漸次的改良」による「生存の実現」
・この政権の最初の措置は「プロレタリアートの生存」の確保である……。
・「民主主義という現象形態」として現われるプロレタリアート独裁……
・「民主主義的国家体制の樹立」
・「民主主義」の徹底……。
・「民主主義国家」での国民的合意による社会民主政策を積み重ねることでのみ、……社会主義に到達できる……。
・「プロレタリアート独裁」は過渡期政権の「本質」規定、……その「現実・現象形態」は必ず「民主主義政権」として現われなければならない、ということである。
・民主主義の徹底がプロレタリアート独裁の表現であるから、実践的にプロレタリアート独裁を語る意味も必要もない。
・逆に、「マルクス主義という科学的一派」しか理解できない概念を国民に公然と語ることは有害である。

*「すでに国民の9割が労働者階級(被雇用者とそのOB・家族)」である先進資本主義国では、「労働者階級」は「国民の圧倒的多数派」であり、「階級政党」とは限りなく「国民政党」と同じである。
・「マルクス主義者」の使命は、その「多数派になること」ではなく、いわゆる「ヘゲモニー(指導権)を執(と)ること」であろう。
・現在の「統一戦線」では、「新中間層・正規労働者・非正規労働者・その家族」に分解された「労働者階級の内部統一」をどう進めるのか、が最も重要な課題といえる。
[744] 2021年08月12日 (木) 10時48分
『マルクスと日本人』より
P215
山ア耕一郎さん
・エンゲルスの『空想より科学へ』の中では、「矛盾の解決」ということで、労働者が権力を握ったら、生産手段はすべて国有化して国民の共有財産にして、商品はなくなる、というようなことを、論理としては非常にすっきり言っているわけですね。で、それが「社会主義」だと思った。
・やがてソ連も商品がなくなると思っていて、なかなか商品がなくならないじゃないか、と不満だった。
・社会主義を支持していた人はみんなそんなエンゲルスの言葉を、これが社会主義の原理だと思っていたんですね。
・そして、商品がなくならないからソ連は社会主義ではないという見方が出てきちゃった。
・今から考えれば、社会主義になっても市場がなくなったことはないんだから、市場のある経済でいいはずなんだけれども、社会主義市場経済になったので社会主義は崩れたという意見が増えてきた。


『社会主義』2015年12月号
 「社会主義」への移行形態を考察する
社会主義で「商品交換」が残るのは何故か   
      善明建一さん
・ロシア革命後、主要な生産手段が国有化され、農業集団化も行われた。
・だが『資本論』で説明される「人々は共同の生産手段をもって労働し、彼らの多くの個人的労働力を意識して一つの社会的労働として支出する」とか、「自由な人間の一つの協力体」が実現されていたとはいえない。  
・労働者、農民が相変わらず、旧来の一品目の生産にはりつけられて、マルクスが述べた旧来の分業が廃止されていなかった。
・旧来の分業を廃止するには、機械制大工業が発展し優生となっていることが必要である。
・小農民が社会構成員の多数を占め、小商品生産が優生であったロシアは、ただちに旧来の分業を廃止する条件はなかった。
・主要な生産手段が国有化され、農業が協同組合化されても、その生産物の交換という「迂路」(うろ――遠回りの道。回り道。)を通じる以外に、総労働は形成されなかったからである。
・『ゴータ綱領批判』がいうように、「個人の労働はもはや迂路を通してではなく直接に総労働の構成部分として存在する」(『反デューリング論』)という直接的な関係を形成することはできなかった。
・ソ連の場合、国営企業に雇用された労働者も「総労働の構成部分として」直接的に結合されずに、企業を媒介として結びついていたにすぎない。
・そうなると「商品生産の発生」が必然的となる。
・マルクスが『資本論』で述べているように、商品生産発生の条件は生産手段の私有制と社会的分業である。
・生産物の商品の発展は、異なる共同体の、交換によって発生したのである。
・各生産部門に固定されている生産手段が一つの部面から他の部面へ移されることに困難がある限り発生することになる。
・国有企業の場合にも、生産物の交換による以外に労働の配分を調整する方法はなく、ここに必然的に交換価値が発生する。 
・したがって、労働報酬も『ゴータ綱領批判』でマルクスが述べている全人民的消費ファンドから支給されずに、各国営企業が生産物を交換して手に入れた貨幣から、賃金として支払われるほかはないことになる。
・そうなると、総労働の配分の調整を実際の商品売買にまかせるほかはない。
[743] 2021年08月10日 (火) 10時42分
『マルクスと日本人』
    佐藤優 ・ 山ア耕一郎  著  

社会主義とは何か?
・明石書店「マルクスと日本人」から、山ア耕一郎さんの記述をひろってみました。
P151
「国家」と「社会」を、どうとらえるか。
・エンゲルスの『空想より科学へ』かな、「労働者が権力を握れば、すべては労働者の共有財産になる。国有化というのは、労働者の共有財産なんだ」ということを非常に素直に信じて、国というのは社会主義になって死滅していき、労働者の共同体が生まれる、これが社会主義だ、こういうことだったんですよね。
・実際のソ連がそうではなかったというのは、その後、だんだんわかってくるわけで。
・初めの頃は、大体、労働者が集まって一緒に共同体的な組織を作る、それが国家という考えだったから、そのあとの現実とはかなり食い違ってきたかもしれないね。
・革命後の国家というのは、みんな共同してつくる組織だという以上にはあまり具体的に考えていなかったですね。自分たちの時代は、今まではね。
P155
・『空想より科学へ』なんかで、マルクスやエンゲルスが言っているように、権力を握ったらただちに全部国有化して国家の手で配分すれば平等になると。
・で、そういうのをそのまま信じて「社会主義」と言っていたんじゃないかと思うんですね。
・それが、ソ連を見てみて、計画経済というのは、全部国有化されても、それを使いこなすような人材もいない。
・ただ、計算上、賃金を平等にすればいいというものではないんだというのが、だんだんわかってきたわけだね。
P215
「大体平等、大体計画的」
・エンゲルスの『空想より科学へ』の中では、「矛盾の解決」ということで、労働者が権力を握ったら、生産手段はすべて国有化して国民の共有財産にして、商品はなくなる、というようなことを、論理としては非常にすっきり言っているわけですね。で、それが「社会主義」だと思った。
・そのエンゲルスの言葉を、これが社会主義の原理だと思っていたんですね。
・商品をなくすことが目的ではなくて、平等が目的なんだから、「平等と計画」、それが成り立てばいいんだと僕は思う。
・平等といっても、「完全平等」というのは計算できないわけだから、「大体平等」でいいんじゃないかと。
・計画も、「大体計画的」であればいいんだと。
・平等とか計画性という理念は大事だけれども、現実の処理は大体でいいというふうに考えれば、社会主義といのは不可能ではないし、ソ連の経験で生かせるもは生かせばいいんじゃないか。
・「力を集中する計画」というのは、資源とか資金とか労働力を計画的に重点的に使えるというところに意味があるんだというふうに考えれば、そういう政治は大いにやるべきことではないかというふうに思いますね。
・そういうふうに考え出したのは、やっぱりソ連の崩壊を見てからですけどね。
[742] 2021年08月08日 (日) 11時48分
これまでに「掲示板 これからの社会主義」に載ったものを再掲してみます。

◆共産党宣言
・プロレタリア階級は、その政治的支配を利用して、ブルジョア階級から次第にすべての資本を奪い、すべての生産用具を国家の手に、すなわち支配階級として組織されたプロレタリア階級の手に集中し、そして生産諸力の量を急速に増大させるだろう。
 プロレタリア階級が、革命によって支配階級となり、支配階級として強力的に古い生産諸関係を廃止するならば、プロレタリア階級は、階級対立の、階級としての自分自身の支配を廃止する。階級と階級対立とをもつ旧ブルジョア社会の代りに、一つの協力体があらわれる。

◆「土地の国有化について」・「フランスにおける内乱」マルクス
・社会は一つの自由な「生産者」の協同組合に変わる。
・そこには、社会そのものとは区別された政府も国家も、もはや存在しない。
・生産手段の国民的集中は、合理的な共同計画に従って意識的に行動する、自由で平等な生産者たちの諸協同組合からなる、「社会の自然的基礎」となる。
・協同組合の連合体が、一つの計画にもとづいて、全国の生産を調整し、こうしてそれを自分の統制のもとにおき、資本主義的生産の宿命である不断の無政府状態と周期的痙攣(けいれん)とを終わらせるべきものとすれば、それこそは共産主義でなくて、なんであろうか。

◆レーニン、『国家と革命』
・レーニンが十月革命に先立って提唱したソヴィエト共和国。
・そこでは、労働者と、彼らに率いられる農民が支配者になる。
・国家は、今度は彼らによる支配の道具となるが、それはあくまで地主や資本家の抵抗を粉砕するための一定の期間のみである。
・旧支配階級に対する暴力的鎮圧と並行して、工場、鉄道、鉱山、土地といった生産手段の私的所有が廃止する。労働者と農民が支配する国家の所有に帰する。
・記帳→物資の数量の管理→誰でもが官僚となりえた。
・社会主義革命後、旧来の官吏に仕事をさせなければならないとしても、これまでのような高給でなく、労働者の平均賃金での勤務を強制する。
・輪番制で工場から労働者を行政機構に送り込み、仕事の経験を積ませる。
・これにより、誰もが徐々に「記帳」できるようになり、特権的な階層としての官僚は消滅に向かう。
・一定の期間に彼らは工場に戻るので、特権的な階層が出現するおそれは二重に防がれる。
・社会主義国家の行政機構は、従来のような強力な権限をもつ中央省庁と、その出先機関ではない。
・ソヴィエト(評議会)が、新しい国家機関となることが想定された。
・工場労働者や兵士が代議員となり、リコールも常に可能である。
・無数の(自治機関)コミューンからなり、全体としての意志統一を重視する「コミューン国家」としてのソヴィエト共和国である。
・旧来の国家の暴力のうちの警察は、住民が行う民警におきかえられる。(私的所有の廃絶→利己主義の克服→強大な警察力を必要とする犯罪はなくなっていく。)
・軍隊は全人民の武装によっておきかえられ、旧来の閉鎖性を喪失する。
・かくしてソヴィエト共和国では、国家は徐々に死滅へと向かう。


◆「働く者の経済学入門 〜価値論から新自由主義まで」 津和 崇さん
・社会主義についての若干の考察
「社会主義は、主要な生産手段の共有化を基本とした社会、『剰余労働の共同管理』にある。
 ・資本主義社会は、剰余労働を利潤として取得し、その利潤を次年の追加資本とすることによって、経済発展を実現している社会である。
・社会主義においては、社会全体の利益そして人類全体の利益の観点から、 “労働者階級”によって剰余労働が共同管理されるのである。」
・『剰余労働』の使用方法を『共同決定・管理・運用』する社会が社会主義社会である。
[735] 2021年06月17日 (木) 10時32分
月刊「科学的社会主義」2021年6月号
      松尾匡さん
■「資本制的生産関係を克服した、生産手段の共有に基づく生産関係」
・「生産に関する基本的な意思決定を、直接的生産者が共同で行う生産関係でなければならない。」
―――これが、置塩の「社会主義観」となる。
[731] 2021年06月11日 (金) 14時27分
「マルクスと向坂逸郎」   小島恒久 著
     1986.1.15発行     ありえす書房 より
・資本主義社会は、その発展のうちに、みずからを滅びにいたらせる客観的条件と主体的条件を生んだ。
・そして資本主義社会は必然的に、社会主義社会に転化せざるをえない。

・だがしかし、資本主義社会から社会主義社会への転化が、自動的に、なんの飛躍もなしにおこなわれることを意味しはしない。
・資本家階級のもつ政治権力を、革命によって労働者階級の手に奪うということがなければならない。
・そのことによってはじめて労働者階級は、社会主義社会を実現することができるのである。

※しかし、労働者階級の政権獲得によってただちに社会主義制度が確立するというわけではない。
・ブルジョア革命のばあいには、資本主義的経済制度がすでに封建制度のなかに多少とも発生し発展しており、そのすでに存在する資本主義経済に政治権力を適応させればよかった。
・社会主義革命のばあいには、社会主義経済制度は、資本主義社会の胎内には存在しなかった。
・社会主義経済制度の物質的基礎はすでに存在していたが、社会主義経済制度そのものは、私有を基礎とする資本主義社会のなかでは発生しえなかった。

・労働者階級はその政治権力の獲得、すなわち社会主義政治革命とともに、新しい社会主義制度の建設をはじめなければならない。
・この建設の過程が社会主義の社会革命といわれるものである。
(労働大学『社会主義講座』第2巻「社会主義の理論」1965年8月所収)

■「封建制度のなかにすでに(多少とも)発生し発展していた資本主義的経済制度」とは何であろうか?
・家内制手工業のこと?
・武家、大名等へ大金を貸し付ける商人の存在?
・「市」等の商業制度・堺等の商業都市の存在?

■「社会主義経済制度は、資本主義社会の胎内には存在しなかった」
「社会主義経済制度の物質的基礎はすでに存在していたが、社会主義経済制度そのものは、私有を基礎とする資本主義社会のなかでは発生しえなかった」
※何のこと?どういうこと?
■「社会主義政治革命とともに、新しい社会主義制度の建設をはじめなければならない。(『社会主義の社会革命』)」
※とあるが、具体的には何か?何のことか?
・1960〜70年代にこのことを、ソ連等へ助言していたら、ソ連・東欧の社会主義崩壊はなかったのではないか。
・これからの中国、朝鮮、ベトナム、キューバ等々の、社会主義をめざすと意志表示する国々は、このことを実施展開することによって、現在の資本主義国を凌駕する、社会主義建設が可能となるのではないか?
・日本における社会主義革命と社会主義建設が展望できるのではなしか?
・「社会主義革命後の社会主義制度の建設」とは、具体的には何なのか?
[730] 2021年06月11日 (金) 14時21分
いまこそ「社会主義」
札幌市の図書館に予約してみました。
これからの購入予定で、すでに10名の予約でした。
[685] 2021年01月23日 (土) 13時20分
甲斐正
「青年の声」2021年1月18日号に、『いまこそ「社会主義」』池上彰・的場昭弘著の書評が載っています。

【第1章】*資本主義の限界、*貧富の格差の広がりとその固定化、*米国、学費高騰と100兆円にものぼる学費ローンの拡大、*若者に社会主義への期待の広がり、*コロナ、貧富の差、死亡率の格差に直結、
【第2章】*社会主義の挫折、*ソ連型の計画経済は、資本主義に対して生産力で及ばなかった。*ユーゴスラビア・社会主義、*プルードン、アナキズム的社会主義、労働者自主管理型社会主義、
【第3章】*コロナ、グロバリーゼーションの行き詰まり、*アメリカ・経済的閉鎖、*自国優先の一国主義へ、
【第4章】*未来の選択、*ベーシックインカム、*人民主権、*地方分権、*社会的共通資本、

 以上、記載のあるワードを抜き書きしてみました。
[683] 2021年01月23日 (土) 10時35分
甲斐正
月刊「社会主義」2020年3月号 
書評「社会主義と官僚制」 杉田龍紀さん より

@「土地の国有化について」マルクス
・社会は一つの自由な「生産者」の協同組合に変わるであろう。
・そこには、社会そのものとは区別された政府も国家も、もはや存在しないであろう。
・生産手段の国民的集中は、合理的な共同計画に従って意識的に行動する、自由で平等な生産者たちの諸協同組合からなる、「社会の自然的基礎」となるであろう。

A「フランスにおける内乱」マルクス
・もし協同組合の連合体が、一つの計画にもとづいて、全国の生産を調整し、こうしてそれを自分の統制のもとにおき、資本主義的生産の宿命である不断の無政府状態と周期的痙攣(けいれん)とを終わらせるべきものとすれば、――諸君、それこそは共産主義、「可能な」共産主義でなくて、なんであろうか。

@,Aの課題は、「企業等の『経営』や『協同組合』自体をどう組織し、効率的に機能させるかである。

◆社会主義での構造的階層化
・(生産手段の)決定権限を保持する専門統治集団と、それに加わらない人々に、階層は分化される。これに立脚する官僚制。
・社会主義で、「主要な社会集団間の不平等は、」分業上での具体的な地位の差異にもとづいて、「形成される。」
(・専門統治集団→社会の統治と管理を職業的に担う集団)

■官僚制への社会的統制
◆官僚制は、
・社会的普遍的利害と目的に一致しない、(官僚制自身の)局部的利害と目的を持つ。
・(専門知識と独自の利害を持つ集団として)自己の自立性、独占的地位を求める。
【(全社会的利益と対立する局部的)利害を主張する(無制限の)権力を要求する。】

◆社会主義社会は、二つの課題を対立させず同時に考慮する必要がある。
・最適化基準――その機構が持つ権利、責任、専門性からの、成果としての『効率性の向上』
・人間化基準――その機構とその各級機関を、勤労者の統制下におき、これらを『社会に服従させて人間化する。』
【「専門統治権力に対する社会の支配」を、制度的に保障する必要が生じる。】
→『専門統治機構の権力に対する「社会的統制」』

◆『社会的統制』
@(全人民的所有の当事者としての)社会の成員とその利益代表者による統制。
   →国会、地方評議会
A企業、協同組合の業績に直接的利害を持つ企業、協同組合の労働者集団→企業監督委員会
◎企業監督委員会
・企業指導部の活動の恒常的な点検を実施、評価・結果を公表する。
(企業の将来的活動を決定するなどの、企業指導部の権限を制限することはしない。)
(「結果についてのみ。未来に口はださない。」) 
*社会的統制を行うことにより、ダイナミックな経済と人間化された社会関係を形成する。

◆社会的統制を必要とする官僚制は、いつかは分業や、経済の発展等により、役目を終えていく(とされるが)、
*(私的所有者なしにも社会は生きていけるが、)社会から分離し、独自の利害と目的をそなえた専門統治機構、すなわち……官僚制を廃絶することまではできない。」と筆者のヘゲデューシュは語る。

『労働者運動資料室』を検索し、その中の「リンク集」から『現代社会問題研究会』に行きます。その中の「本の紹介・感想」にも、『社会主義と官僚制』の杉田さんの紹介・感想が載っています。
・月刊「社会主義」の記載の他に、つぎの記載もあります。

*社会主義体制の崩壊に伴って、市場社会主義的な議論とともに、協同社会的な社会構想が打ち出されてきたが、その社会構想において、「企業」的な経済組織への現実的な関心が薄い気がする。
*40年以上前の書物だが、社会主義社会における階層分化の根拠とともに、企業における現実的な諸関係に目を向けさせるものであった。
                         
以上、であります。
[593] 2020年04月20日 (月) 20時03分
甲斐正
◆「ロシア革命とソ連の世紀」岩波書店を、図書館から借りた。

※1 世界戦争から革命へ
*6 ボリシェヴィキ政権の制度と言説    池田嘉郎

ボリシェヴィキの秩序構想

・多くの者には体系だった構想などなく、戦争の終結や漠然とした公正の実現を思い描いていた。
・レーニンたち党指導部にしても、ヨーロッパ革命の勃発という期待が念頭にあったため、世界規模での社会主義への移行という大状況を想定する以上のことはしなかった。
・この点で、ボリシェヴィキは、資本主義批判を深める一方で、社会主義の具体像はあえて描かなかったマルクスに似ていた。(和田春樹)

・資本主義社会が内部矛盾によって社会主義に進む。世界戦争がそうした前進運動を急激に加速しているように見えた。そのような認識を焼き付けたのが、『帝国主義』『国家と革命』であった。
・とくに『国家と革命』は、来たるべき社会についての素描であった。
・この著作は、十月革命に先立って書き上げられたものの、出版されたのはそのあとのことである。
・それゆえ権力奪取の段階ではその内容は党員のあいだに共有されてはいなかった。
・そこに書かれていることは新生ロシア国家制度に関する説明としては、あまりに一般的であった。
・レーニンがこの著作のために構想ノートをつくりはじめたのは1916年のことであり、ロシアではなくヨーロッパの革命が念頭におかれていた。(石井規衛)

・しかし、十月革命後に生まれた秩序と『国家と革命』とを切り離して考えることは難しい。
・そこに書かれたことのエッセンスは、同書が刊行される以前からレーニンの文章や発言に現われていた。
・社会主義革命を目指すことを宣言した「四月テーゼ」もそうである。
・そこには、次のようにあった。
・「議会制共和国ではなくて――労働者代表ソヴィエトからそういうものへもどるのは、一歩後退であろう――、全国にわたる、上から下までの労働力・雇農・農民代表ソヴィエトの共和国。/警察、軍隊、官僚の廃止……。常備軍にかえて全人民を武装させること。/官吏はすべて選挙され、いつでもかえることのできるものにし、その俸給は熟練労働者の平均賃金を超えないようにする」と。

【レーニンは『国家と革命』のなかでどのような秩序構想を示していたのか。】

・誰よりもまず、資本家の利害が、国家の政策や法律の制定などを通じて貫徹される。
・支配階級の手中にある国家は、軍隊と警察という暴力を独占することによって、被抑圧階級の抵抗を鎮圧する。
・国家機構を直接に動かしている官僚も、中立的な存在ではない。
・彼らが官職にあるのは専門知識を持つことによってであるが、そのこと自体、彼らの多くが支配階級の出自であることに密接にむすびついている。

・レーニンが十月革命に先立って提唱したソヴィエト共和国とは、資本主義のもとでの国家のあり方とは全く異なる、あたらしい国家である。
・そこでは、労働者と、彼らに率いられる農民が支配者になる。
・国家は、今度は彼らによる支配の道具となるが、それはあくまで地主や資本家の抵抗を粉砕するための一定の期間のみである。
・旧支配階級に対する暴力的鎮圧と並行して、工場、鉄道、鉱山、土地といった生産手段の私的所有が廃止される。
・労働者と農民が支配する国家の所有に帰する。
・所有者と非所有者というバラダイム(ある時代に支配的な物の考え方・認識の枠組み)自体が徐々に消滅する。
・それにともない、ある階級による別の階級の支配も、階級支配の道具としての国家も消滅する。

・専門知識を持った官僚が国家機構を独占する状態も、徐々に消滅する。
・世界大戦が、国家による経済・生活の管理、トラスト化、生産と分配の計画化、労働動員、配給制等々をすすめてきた。
・「戦争社会主義」→経済管理の一元化。ドイツが先進国。
・記帳→物資の数量の管理→誰でもが官僚となりえた。

・社会主義革命後、旧来の官吏に仕事をさせなければならないとしても、これまでのような高給でなく、労働者の平均賃金での勤務を強制する。
・輪番制で工場から労働者を行政機構に送り込み、仕事の経験を積ませる。
・これにより、誰もが徐々に「記帳」できるようになり、特権的な階層としての官僚は消滅に向かう。
・一定の期間に彼らは工場に戻るので、特権的な階層が出現するおそれは二重に防がれる。

・社会主義国家の行政機構は、従来のような強力な権限をもつ中央省庁と、その出先機関ではない。
・ソヴィエト(評議会)が、新しい国家機関となることが想定された。
・工場労働者や兵士が代議員となり、リコールも常に可能である。
・無数の(自治機関)コミューンからなり、全体としての意志統一を重視する「コミューン国家」としてのソヴィエト共和国である。

・旧来の国家の暴力のうちの警察は、住民が行う民警におきかえられる。(私的所有の廃絶→利己主義の克服→強大な警察力を必要とする犯罪はなくなっていく。)
・軍隊は全人民の武装によっておきかえられ、旧来の閉鎖性を喪失する。
・かくしてソヴィエト共和国では、国家は徐々に死滅へと向かう。

◎以上が、『国家と革命』において示された、コミューン国家の展望である。
[490] 2019年10月06日 (日) 11時20分
甲斐正
※月刊「社会主義」2015年12月号、2016年1月号、2月号、「社会主義への移行形態を考察する(一)〜(三)」善明建一さん。

◎ソ連社会主義の崩壊を踏まえて、これを現代的にどのように総括し、日本革命に生かしていくのか。
◎今後の研究課題。「生産手段の社会化、計画経済は堅持するが、ソ連社会主義の崩壊を受けて、効率的な生産手段の社会化の形態、そのあり方などを研究していく」(要約)
◎私の問題意識からの、7つの研究すべき論点を上げる。

1.マルクスは、社会主義をどう考えていたか。
(1)「共産主義の原理」には、どう書かれているか。
(2)マルクスは何故、青写真を描かなかったか。
(3)『ゴータ綱領批判』をどのように理解すべきか。
2.『資本論』は社会主義をどう規定しているか。
3.レーニンのネップをどう考えるか。
(1)「中間的段階」としてネップを導入
(2)スターリンとブハーリンの論争
4.「国有化」で「商品交換」が残るのは何故か。
(1)ソ連の「計画経済」は、上からの「統制経済」
(2)「内容と形式」が変化しているソ連の国有化
5.「過渡期」としての「国有化論」をどう理解するか。
6.「計画経済」をめぐる論争を振り返る。
(1)ハイエク、ミーゼスの「計画経済」不可能論
(2)問われる、そもそも「計画経済」とは何か
7.市場経済を通じた社会主義をどう考えるか。
 以上、報告があり、

◎そして、「一定の結論について」、記載されています。
*「市場経済を通じた社会主義をどう考えるか」を出発点に考えたい。
*社会主義とは、共産主義の初期段階の社会であり、それは「資本主義から共産主義」の革命的過渡期、長期に亘る変革期であり、マルクスが描いた完成した未来社会ではない。
*したがって、社会主義社会では「生産手段の社会的所有」及び「計画経済」は達成したとしても、「欲望に応じた分配」が行われるまでに生産力が高まっていない限り、市場及び分配は、すなわち商品交換(価値)は、残されていることになる。
*社会主義における「生産手段の社会的所有」の形態は、国有化を中心にしながらも、これが唯一の形態ではなく、さまざまな所有形態はあってもよい。
*資本主義的所有関係も併存することは避けられない。
*社会の主人公は労働者であることを自覚する教育が必要である。
*社会主義社会において、生産活動に労働者が直接参加し、経済を主体的に運営していけるようにしなければならない。
*社会主義社会のもとで、「生産手段の社会的所有」が進んでいけば、生産の計画、生産、運営、管理の中心に労働者が配置され、上からの統制ではなく、徹底した民主主義を確立していくことで、その自覚は促進されうる。
*そうして、「計画経済」も、社会主義建設も、進んでいく。
*「生産手段の社会的所有」が全社会的なものになり、「計画経済」を立て、調整する機関、機能が必要となる。
*その形態は、経済の客観的条件の進展のなかで、どの方法が効率的で有効なのかを選択すればよい。

*何よりも重要なことは、社会主義社会を実現していく上で、労働組合の果たす役割である。
*必要なことは、労働者の窮乏化に抗して日常的に改良闘争を組織していく職場からの労働組合の組織づくりである。
*改良要求を組織し、社会主義学習を結合しながら、労働者思想を確立していく。階級的労働組合を構築していく。
*そのためには、社会主義政党の存在が必要である。
*しかし、社会党も、総評運動もない。
*民主・社民・共産が、連合をはじめ産別労働組合が、社会民主主義的立場を明確にして、反自民、反独占の政治的統一戦線構築の中心になれるように、社会主義者はこのなかにあって、共に闘い、献身的に活動を行うことが必要である。
*そして、この統一戦線の先に、広範な大衆に支えられた社会主義政党を展望することを忘れてはならない。
[488] 2019年09月18日 (水) 17時07分
甲斐正
※月刊「社会主義」2012年2月号、「『21世紀の社会主義』について」辻田純さん。

◎「21世紀の社会主義」については提言すべき。
・『ゴータ綱領批判』の「資本主義社会からの生まれたばかりの共産主義社会→社会主義社会」
・「階級抑圧の機関である国家が存在する。」
・「それにはまた政治上の一過渡期が対応するが、この期間の国家は、プロレタリアートの革命的独裁以外の何物でもありえない。」
◎少なくとも、社会主義革命の基本的な枠組みくらいは明示すべきだ。
・『社会主義協会・提言の補強』139頁。
・「(生産力の発達とともにますます社会化されている生産手段を、社会的に所有し活用しなければならないのは当然だが、)社会化の内容と方法を具体的にどのようにするのが最適かという問いへの回答は、これからの研究課題である。
・それが本格的に解明されるのは、社会主義社会の建設が実践の段階に入ってからである。」
◎来たるべきに備えて、大いに議論することは必要であると思う。
@日本における社会主義政権の「生産手段の社会化」として、ただちに有償で国有化すべきもの。
・電力・ガス・石油等のエネルギー産業。鉄鋼資本、銀行をあげておきたい。
・これらさえ確立しておけば、その他の産業部門に波及効果を及ぼし、様々なかたちの社会化(国有化、自治体有化、協同組合化等々)が実現するであろう。
A今までのような代議制民主主義ではなく、参加型民主主義に切り替える必要がある。
・国民投票、住民投票で、時の施策に可否を問う。――参加型民主主義こそが、真のプロレタリア民主主義となるであろう。

―――――――――――――――――――――
「社会主義の『青写真』を描くべきではない?」から出発している。
・これに関して、
※月刊「社会主義」2015年12月号、2016年1月号、2月号、「社会主義への移行形態を考察する(一)〜(三)」善明建一さん。
・ここからは、次回に。
[485] 2019年09月12日 (木) 09時28分
T.K.
「社会主義は克つ」 向坂逸郎著 社青同学習シリーズ15

 高等学校2年生のとき、河上肇さんの『貧乏物語』を読んで、経済学科に進むことに決めた。中学を出る頃、父の失業とともに少し貧乏の味も分かってきたところに、『貧乏物語』を読んで、労働者階級と貧困と経済学の関係をほのかに知ったわけである。
 はじめてマルクスとエンゲルスの本を読んだのは、大学にはいって間もなくであった。『共産党宣言』と『空想から科学への社会主義の発展』とを英訳で読んだ。(その頃の日本では邦訳は、)秘密出版で私どもの手には、はいらなかった。
 マルクスとエンゲルスのかの二書を読んで、自分の行く道はこれだ、と決めてしまった。それから、けんめいにマルクス主義の理論の勉強をした。マルクス・エンゲルスの著書および二人に関する書を、手当たり次第読んだ。少しずつマルクス主義を理解した
[425] 2018年11月13日 (火) 10時22分
T.K.
「私の社会主義」  向坂逸郎  至誠堂
昭和34年4月30日第1刷発行

なぜわれわれは、社会主義政党を必要とするか?いうまでもなく、社会主義社会を実現しようという目的をたてているからである。むかし、オウェン、フーリェ、サン・シモンらのいわゆる空想的社会主義者は、資本主義の根本的な矛盾を救済するのは、生産手段を働く人間の共有にするほかない、という正しい方法をすでに考えついていた。ただどうしたら、このような社会に到達できるか、ということを正しく思いつくことができなかった。社会主義を実現するには、これを使命として担う社会的な力、すなわち階級が必要である。この階級を発見できなかったのである。
 資本家階級は、生産手段を私有するからこそ、資本家階級なのである。この私有をみずから額に汗して働く階級の共有(または社会有といってもよい、国有といってもよい)にしようとするのが、社会主義であるから、資本家階級が、この思想の実現を阻止しようというのは、当然である。これを阻止する力を排除しないでは、社会主義社会は実現できない。今日の社会が、このような構造をもっていることが、いいか悪いかの問題ではない。社会主義の実現を期待する人間は、この実現を阻止しようとする資本家階級を、排除しなければならない。これが階級闘争である。資本家階級に対する階級闘争と社会主義の実現は、労働者階級の歴史的使命である。
 おのおのの資本家と、その利益代表者の態度を見ても、資本家階級が、自分の側から労働者に対する階級闘争を、しかけてきていることは明らかだろう。社会主義を実現しようという労働者階級の階級闘争はもちろんのこと、日常の経済的、政治的利害を実現するためにも、彼ら自身の政党を必要とするのである。
[423] 2018年11月09日 (金) 10時04分
タクちゃん
私の理解範囲で、貴重な見解と思うものを、1件
「津和 崇」さんが書いた、「働く者の経済学入門 〜価値論から新自由主義まで」
資本主義批判を展開した最後、「社会主義についての若干の考察」(149p)で、こう書いてます。


「社会主義は、主要な生産手段の共有化を基本とした社会であるが、その経済活動の根源は、
『剰余労働の共同管理』にある。・・・・『剰余労働』は人類に固有のものであること、剰余労働の
存在によってこそ人類は経済の発展と文明の発展を実現することができたことを見てきた。・・・・
 資本主義社会は、剰余労働を利潤として取得し、その利潤を次年の追加資本とすることによって
経済発展を実現している社会である。『剰余労働の処分権』は資本にあり、その処分は、
利潤追求の立場に立って『資本の私的判断』に全て委ねられる。
 それに対して社会主義においては、・・・・社会全体の利益そして人類全体の利益の観点から、
“労働者階級”によって剰余労働が共同管理されるのである。地球環境や地球資産と整合的な経済は、
この時初めて、十分に行うことが可能となる。」

 マルクスの社会主義経済原則を、見事に象徴的に示した、「画期的な規定」だと思う。理由は、

@「人間の根本的な特殊性」が、遺伝等の『自然』条件を抜け出して実現する、「剰余労働」である
こと。他の動物は「必要労働」的な自然的遺伝情報でしか生きられない。
Aだが、人類の歴史は資本主義までは、一部階級の少数者によって、その特殊な人間性である
剰余労働を、『社会』に支配されてしまうこと。
B革命を越え、『剰余労働』の使用方法を『共同決定・管理・運用』する社会が社会主義社会であること。
C「生存権」・生存に必要な消費財は、「労働するかどうか」つまり、労働とは関係なく、
絶対保障されていることを、当然の前提していること。(たぶん、無償給付。)
Dそこに至って初めて人類は、「生産」を支配し、「生産からの支配」からも自由になる。

 一点だけ間違っているのは、それを行うのは、”労働者階級”というすでに消滅した階級ではなく、
「生産手段を共同で所有」し、「労働力を売る必要もない」、「社会主義的国民」であるという点である。
が、この表現の完成度からすれば、それはかなり微細な傷でしかないだろう。

[330] 2018年05月27日 (日) 02時17分
T.K.
「青年の声」2018.2.19号より。

団結集会  徳島、T.T.さんの感想。

私が、とくに印象的に感じたのが弁護士の中川拓さんによる記念講演でした。

・「資本主義を支える仕事はしたくない。」
・「本当に社会を変えることができるのは労働運動だと思い、労働事件を担当している。」
・労働事件には、「労働組合があれば、こんなことにはならなかったのに」と思うことが多い。
・「労働環境」を改善することで、……労働の質が上がり、……社会が良くなる。
・私たちが置かれている環境は当たり前はなく、「おかしい」んだと気付いて、……運動を始めなければならない。
・資本主義を変える……、まずは職場環境を改善し、単組、地域、国を変える運動につなげ、労働者が安心して働き続けることができる社会をめざす。
[274] 2018年02月22日 (木) 09時11分
S.Y.
1/27-28に長崎で開催された第51回全国青年団結集会において、弁護士の中川さんという方が、記念講演をされたとのこと。

この中で「組合は組合的利害を乗り越えて、社会主義という目標から、今、何をすべきか考えるべきだ、という話をした。」旨。

 どういうことか、お分かりの方、いらっしゃいましたら、教えていただけるでしょうか。
[266] 2018年02月07日 (水) 17時12分
 今日まであらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である。
ときどき労働者が勝つことがあるが、ほんの一時的にすぎない。かれらの闘争の本来の成果は、その直接の成功ではなくて、労働者の団結がますます拡がっていくことである。
 かれら(ブルジョア階級)は何よりも、かれら自身の墓堀人を生産する。かれらの没落とプロレタリア階級の勝利は、ともに不可避である。
 プロレタリア階級は、その政治的支配を利用して、ブルジョア階級から次第にすべての資本を奪い、すべての生産用具を国家の手に、すなわち支配階級として組織されたプロレタリア階級の手に集中し、そして生産諸力の量を急速に増大させるだろう。
 プロレタリア階級が、…………革命によって支配階級となり、支配階級として強力的に古い生産諸関係を廃止するならば、…………プロレタリア階級は、階級対立の、…………階級としての自分自身の支配を廃止する。階級と階級対立とをもつ旧ブルジョア社会の代りに、一つの協力体があらわれる。
 支配階級よ、共産主義革命のまえにおののくがいい。プロレタリアは、革命においてくさりのほか失うべきものをもたない。かれらが獲得するものは世界である。
 万国のプロレタリア団結せよ!
                  2018.1.1
[232] 2018年01月01日 (月) 00時33分
T.K.
『資本論と社会主義、そして現代』
「世界史の頁をめくったロシア革命から
ソ連崩壊までの総括」 山ア耕一郎さん
・1991年に、社会主義大国のソ連(ソビエト社会主義共和国連邦。ソビエト=評議会。革命時には「労兵ソビエト」と名乗っていたが、革命後に農の代表を加えて、公式の権力機関となった。)が崩壊した。
・1917年11月7日、
「臨時政府は打倒された。国家権力は、ペトログラード労働者・兵士代表ソビエトの機関――ペトログラードのプロレタリアートおよび守備隊の先頭に立つ軍事革命委員会――の手にうつった。
人民が闘争の目標としてきた事業、すなわち、民主主義的講和の即時の提議、地主の土地所有の廃止、生産の労働者統制、ソビエトの樹立という事業は保障されている。労働者、兵士、農民の革命万歳!
ペトログラード労働者・兵士代表ソビエト軍事革命委員会」


『NHK ロシア革命、100年後の真実』
・2017年11月7日、ロシア革命100周年を迎えた。ロシア革命は世界初の社会主義革命である。
・1917年10月25日(旧ロシア歴)、レーニンが指揮した労働者・兵士は宮殿を襲撃した。10月革命である。
・レーニンは、搾取のない平等な労働者の国をつくろうとしたのである。
・社会主義国家建設が急速に進められ、835の工場が国有化された。資本家は国外へ去り、名実ともに労働者の国がつくられていった。
・11月、「レーニンが、国民に約束した(?)」憲法制定議会選挙が行われ、しかし、選挙の結果はレーニンの期待を裏切るものだった。第一党になったのは、農村で力を持っていた革命勢力エスエルで410議席。都会の労働者を中心とするボルシェビキは、175。第一党をとることができなかったのである。(ちなみに、残りは、カデット17、メンシェビキ16、その他89)
・政府存続の危機を感じたレーニンは、議会初日に強硬な手段に出た。レーニン率いるボルシェビキは、強制的に議会を封鎖した。議会制民主主義を否定したのである。
レーニンが憲法制定会議を解散したことについて、東大名誉教授和田春樹さんは、「憲法制定会議を開催するのが10月革命の目標だった。これを否定した瞬間に、レーニンの正当性は失われるという問題になる。」「内戦状況を自らつくっていくことになった。」「その考えの道筋は理解するといえば理解する。歴史家として。」「だけど、自分がどうかといわれれば、自分としては賛成しません。」

『資本論と社会主義、そして現代』
「ロシア[10月革命]とレーニン」
             善明建一さん
・1917年10月25日早朝、革命の強大な兵力――労働者、守備隊の兵士、バルト艦隊の水兵が行動を開始し、「臨時政府」は打倒された。臨時政府の閣僚たち、残存勢力は、冬宮に立てこもったが、ソビエト軍事委員会による攻勢が始まり、26日未明には占領された。
・蜂起と並行して、10月25日〜26日、ソビエト代表者第2回ロシア大会が公約通り、開催された。
・構成は、ボルシェビキが単独で全議席の6割を占めた。
・メンシェビキとエスエル右派は「ボルシェビキによる非合法権力奪取に抗議する」として、大会から退場。
・大会は、権力のソビエトへの移行を宣言した。
・10月27日、大会は、「平和に関する布告」、「土地に関する布告」を採択し、立法・執行・行政の三権の直接的権限を有する人民委員会議を設立した。
・2月革命で臨時政府が約束していた憲法制定議会の委員を決める選挙が実施された。選挙ではエスエルが勝利した。
・1918年1月5日、憲法制定議会は、ボルシェビキが提出した「全権力をソビエトに委譲する」決議案を否決した。
・翌日、人民委員会議は、憲法制定議会の解散を強行した。
・これは、1月10日、第3回全ロシア・ソビエト大会で承認され、社会主義連邦ソビエト共和国の成立を宣言。
・ロシアは、世界初の社会主義国となった。

書評  『資本論と社会主義、そして現代』
「ロシア家[10月革命]とレーニン」
田久保文雄さん

・「大衆の主要な欲求」を離れない、レーニンの時機を得た方針転換が、弱小ボルシェビキの権力掌握を可能にした。
・10月革命後、「自由選挙」を実施し、「憲法制定議会」開設というブルジョア的手続きを踏む。
・しかし「ソビエトへの権力移行」が否決されるや、ソビエトは議会を解散させ「自由選挙に基づく議会」を否定した特殊ロシア的ソビエトが確定する。
・問題の核心は、「民意ソビエトにあった」こと

『資本論と社会主義、そして現代』
「世界史の頁をめくったロシア革命から
ソ連崩壊までの総括」 山ア耕一郎さん
・2016年9月、東シベリアのイルクーツク州の知事選挙で、共産党候補が圧勝した。
・共産党の支持率が、4月には15%だったが、5月には21%に伸びた。
・「人々は今でも、ソ連の時代の暮らしを覚えている。国家がアパートを提供し、誰もが職に就けた。そんないい時代の記憶は、簡単には色あせない。」

『NHK ロシア革命、100年後の真実』
・ロシア革命から100年、そしてソビエト崩壊から26年が過ぎた。
・ロシアの国民は、今、革命をどのようにみているのか。2017年3月の世論調査。革命肯定48%、否定32%であった。
・現在も、共産党は野党第一党の座にある。
・市民のインタビューでは、「革命は、医療、教育、旅行も無料にしてくれました。今は、億万長者もいるけど、私たちはほったらかしです。」と。


21世紀の社会主義、これからの社会主義、日本における社会主義革命について、さらなる学習、検討、研究を。
[229] 2017年12月29日 (金) 14時10分
毎日
雑記帳みたいに、昔話ばかり引用しないで、生の声を伝えてくれ。
[199] 2017年11月29日 (水) 09時35分
N.K.
続き。
社会主義 1989年/第302号
10月増刊号 特集 社会主義建設論
・「現存の社会主義と日本の社会主義」原野人さんより。
    
(「日本型社会主義の魅力」  
これからの日本に魅力ある社会主義の旗を打ち立てる上で、
論議の一つの素材にしてもらいたい旨。)
『日本型社会主義の魅力』
1.日本資本主義の到達点
@独占資本は、国内的・国際的な競争で、科学技術を発展させ、巨大な生産力を作り上げた。
A各企業は競争にかち抜くため、基礎的・応用的研究所をつくり、多大な投資により拡充してきた。品質の改善・コストダウンのため、研究者・技術者に、生産工程の改良をとりくませてきた。
B産・学・官共同の研究開発体制が整備され、相互乗り入れが進み、産の必要課題が、官・学により取り組まれ、その成果は産に取り入れられていく。
Cほとんどの人が高等な教育を受け、能力開発が進められた。
D情報通信、交通機関が高度に発達し、どの地域へも連絡・意思疎通が可能。必要な情報は、テレビ等により、即座に全国の人々が知り得る。個々人の意思・要求を国や自治体レベルで集約したり、総理府・経企庁、報道機関などの各種世論調査の実施が可能。
E通産省、大蔵省等々、資本主義的計画経済の推進。独占資本の産業ごとの計画調整の実施。
F農業生産性の向上。農業人口比率の減。専業農家に代わる兼業農家の比率増加。労働者と農民、都市と農村の差異が縮小。
G民主主義の発展。独占資本・自民党に対するたたかいの拡充が可能。
H永世中立宣言、憲法9条を守り、核兵器の持ち込み・安保条約をなくし、自衛隊を縮小、解体することができる。
2.日本型社会主義の魅力
@日本の社会主義は、非同盟・非武装中立を実現し、軍隊をなくすからには、民主主義的なたたかいの頂点として実現され、武力を必要としない。
A民主主義的、平和的なたたかいで実現される。反独占・反自民の国民戦線に支えられる連合政権の発展を通して実現する社会主義である。公明党・共産党・民社党など、社会党と合同等は誤りである。複数政党が、最善の政策をもとめ、民主的に論議し、協力し、時には対決し、選挙に訴え、民衆の意を尊重する。日本にふさわしい社会主義への道を、民主的に探究する政党が国民の支持を得て、影響力と指導性を持つことになる。
B勤労国民が主人公になり、高度な民主主義と高度な情報システムと高度な生産力とを結合させることにより、国民の欲する計画経済が立案される。国民の意思の的確な集約と、迅速なフィードバックによって、過不足や偏向はすぐに修正され、むだや損失はなくすることができる。
C科学技術は発展しており、さらに高度に発展させるシステムを確立することができる。これを国民のものとして、さらに民主的に運営・活用し、公害をなくし、自然と環境を守りながら、生産力を限りなく発展させることができる。原発なき電力体制も確立できる。
D独占資本の国有化。株式資本が全国民の共有に移行。小株主所有は、十分な有償で扱われる。企業の生産活動は、そのまま継承され、停滞も混乱も起こらない。独占資本の国有化=その所有地は国有化となり、土地・住宅問題を解決させる。
E今日の小農経営は尊重されてよい。離農農地は、農協と国が借り上げ、買い上げし、規模拡大希望者へ貸与。共同化希望農家には、国、自治体が援助する。機械、肥料、農薬等は、今日より安価に提供される。
Fロボット、コンピューターは、生産手段に転化し、失業を生むことなく、活用、改良し、生産性を限りなく向上させる。労働時間の短縮と、生活向上を進めることができる。高齢化人口となっても、ロボット化により就労可となり、また、年金、医療の改善へとむすびつく。
G日米安保条約、NATO、ワルシャワ条約をなくし、軍事同盟から完全開放され、軍事予算が解消され、国民生活の向上に大きく貢献することができる。

若干の省略等しましたが、以上のとおりです。
1989年に出されたもので、時間の進行に伴い、色々の変遷がありますが、あらためて、自分自身が、これからの社会主義、21世紀の社会主義、日本における社会主義を考えていくうえでの素材としていきたいと思います。
[198] 2017年11月28日 (火) 22時13分
yopparai
アラシだぞ!何だカンダ。馬鹿やろう。
[195] 2017年11月24日 (金) 15時48分
asahi
昨日の朝日新聞に、ロシア革命100年と言うことで一面を使ったインタビューが載っていた。話の内容はさすがだが、共産党という党名にこだわる最後の世代かな−と感じた人も多いのでは。
 共産主義にこだわる共産党、社会主義という言葉にこだわるこのコーナーも、そのこだわり方、どうなのかな?
[193] 2017年11月18日 (土) 09時56分
N.K.
社会主義 1989年/第302号
10月増刊号 特集 社会主義建設論
・「現存の社会主義と日本の社会主義」原野人さんより。
    
(社会主義を発展させるために。
・民主主義を拡充することが緊急に必要。
・立法上の改革ばかり、……経済改革が立ち遅れている。
・とくに、品質管理と企業ごと産業ごとの生産に直結した研究開発体制の確立とともに、報酬体系の改革が必要。
・複雑労働と単純労働との関係を整理する必要がある。それによって、科学技術者や労働者が、新たな意欲をもって、社会主義的な良き競争を開始できるようにしなくてはならない。
・膨大な軍事予算も、民生部門における研究開発体制の整備を遅らせた原因。
・全面的な軍縮とともに、各企業・産業の研究開発体制の急進的な整備を推進すべき。)

※社会主義経済を発展させるために
1.製品の品質管理
@品質のチェックを実施する。同一の製品に対して、ランク付けを行う。一定の基準でチェックし、少なくとも合格品か不合格品かを定める。
A品質のランクに応じて、同一の製品にも、異なった価格を定める。
B品質の基準は国際的な比較を。
C国際的な比較に耐えうるような品質の改善を進めるために、研究体制を整備する。
2.研究開発体制の整備
@品質の改善、生産性を上げるため、各企業・各産業が生産工程等の改良を目的とした研究所を持つ。
A研究者は、世界各国の製品や文献をたえず調査研究するとともに、現場の技術者や労働者と協力して、工程と品質の改良に能力を発揮できるようなシステムを開発する。
B各企業や産業の研究所は、国の基礎的な研究の成果をすぐに活用できるような、産業が必要としている課題にすぐに対応できるようなシステムを確立する。
C工程と品質の改良に貢献したものに対しては、かなりの報償が与えられる。
・これらのシステムが確立されて、品質改良や生産性向上、コストダウンのドライビング・フォースが生まれる。
3.市場経済と独立採算性
@以上、1.2.は、現存社会主義諸国の経済改革にとって、必要不可欠である。
これは、生産物と配分交換関係の有効な利用であり、市場原理の活用とはいえるとしても、市場経済の導入を必要とするものではない。
A一つの企業体の中でも、各パートで授受される、それぞれの中間体・製品に関して、厳格な品質管理と価格査定がなされなければならない。
Bより良いものを、より多く生産した企業の技術者や労働者には、より多くが支払われればならない。このことは当然のことであるが、問題はその具体的な量が、全国的・全産業的レベルで、いかに民主的に決定されるかである。
C能力に応じて働き、労働に応じて受け取るという社会主義段階の原則を確立して、悪平等による意欲の減退を防ぎ、活力を高める必要がある。このため、各種の1時間の複雑労働が、それぞれ何時間の単純労働に相当するかを解析、定量化する必要がある。(民主的な決定方法、解析と定量化の手法を確立する必要あり。)
D社会主義がさらに発展して、これらの手法や、民主的決定方法が確立されるまで、企業に独立採算制をとらせ、広範囲に市場原理を活用することにより、生産の発展をはかる。
・しかし、全体としての計画経済の枠組みは不可欠である。
4.計画経済の改善
@労働力と生産手段をあらかじめ予定した計画によって、各分野に的確に配分するためには、高度な情報通信意思集約システムと、高度な測定・計算技術の確立を必要とする。機敏なフィードバックと、それを受け入れた機敏な計画修正システムの確立も必要である。これらは、官僚主義とは両立しないのは当然である。
A現在の社会主義諸国においては、これらのことが著しく立ち遅れているのである。適切な計画経済を実行できる条件のない段階で、機械的・稚拙な、上からの計画経済を過大に実施すれば、社会主義経済の発展は阻害される。企業の独立採算性を採り、市場原理の活用を図る必要がある。
B全国民、なかんずく、青年に、資本主義と社会主義について、「資本論」をはじめ、高いレベルの体系的な教育を進め、社会主義経済発展につなげていく。

◆上記は、「現存する社会主義諸国の混迷が深刻」であり、「日本における魅力ある社会主義を灯台のように打ち立てることが、今、必要不可欠」になっており、社会主義諸国を訪問した中で、「そのときの実感をもとに」記されたものとのことです。

◆「ソ連的社会主義の総括」等々より。
・計画経済と「無限に細かく複雑な需要」=必要と生産の間にズレが生じた。
 (在庫の山と、品不足=行列)
・この不満と、政治的不満が相まって、体制を吹き飛ばした。
・生活必需品の不足に対する不満が高まる一方、他方では生産されたものが、品質の悪さを嫌われて大量に売れ残り、しかもなおかつ生産され続けた。
・欠点がわかっていながら、明確な欠陥が直されないまま、改革の議論だけが騒がしく行われた。 
・せっかくの新技術が採用されず、社会主義的合理化が実践されなかった。
・「権威主義的、官僚主義的」であった。
・政治家が決めた「計画」が、国民の要求「需要」とずれていた。
◆「マルクスと日本人」には、
・洗面器がプラスチック素材がうまく切れていなく、周りがカミソリみたく、指を切る危険性がある。
・売っているホーロー鍋に穴があいていることがある。
・電球も、最初から中の電線が切れているものが売られている。

※以上から、社会主義建設のために、
・品質管理等について、企業・産業毎の調査研究体制の確立。さらには、産学官共同組織による研究の実施、報道機関によるこれらの視覚的情報の提供。
・人々の必要と、生産をマッチさせる。
・需給(必要)と供給(生産→消費)の徹底調査。
・官と、各企業・各産業がどうあるべきかを検討し(独立採算性?)、生産、改良等々を進めることが必要。
・品質と生産技術の改善は、常に研究対象としていく。報道機関が、この内容を番組編成して、テレビ等で流し、人民全体に知らせる。(評価を受ける。)
・労働のインセンティブを高める。趣味や娯楽、旅行等々に利用できるように、成果をだした(部署全体の)労働者に、相当の報酬(労働証書!!)を分配する。
・個人消費が重視される。
・生産物の、新規・改良開発の努力。
・生産組織と、配分(販売)する組織と、消費する者たち=産、学、官、消費者、報道機関の協議組織を確立する。
等々について、考えていくことが必要と思います。

[次回、「現存の社会主義と日本の社会主義」原野人さん≪日本型社会主義の魅力≫に続く]
[188] 2017年11月11日 (土) 20時36分
N.K.
『2017年10月2日号「青年の声」、社青同全国交流集会の記事(北海道地本F.Mさん)「ソ連留学の話を聞いて」』
・ソ連には職業による大きな賃金格差はなかったが、そこに不満を持つインテリ層が多かったそうです。
・一生懸命に勉強したのに、そうでない人たちと賃金が同じで不満だったのか。
・職場にも、高卒と大卒の間で賃金格差がある。
(労働者として団結できない要因がつくられている。)
(賃金が低いからこそ感じる不満か?)
・ソ連の計画経済。生産量の目標はあったが、品質やデザインの改善が後回しになり、粗悪品がめだった。
→現代なら、数量についてはビッグデータを利用して住民の動向を分析により、需要に応じた生産ができるのではないか。
→ソ連には生産物のデザインや品質の向上をはかる制度がなかったのかと疑問に感じた。
・社会主義になったら……という想像を膨らませてくれる講演を、ワクワクして聞いた。

2017/第664号 社会主義10月号
『現代社会問題研究会シンポジューム』
※山ア耕一郎さん「ソ連崩壊の総括から……」
・消費物資の生産、文化活動で伸びやかさ欠いた。
・五カ年計画は、消費物資の生産に関しては成功とは言えなかった。
・「出来栄えの良さ」を問われる完成品の生産では好評を得られなかった。
・買い手に評判の悪い製品を、計画期間中はつくり続けなければならないのか。
・評判の良い製品が出来ても、次の五カ年計画までまたなければならないのか。
・臨機応変に新製品をつくって、買い手たちを喜ばせるのは苦手だった。
・「計画的生産」は行われているが、その製品の評判がよろしくない。
・出来栄えが「いまいち」の製品が生産され続け、それが何年たっても改善されない。
・買い手が満足できる消費物資が少なかった。
・「創意」と「計画」が調和できなかった。
・ペレストロイカ――反対もないが、具体化、実行開始の問題提起もされず。形式上の議論だけ。
・社会主義体制とは、@生産手段の国有、あるいは労働者階級の共有、A計画経済。
 ソ連はその二つの調和に失敗。
※平地一郎さん「ソ連的社会主義<失敗>の教訓」
・どこで、どうつまずき、どうして改革ができなかったのかという総括は、(資本主義の搾取に対抗する社会主義の思想)展望を示すためにも、また、つぎに上手に社会主義を運営・建設していくためにも必要。
・多様化する消費需要に対応できなかったので、経済の停滞と人々からの不信を招き、……ソ連の社会主義は崩壊した。山崎さんは「創意と調和する計画、多様化する消費需要に対応する運営」をあげている。
・マルクスとエンゲルスの古典における社会主義像は、一般的で抽象的。(生産の社会的性格と所有の私的性格の矛盾として資本主義を捉え、所有のあり方を社会的にするのが社会主義であるとする。)
・ロシア革命後の社会主義建設は、文字通り「前人未踏」の闘いであった。
・いくつかの誤りがあったとしても、所有の社会化を通して、搾取のない社会を創ろうとした意思とこころざしは、誰も否定はできない。ともあれ、前人未踏の社会主義建設は、ひとまず、挫折した。
・日本での社会主義において、どう経済を運営していくかという課題は、共通する。
・ソ連の経済改革の失敗の教訓からは、山アさんの報告にあるように、経済計画をしっかりする領域と、多様な消費ニーズに対応する領域があって、必要なのは、それらの特性を踏まえた経済運営である。


[183] 2017年10月25日 (水) 16時15分
N.K.
・民進党代表選挙、安倍の森友・加計問題追求逃れのための解散総選挙の状況を受けて、なおかつ、現在時点において社会主義政党が存在せず、(社会民主主義闘争=体制内改良闘争が社会主義への準備として必要であり、)改良闘争を進める上で、総選挙での民進党の勝利に向けての活動が必要であることは明白だと思う。

・特に、北朝鮮をめぐる日米の呆れる者たちの言動・主張に対しては、非常に、危機に感じ、また、憤りすら感じる。
また、金委員長は、この先の、朝鮮の未来をどう考えているのか、と思わざるを得ない。
そして、安倍はこの事象をどのように収めるつもりなのか。このままで、北朝鮮が引っ込むと思っているのか。悲惨な結果が起きかねないとは思慮しないのか。日本の資本家どもは、だまったままで、これで良しとするのか。
少なくとも、ドイツ、フランスの主張・行動を見習え。
中国・ロシアよ、北朝鮮に対し、「我々はアメリカにこうさせる」という方向性を示し、事態を収拾させるべきだ。
金委員長よ、具体的に提案せよ。米韓がここまで引き下がれば、今状況を収束させる、と。
(河野さんが、せっかく外相になったのだから、そこまでがんばっても良いと思うが。河野さんの考えも聞いてみたいものだ。……河野外相は、バカじみた朝鮮情勢に対応しながら、ミャンマーの問題に迅速に対応を取ったことをニュースで見た。)

今選挙闘争において、北朝鮮問題を、「こんな大事な状況で、逃亡的解散をすることはおかしい。」という追求のみならず、安倍の「(日米韓軍事同盟による)国際紛争への加担」という危険極まりない行動・政策にたいする糾弾を含めて、選挙闘争を闘うべぎだと思う。

[179] 2017年09月25日 (月) 15時40分
エンガルス
「展望しよう」という善明論文は、これはこれで良いのじゃないかな?
海星君は、どうしようと思っているのかな?上に同じか?
[177] 2017年09月16日 (土) 20時34分
中田 海星
社会主義  2016年 1月号
「社会主義」への移行形態を考察する。
・「生産手段の社会的所有」、「計画経済」の在り方
         ・善明建一さん の中から。

何よりも重要なことは、社会主義社会を実現していく上で労働組合の果たす役割である。……階級的労働運動をいかに構築していくかは喫緊の課題である。必要なことは……日常的に改良闘争を組織していく……労働組合の組織づくりである。
改良要求を組織し、科学的学習を結合しながら、労働者としての思想を確立し、……階級的労働組合を構築していく……。
そのためには、社会主義政党の存在が必要であるが、かつて社会主義的綱領を掲げていた社会党は現在、もう存在しない。ともに闘った総評運動もない。
民主党、社民党も、そして連合運動も、現在はその条件をそなえていないが、最低限、両党に加えて共産党が、そして連合をはじめ産別労働組合が、社会民主主義的立場を明確にして、反自民、反独占の政治的統一戦線構築の中心になれるように、社会主義者はこのなかにあって、共に闘い、献身的に活動を行うことが必要である。
そして、この統一戦線の先に、広範な大衆に支えられた社会主義政党を展望することを忘れてはならない。
[176] 2017年09月16日 (土) 11時54分
エンガルス
小ブル的意識とは、何だ?
普通の人間なら、誰でも持っている意識じやないか?これとどう戦うのかな?そんな考えはやめておいた方が良かないかな?誰かも言ってたが、毛沢東の文化大革命も、ポルポトの指導した子どもによる親殺しも、小ブル的意識との戦い−同じ発想だ。ソ連などの社会主義国も、ブルジョア階級がなくなったものだから、今度はブルジョア的意識と戦うことを目的にして権力を維持してきたじゃない?経済的階級闘争が人間の意識との闘争になっちゃった。
 一度、権力の維持に無理を通すと、いつまでも無理な権力行使を続けなければならなくなる。社会主義とは、人間らしい世の中、ということが一番大事。
 −と思う。
二つ目の問いには、どう答えるかな?
[174] 2017年09月14日 (木) 13時41分
中田 海星
社会主義における階級闘争とは

 社会主義2017年9月号、中村さんの『ロシア革命100年にあたって。レーニンとわれわれを結ぶ』「社会主義における階級闘争」

「小ブルジョア的意識と闘い、これを克服することこそが、社会主義における階級闘争である。」
「この小ブルジョア的意識は、資本主義の『常識』であり、・・・資本主義が打倒されれば立ち消えるーーーというものでもない。社会主義的意識的闘争がなければ克服し得ない。」
「小ブルジョア的意識との闘いは、資本主義、社会主義に共通の闘いである。」
「社会主義における階級闘争を否定することは、これらの闘いを闘いと見ず、闘いとして取り組まないことを意味する。小ブルジョア的意識の勝利は確実である。」
とありす。

◎「小ブルジョア的意識と闘い、これを克服することこそが、社会主義における階級闘争である。」ので、「社会主義における階級闘争」は、資本主義体制下における「社会主義をめざす」階級闘争ではないと思います。

以上
[173] 2017年09月14日 (木) 09時55分
エンガルス
>質問・中田海星君

1.「社会主義における階級闘争」とは、「社会主義をめざす階級闘争」ということか?そうでないと変だ
2.社会主義政党は、どう創造するつもりなのか?アンタはどこかの党員か?
自称の社会主義政党はある。革命的○○党とか言うのがあるだろう。だが国会議席を持つ党はない。今、社会主義をめざす政党を作ろうというのが目標だというわけではないとは思うが。そんな状態じゃない。
[171] 2017年09月11日 (月) 09時50分
中田 海星
月刊社会主義9月号。ロシア革命100年にあたって、中村さん、加藤さんの投稿があります。
『あらためて、社会主義とは?』

@社会主義における階級闘争とは?
少なくとも、「これからの社会主義」を考える北海道支局内では、「社会主義における階級闘争」という提起や、議論はなかったと考えます。

A「新しい社会主義像」漸進的な改良政策=社会民主主義=体制内改良について。
新しい社会主義=漸進的政策を実行できる国の枠組みとは?

山ア耕一郎さんは、ロシア社会主義革命を総括する。――だいたい平等の計画的経済を、の中で。
1992年12月、社会主義国ソ連という国家は存在を止め、社会主義でない「独立国家共同体(CIS)」が残った。自壊を阻止しようとする勢力があらわれず、社会主義ソ連は存在を止めたのである。国民は、国家機関のだらしなさにあきれ、崩壊劇を傍観しているように見えた。(ロシア革命100年を言うとき、必ず、ソ連崩壊の総括も必要ということか。)
「計画的」で「だいたい平等」な計画経済ではどうか。平等という考え方は重要であるし、生産手段の社会化を土台にして、大きな規模で計画的に国家、社会の建設を進めることは大事なこと。
伊藤修さんは。
「搾取と支配の源である生産財の私有の廃止、公有化が基本である。この点は理論的に間違いがなく、いっさい揺るがない。」「大筋は計画で。末端は市場で。」と、述べています。
社会主義の基本は、生産手段、生産財の公有化は揺るぎないものであり、計画的、だいたい平等、大筋は計画で、末端は市場でということであれば、「新しい社会主義=体制内改良」である必要はないと思えます。

Bしかし、あらためて、「社会主義者として、社会主義政党として」、改良闘争の必要性と、社会民主主義運動、社会主義者の拡大、社会主義政党の建設・確立についての考察が必要ではないかと考えます。
・山ア耕一郎さんの「21世紀の社会主義」の学習会では、「労働者および労働者階級について、あるがままの労働者階級として、『普通の労働者たちがその気にならなければ、社会主義は実現しない』」とありました。普通の労働者たちが、自らが社会の主人公であることを自覚し、社会民主主義的政策の推進で、自身の政治的生活体験上から、資本主義の無政府的な経済体制ではダメだ、生産手段、生産財の公有化と計画的経済制度が必要であると理解し、普通の労働者たち=あるがままの労働者階級が欲しなければ、社会主義は実現しないと述べていると思いました。
・また、日本における社会主義への道として、次のようになると思われます。
たまたま社会主義政党の内閣が成立したとしても、それは、資本主義国家のなかでおきた一つの政変にすぎない。そういう革命を意味しない事態が何度繰り返されたとしても、また、たんなる社会主義政党内閣の成立が何度繰り返されたとしても、それは社会主義革命にはならない。
労働者階級による政権の獲得が社会主義革命を意味するものとなるためには、労働者階級が政権をにぎったというばかりでなく、その獲得した政権が確立されなければならない。
議会における絶対多数、党が国民大衆の利害を真実に追求し、その信頼を獲得し、労働組合、農民組合、その他一切の大衆組織を党へ有機的に結びつけ協力させることにより、安定化、恒久化する。議会においては、安定した絶対多数の上にたって、社会民主主義的改良を進め、国民大衆の信頼を獲得し、議会における絶対多数と、その安定化を、恒久化としていく。強力的な社会民主主義的な闘い=体制内改良闘争が必要となるのではないか。この闘いにおいて、例えば、大学を含めての教育費の完全無料化、「労使共同決定法」、内部留保を吐き出させる法的整備等々を、社会民主主義運動・改良闘争としての政策として指し示し、推し進める必要があると思います。
さらには、社会主義政党を創造すること、現在の労働運動、政治闘争を強化するための研究議論も同時に進めていく必要があると思います。
[170] 2017年09月08日 (金) 14時50分
義務教育
>固定資本さん

面白く、かつ大事な意見交換だと思います。

社会主義をめざすことの一つとして、「生産力が上がる」=「自由に処分できる時間を拡大する」事を目的としている、ということには、私も賛成、同意します。
 しかし「これからの社会主義」では、「生産力を上げる」ということを掲げることの危うさをも認識する必要がありますね。量的な意味ではもちろんですが、質的な意味でこれを言う場合も慎重である必要があるとおもいます。
 「経済成長が必ずしも社会進歩を意味しない」となった現代についての認識は、おそらく共有できるのだろうと思います。
 資本主義においては、労働時間短縮、自由時間の拡大という課題は、闘いの課題とイコールですし、社会主義をめざす建設過程でも、相当の期間は、この課題は残るでしょうが、さらに「高度な段階」をめざす時は、この問題からも自由になる必要があるのではないだろうか。なんて思ってしまいます。
 20世紀の社会主義は、たしかに技術革新に失敗したと思いますが、資本主義が成熟した上で迎える「これからの社会主義」では、技術革新の神話も必要なくなるのではないか、と勝手に推測しています。素人流の考えです。

[163] 2017年07月28日 (金) 18時10分
固定資本
>義務教育さま

「生産力が上がる」とは、「どういう内容か」ということがポイントだと思います。

私の理解では、例えば次のように進むと考えます。

 @<現 在> 生活消費 100品目 :生産(労働)時間 8時間 :自由時間 2時間
 A< 5年後> 生活消費 100品目 :生産(労働)時間 4時間 :自由時間 6時間
 B<10年後> 生活消費 150品目 :生産(労働)時間 3時間 :自由時間 8時間
 C<15年後> 生活消費 180品目 :生産(労働)時間 2時間 :自由時間 8時間
 D<20年後> 生活消費 190品目 :生産(労働)時間 1時間 :自由時間 9時間

何が起こっているか?
「生産力が上がる」と必要量が短時間で生産できるから、「労働時間」が減る。最終的に、「自由時間」=「自由に処分できる時間」が増える。
「自由時間」が増えると、人間はそれをどう使うかを考える。@「別な欲しい消費財」を生産(労働)する時間、A好きな活動で消費する時間に、選択・分配できる。
その結果、消費生活の豊かさが拡大しながら・自由活動も拡大する。
そして、こうした生活行動は、「人間の普通の生活行動」だから、「生産力は上がる」。無理して生産力を上げようとするわけではない。

つまり、「生産力が上がる」ことは、「自由に処分できる時間を拡大する」事を目的としている、ということです。
その「自由時間」は自分の好きに使え、物が欲しい人はさらに生産時間にすればいいし、スポーツしたい人はそこに使う。
つまりこの「自由時間」の処分に関しては、「生産活動」も「スポーツ活動」も「ギャンブル」も「酒宴」も、同質な活動です。

「生産力が上がる」意味を、「生産物をどんどん作る」と理解することは、よくありがちな大きな誤解と言えます。
マルクスも、全くそのようには言っていません。
「全ての富の源泉からあふれ出る」というのは、「たくさん作る」のではなく「どの品目も短時間で生産できる」事を表現しています。
マルクスは明確に、「結局、全ての経済は、時間の経済」、「自由に処分できる時間」を目指していると言っています。

現在、私たちの実際の生活は、@です。
でも、本当の経済の実力は、ほぼAなのです。
自由時間のはずの「4時間」は、誰かに盗まれているだけなのです。


[162] 2017年07月28日 (金) 11時13分
義務教育
>固定資本さん

別立ての「競争は社会主義ではなくなるの?」コーナーが引っ越してきている感がありますが、社会主義における生産活動において、人間同士が競い合う、励み合う、ということを、余り否定的に考えなくても良いのではないだろうかと思います。

マルクスは、たしかに生産力が未来永劫に向上し続けるかのような前提の考えだったようですが、21世紀の私たちは、これに疑問符を付けても構わないと思いますが、どうでしょう。

 しかしそれでも社会主義の「高い段階」では、「必要に応じて配分」しなければならないのですから、当然のことながら、生産性の面でも相当の高いレベルに達していることが求められます。あるいは、その段階の人間は、今考えるよりも、もっと禁欲的な生活に慣れているかも知れません。
 そういう段階での人間は、神様、仏様に近い、相当に「出来た人たち」なのかも知れないですね。いずれにせよ、相当先の話です。
[161] 2017年07月27日 (木) 19時19分
たかしゃち
山ア耕一郎さんの本が発行されたようです。

「漱石と『資本論』」祥伝社新書
    小島英俊さんとの共著とのこと。

どなたか、書評を載せていただければと存じます。
[160] 2017年07月27日 (木) 19時09分
非理科系男子
メディアに頼って、
「全国民を科学者にする」ってのは、如何なものか?!

ボクのような文系男子は、イヤだね。メディア対策はどうするつもりなのかな?そもそも全国民を○○にする-ナンテ発想はやめた方が良い。
昔々の共産主義者の考えたことだヨ。、毛沢東やポル・ポトと言う人も、似たようなことを考えたんじゃないッ−。ザワーッとするね。
[154] 2017年07月17日 (月) 13時51分
前坂一郎
『マリアナ海溝チャレンジャー海淵』さん
 資本主義社会での競争、新商品の開発、技術革新は「もうけ」のため。
 資本家の言う「社会発展のため、人類の幸福のために、新商品の開発や技術革新」は、利潤追求のため。
 「科学の進歩、生産力の発達、人類の幸福」は、利潤追求のための動機付け。
 「暮らしていて、楽しいと思える社会主義」を。

『固定資本』さん
 技術革新の停滞が、ソ連失敗の原因の一つ。
 「拡大する人間の社会的欲求充足」のための技術革新。
 社会主義→全国民の個人消費のため。拡大する国民の個人消費欲求を充足できなかった。
 ソ連の崩壊原因
 マルクス・・・社会主義においては「生産力が拡大する。」
 →「全国民が科学者」になること。一部の技術者や科学者ではなく、全国民が科学者としての水準に教育され、生産手段変革の研究にあたる。
 動機は「競争」でなく「研究活動の欲望」。研究開発活動自体が、個人の欲望。肉体労働と精神労働の対立の解消は、全員の「労働負担」と全員の「科学活動」。

「ソ連的社会主義の総括・・ソ連の経済的崩壊過程」 『山崎耕一郎』さん
 一方では生活必需品の不足に対する不満が高まると同時に、他方では生産された商品が品質の悪さを嫌われて大量に売れ残り、しかもなおかつ生産され続けた。
 生産された農産物を、貯蔵、輸送の手段がお粗末で腐らせてしまう。
 「欠点がわかっていながら、明白な欠陥が直されないまま、改革の議論だけが騒がしく行われた」
 新型の「火力発電ボイラー」→金属使用量25%減。設置に要する土地、建物も縮小可で、工期も半減する。燃料消費量の減、有害廃棄物の放出の減少。だが、この新製品は採用されなかった。→ボイラー製造工場において、鉄を多く使わない。→工場の産出量の低下となるため。(金属使用量で算出量を図るため、算出量が低く評価されるため。)
 結局、この優れた新製品は採用されず、新火力発電所には、旧式な巨大ボイラーがつくられた。発電所自体も巨大化。当然、このため金属使用量多くなった。工事費もかさみ、効率の悪い発電所ができた。
 せっかくの新技術が採用されず、莫大な資源、労働力・資源の浪費が行われた。古い設備のまま。社会主義的合理化が実施されなかった。
 「権威主義的、官僚主義的」であった。
 政治家が決めた「計画」が、国民の要求「需要」とずれていた。

『前坂一郎』
 社会主義社会においては、報道機関が、「固定資本」さんが言う、「全国民を科学者」に近づけてくれるのではないでしょうか。
深夜・早朝には、テレビショッピングが、また、100円ショップの便利グッズの紹介番組等々が放送されています。これを見て、その商品を購入している人は多いでしょう。ガッチリマンデー、テレビ東京WBSを見て、資本主義的な経済の発展をまなぶことができる。報道ステーション、NEWS23、サンデーモーニンク゛等々を見て、経済と政治について自分なりに考えることができる。放送によって、医学の発展を知り、さらなる進歩を予感させられる。健康食品、その効果等が放送されると、その翌日、その食品は売り切れ、品切れとなる。北海道の旅と食事が放送されて、北海道は行ってみたい都道府県の上位にランク付けされる。本当の科学者が、研究の成果を論文で発表してもちんぷんかんぷんだが、NHKあたりが、わかりやすく視覚的に放送してくれたりする。現在の資本主義社会では、企業は研究機関を持ち、商品開発等を進めている。社会主義社会においては、例えば、自動車産業でいくつかの研究部門が「競い合って」独自に研究を進める。報道機関が取材し取りまとめ、経過、成果を報道(できる状況に)する。各研究部門はこれを見て(情報提供)、自らの研究に生かす(スピードを持った成果の取得)。(全研究部門の合同の意見会を実施しても良い。)そこには、秘密性もなく、特許的なしばりもなく、あるのは、研究成果、発見等々に対する賛辞のみである。(ご褒美があっても良いかな。)小保方さんの例を引き出すまでもなく、随時、成果が広げられ、検証がその都度行われ、不幸な事態は生じない。
社会主義体制下における生産計画や、生産過程における問題点・改良点、について、行政・立法についても、社会主義社会建設の視点から、報道機関としての検証が行われ、必要に応じて「改善」の提案がなされる。これにより、これからの社会主義において、ソ連の失敗を繰り返さずにすむのではないか。
 
社会主義政党の役割としての生産力増の推進。経済計画の決定。官僚的 のものの排除。等々の議論がさらに必要でしょうが。
[151] 2017年07月11日 (火) 12時00分
固定資本
技術革新のための、「競争」に代わる手段はないのか?

old socialistさんの言うとおり、ソ連の失敗の原因の一つは、「技術革新」が停滞したことでしょう。
技術革新は最終的に、「拡大する人間の社会的欲求充足」の手段である。
結局、社会主義的経済は、全国民の個人消費のためにある。
その意味で、ソ連の崩壊原因は、「拡大する国民の個人消費欲求を充足できなかったこと」が、より根本的なのでしょう。

マルクスは、社会主義社会では、資本主義より急速に技術革新が進む(生産力が拡大する)と予想した。
その理由・根拠は何だったのかを考えています。
すくなくとも、「競争原理」に依拠するものではなかった。

一つのヒントは、全国民が「社会的個人」として生活するという視点かと思う。
これを私は、「全国民が科学者」になることを含んでいるものと考える。
今のように、職業として一部の技術者や科学者がいるのではなく、
全国民が科学者としての水準に教育され、実際に科学活動の場を持つ。
圧倒的な人数の科学者が、生産手段変革の研究にあたる。
資本主義で一部にしか許さなかった特権を、全国民に解放する。
応用技術の変革は、資本主義をしのぐ可能性がある。

ここでの動機は、「競争」ではなく「自由研究活動の欲望」ではないだろうか?
「経済的刺激」や「生き残りのための強制」等の、別の目的に「媒介」された研究開発ではない、
研究開発活動自体が、個人の欲望である状態。

これを全国民が享受するには、極めて短時間となっているだろう、
「義務的生産労働」を全国民が負担した後でなければ、不可能である。

肉体労働と精神労働の対立の解消は、全員での「労働負担」と全員での「自由科学活動享受」ではないか。


[116] 2017年05月19日 (金) 11時47分
タクちゃん
>フリット?フライ? 様
「定期的転勤」制度は、「監視・監督」という「資本の仕事」を賃労働に任せるための。安全対策でしょう。
 元来の発祥は、「監視・監督」は、自分の生産を統制する生産者自身の「精神労働」。
 でも資本主義で、生産を労働者にやらせるようになると、さぼらないよう「監視・監督」する「精神労働」は、資本が独占する。
 精神労働と肉体労働が階級間に分裂します。労働者は、非躯体労働=労働力を売るだけです。

 「何をどれだけ生産するかの計画」や「生産の管理・監督」という「精神労働」は、資本家が独占します。
 でも生産・企業規模が拡大すると、資本の所有者である資本家だけでは、生産全般を監視・監督できなくなる。
 それを委託する「経営者」とか「管理職」という、「代理人問題」が発生する。
 
 代理人には、自分の立場で独特の利害が発生する。「来年のノルマを低くするために今年はもう頑張らなくて良い」「取引先が自分に何をしてくれるのかな?」等。

 この「代理人問題」の防止、資本の価値増殖を毀損させない手段として定期異動が行われている。

 社会主義ではもっと本質的な解決策をとるべきでしょう。
 「個人の分業固定化の解消」という、マルクスの指標。
 数年後には、「君は、別の仕事をしているよ」と分かれば、下らない犯罪関係は、結ばないんじゃないだろうか?
 根本は、「一生、自分は、この分業・職業に固定されて生きていくしかない」という勘違い、から始まっていないだろうか? 

 より根源的には、「ここでヤバいことをする方が、今のつまらない世の中で、真面目に生きていくより、よっぽど良い」という感性をどうするのかという問題かな。

 私の答えは、「ヤバいことしなくても、生きていくことは無条件に保障されてるよ?それでも、やる?」しかない。






[104] 2017年04月25日 (火) 00時13分
フリット
人事異動と転勤の季節ですね。
職場の先輩は、人事異動や転勤を「労働者に楽をさせないため」「不正を防ぐため」「職場で団結させないため」が狙いだとして反対しています。
私は職種によって人事異動や転勤は必要だと思っています。例えば、工場や官公庁でいけば他の部門と連携や調整が必要となることがあると思いますが、その部門のリーダーは他の部門の仕事を知っておいた方がいいと思います。
ただ、全員が人事異動や転勤をしなくていいとも思ってまして、職場限定正社員みたいな雇用形態で、異動・転勤のある労働者、同じ職場で働き続ける労働者に区別していいかなと思ってます。ただ、そうなると経済同友会が働き方改革で提言しているような制度になってしまいますね。
社会主義では、人事異動や転勤、またそれに伴う賃金格差って、どのようになっていくのでしょうか?
自由選択制ですか?統制されてしまうのでしょうか?
[102] 2017年04月18日 (火) 13時39分
old socialist
中庸さん等の本質的な問題提起

ソ連、東欧の崩壊要因は、革命後の経済建設以後の、70代に示される経済停滞、マイナス成長への転化です。資本主義国では、資本(経営)ら強制された競争が生産性を高める動員となりますが、アメリカに追いつき追い越せをスローガンとしていたソ連東欧が、社会主義計画経済の優位性を作り上げれなかった。利潤に代わる(超える)競争の動機と目的を、システムとして作れなかったことが、ソ連・東欧の基本的崩壊要因であつたと、私は考える。一定の経済水準が達成された後の、次の生産目的、量的な生産目的が、日常生活の量的・質的な改善と結びつかなかった要因を解明しなければならない。
[72] 2017年04月04日 (火) 21時40分
unhappiness
確かに、今年の幸福度ランキングも北欧勢が目立った。

カナダ・ニュージーランド・オーストラリアという大英帝国ゆかりのアングロサクソン系が続いているのも不思議なような・・・。

それにしても、ロシアの49位より低い51位とは・・・・・。
[69] 2017年03月24日 (金) 17時47分
Batman Fight!
World Happiness Report 2017
Ranking of Happiness by Country
The top ten countries remain the same as last year, there has been some shuffling of places. Most notably, Norway has jumped into first position, followed closely by Denmark, Iceland and Switzerland.

1. Norway (7.537) /2. Denmark (7.522) /3. Iceland (7.504) /4. Switzerland (7.494) /5. Finland (7.469) /6. Netherlands (7.377) /7. Canada (7.316) /8. New Zealand (7.314) /9. Australia (7.284) /10. Sweden (7.284)
14. United States (6.993) //16. Germany (6.951) //19. United Kingdom (6.714)
31. France (6.442) //48. Italy (5.964) /49. Russia (5.963)
51. Japan (5.920)
152. Syria (3.462) /155(Worst1). Central African Republic (2.693)

https://s3.amazonaws.com/sdsn-whr2017/HR17_3-20-17.pdf
[68] 2017年03月24日 (金) 14時47分
望ちゃん
社会主義における残業問題について、
社青同学習シリーズ「社会主義の疑問に答える100問100答
ではこういう書き方になっていました。 ※1970年代のドイツ民主共和国での例
「残業は労働組合の同意のある時のみ月10時間を超えない範囲でできますが、実際の計画は与えられた労働時間内でできるよう組まれていますので、まったくといっていいほど残業はありません。」
 また社会民主主義(民主的社会主義)政権の経験を経た欧州の多くの国では、労働時間も少なく(年間労働時間一位のドイツは1371時間、週労働時間一位のオランダは週32.11時間とあります)、残業時間に対する考え方が異なるようです。
「イギリスでは残業代という概念がなく、よく働いた人には休暇という形で報奨が与えられます。フランスでは残業代が支払われますが、1日10時間以上働くことは法律で禁止されています。また、バカンスと呼ばれる連続5週間の長期休暇が法律で認められており、年間実労働時間の短縮に一役買っています。」
[66] 2017年03月17日 (金) 13時29分
管理人 BAT
皆さん、投稿ありがとうございます。

少しずつにはなりますが、議論を豊かにしていきたいです。

>労働者 様

残業繁忙期上限100時間未満は使用者側に都合の良い決着になったと思います。

もっと言うと、最終的には安倍首相がでてきて「落としどころ」を見出してほくそ笑むというシーンが何とも解せぬ、です。

さて、社会主義でも残業はあるのか?ですね。

「残業」は好きではないので、正確には時間外労働だと思いますが、イメージとしての社会主義は「計画経済」なので時間外労働は発生しないことになります。

ただ、そう都合よく「計画経済」が回るとも思えないので生産現場でバラつきが出れば時間外労働は発生すると思います。

ただし、その時間帯を時間外労働と位置付けるのかどうかということも出てくるかな?

日本の現行の法律では労働時間は1日8時間、1週間40時間を上限とし、その時間を超過すれば時間外労働ですが、変形労働時間制という制度を当てはめれば時間外労働になりませんから、それと同様の法整備がされればいわゆる残業は発生しないことになると思います。

要は、一人の労働者がこなすべき労働が労働時間のキャパを超えるかどうかが問題だと思います。
[64] 2017年03月16日 (木) 00時13分
労働者
時間外労働規制の残業繁忙期上限が月100時間未満で決着したようですが、社会主義でも残業はあるのですか?
[63] 2017年03月14日 (火) 14時48分
望ちゃん
資本主義にも色々な国があるように、社会主義にも色々な国があります。wikiを引くと、社会主義(socialism)は、個人主義的な自由主義経済や資本主義の弊害に反対し、より平等で公正な社会を目指す思想、運動、体制。−とあり、「現存する社会主義国」は、中国、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)、ベトナム、ラオス、キューバ。この辺りはご存知でしょうが、さらに加えて中東のシリア(憲法に「社会主義」を明記)、インド(憲法で社会主義を明記している)も列記されています。
 また歴史的には、ソ連・東欧の社会主義体制と袂を別った社会主義として、社会民主主義(民主的社会主義)をめざす政治主張がありますが、彼らは社会主義インターナショナルに結束しています。本部はイギリス、メンバーは世界153の政党・政治団体が参加し、政権与党は51カ国(2013年頃) とありますね。これらも社会主義の範疇に含めて、社会主義の主張・アピールを作り直す必要があると思っています。「資本主義の次に予定される社会」です。
[62] 2017年02月22日 (水) 10時28分
金田正男
北朝鮮も社会主義だって?
北朝鮮のような社会主義って、どこが良いのかな?
日本の資本主義のほうが、ずっと良いですよ。
[61] 2017年02月21日 (火) 14時07分
日曜どうでしょう?
>義務教育「を大学まで!」 様

ビンゴ!ですね、「競争と共存」は対立する欲望ではない!すばらしい!
競走したし、競争しながら共存したい。

資本主義は、競争主義・・・勝った人が、何故か富も総取り!
ソ連は、共存主義・・・・・勝手に競争して目立つ二とは、逮捕。(裏で密かに、権力競争!)

僕は釣りをしますが、友人の釣果に負けて悔しくても、処刑しようとは思わないし、自分の食い扶持がなくなるとも思わない。
低レートのパチンコ・麻雀は、競争しても、ギャンブルとは言い難い。

つまり、「競争」を「収入」とは分離させて「人間活動」として認めてあげることが重要かな。
「競争」と所得・収入を関係させちゃうと、「競争」も変質するし「共存」を侵していく気がします。
[59] 2017年02月15日 (水) 22時37分
義務教育
競争や戦いも、共存や助け合いも、
これらは、いつの世の中でも、人間社会ではなくなりません。昔の社会主義ではどうだったのか知りませんが、
子供の頃に、適度な競争意識を学ばないと、共存や助け合いという意識も育たないのです。適度、というところが難しいですが、両者は同じテーマなのです。これも平等意識を育てる教育なのです。
「能力に応じて働き、欲望に応じて受け取る」という理想的な社会になっても、人間が社会的な動物である限り避けられないし、必要な教育です。資本主義だけでなく、階級社会では、この現れ方が極端になるというだけですよね。
[58] 2017年02月15日 (水) 14時26分
中庸
>日曜どうでしょう?様

素朴な疑問にお答えいただき、ありがとうございます。

〇競争と共存
個人的には、究極的に競争より共存なのですが、、、日常生活で考えると、競争を見るのもやるのも楽しいってこと多々あります。それが自らの成長や新たなことを生むって経験もあります。ですので、「時と場合によるなぁ」って思います。競争と共存って両立しないのですかね?

〇社会主義の競争
あったんですね。ただ、売れないものを積み上げる「イカレタ」競争だったと。今の社会では、価格(ここでは「儲け」という意味)を基準に、ここで言う「イカレタ」競争をしたところは排除されますね。(一時的には売れないものが積み上がっても) 
[57] 2017年02月15日 (水) 10時00分
日曜どうでしょう?
>中庸「の徳」様

社会主義でも「競争」はあるでしょう。
良い方向の例ではないけれど、ソ連でなんであんなに一杯、売れないものが作られたのか?

皆、一生懸命、競争していた歴史的証拠です。「作れば、所得上がる」。選抜されるロシア共産党員もものすごく増えました、出世コースを知っていたのです。

でもダメだったのは、「競争」の「方向が『イカレテ』いた」のだと思う。のだけど。

でももっと本当のところ、「他人と競争したい」と思う?「他人と共存したい」と思わない?
[56] 2017年02月14日 (火) 23時14分
ななな
「研究会」とか「資料」とか、知っている人にしか伝わらないものを書くのはやめたら?
[55] 2017年02月14日 (火) 12時52分
中庸
社会主義に「競争」ってないのですか?
[54] 2017年02月14日 (火) 11時53分
たかしゃち
H、様
「ベトナムが原発から撤退」の資料、ありがとうございました。

『昨年、2016年11月22日、ベトナム国会は、中南部で予定されていた原発建設計画の白紙撤回を求める決議案を可決した。この事業では、第1原発はロシアが、第2原発は日本が受注を予定していた。』
『ベトナムが今回、撤回に踏み切った主要な理由は、経済的に割に合わないから。原発建設費用見込み、1兆円から2.8兆円に上昇、発電単価も、他の電源の単価が下がる中、当初見込みから、1.6倍に上昇。』
『ベトナム政府の巨額の対外債務も深刻。ベトナムの政府債務は、すでに、GDP比で、63%。』等々の記載がありました。

2016年9月に次の投稿をしました。
「さて、例えば、社会主義の下での原子力発電等、考えてみてはと思いました。(北海道において)泊の発電がなくとも、必要な発電量は満たしている。もんじゅは廃炉の方向。風力・太陽光発電電気で水から水素を取り出し、これを燃焼させての水素発電。二酸化炭素も出ないしオゾン層も破壊しないとか。もうけるためには原発しかないというのが資本主義社会での結論では?」
 
さて、ソ連社会主義体制の崩壊後、ベトナムにおいても、確か、「刷新(ドンモイ)」だったと思いますが、これにより、ベトナムの国家建設が進められていったと思いますが、どう評価されているのでしょうか。少なくとも、社会主義を標榜する国においては、原発は「稼働させない」が当然のものとしていかなければならないと思います。

また、研究会、G33等で、お話をお聞きしたいと思います。
よろしく、お願いいたします。
[53] 2017年02月13日 (月) 15時45分
日曜どうでしょう?
「新しい商品が次から次へと出てくる資本主義社会」に対する「システム」創造の問い掛けに、「どういうシステムを作るべき?」という回答しか出ないなら、・・・申し訳ないけど・・・終わってしまってます。」、今のままでいいです。
[52] 2017年02月13日 (月) 00時28分
「マリアナ海溝(かいこう)チャレンジャー海淵(かいえん)」検索
『新しい商品が次から次と出てきて、暮らしていて楽しいと思える社会主義』を。

資本主義社会での競争、新しい商品の開発や技術革新とは、利潤の追求、「もうけ」のためといえると思います。
松下幸之助的な成功した社長さん達は、新社会人となる青年達に、「社会の発展のために、人類の幸福のために、新商品の開発や技術革新」を言うと思います。科学の進歩、生産力の発達、人類の幸福と言いたいのかもしれませんが、究極的には、利潤追求のためだと思います。

私の子は、わざわざ、ロシア車のラーダを購入し、乗っています。うるさいし、ガソリンはくうし、何が良いのかと思います。
何が言いたいのかというと、資本主義社会では、「競争、新商品の開発や技術革新」により、私たち労働者もその商品をより安価に手に入れることができるが、社会主義社会では一定の生活のための生産物の受給が可能としても、技術の発達が資本主義社会のそれと比べれば遅れていたのかもしれないし、「新しい商品が次から次と出てくる資本主義社会の方が暮らしていて楽しいと思える」のも、もっともかなとも思います。

研究会の資料に、「これからを構想していくこと、・・・・おかしいと思うこと、資本主義における問題点を『鏡の議論』として裏返し、政策としていく」ことが言われていたと思います。
同じく、研究会にて出されていましたが、「社会主義のイメージは、貧富の格差をなくす。労働者の生存権を保障。社会主義は民主主義が高い水準で保障されるイメージ、搾取がない社会。教育、医療は最大限に保障される。(一方で)社会主義国を標榜しているが貧しく見える。」とありました。
「資本主義体制における失業、不況・恐慌、搾取」の裏返しとしての社会主義。
「社会主義国を標榜しているが貧しく見える。資本主義社会との比較における遅れた社会主義的生産技術?」の裏返しとしての、これからの社会主義=理想的な社会主義体制。
『社会主義が貧しく見えることがないように。』『新しい商品が次から次と出てきて、暮らしていて楽しいと思える社会主義』をつくって行くことが必要ではないかと思います。

そのためには、どういうシステムを作るべき?

[50] 2017年02月09日 (木) 21時05分
下原
資本主義社会では、企業間の競争があるからこそ、新しい商品の開発や技術革新があると思いますが、

社会主義社会では、企業間競争はなくなり、新しい商品が開発されることも技術も急激に進まない気がします。

そうであれば、すべての商品を買うことはできなくとも、新しい商品が次から次へと出てくる資本主義社会の方が、暮らしていて楽しいと思えるのですが、どうでしょうか?
[49] 2017年02月08日 (水) 09時11分
国民のため
>ただの労働者様
 半分、おっしゃる通りです。この論点は、世界的にも分岐点となっている点です。

「労働を通してこそ、人間は社会的存在になれる」という点は、私も人間の何千年の歴史の中のほとんどに言えることだと思います。でも、人類の歴史で、「奴隷制」と「資本制」の数百年という特殊な時代の「労働」、人間の歴史としては極めて特殊な瞬間では、「労働」は完全に否定されるべき人間活動です。

 本当にヘリクツではないのです。あなたと私の見解を同じくするには、「労働」と言わず、「生産者」に変えるだけで解決できるでしょう。「生産者であることで、人間は社会的存在になれる。」

 つまり、「労働」が「生産手段の所有」を前提になされているかどうかが最も重要です。

 奴隷も労働者も、生産手段から完全に分離された存在で、彼らのやる「労働」=「労働力の使用価値」は、その本人の物ではなく、「労働の所有者」である奴隷所有者や資本の物なのです。「労働者」とは「資本の命令どおりに労働する」ことを承認して、自分の「労働力」を販売した存在です。彼個人がどう考えようとも、資本主義の「労働」は資本家の意志での労働にしかなりません。

 マルクスもエンゲルスもそこらじゅうでそれを書いています。より簡明には、「賃金・価格および利潤」の最後のページで「労働者は、『公正な一日の労働に対する公正な一日に賃金を!』という保守的な標語の代わりに『賃金制度の廃止を!』という革命的スローガンを彼らの旗に書き記さねばならぬ。」とあります。

 もうひとつ、あなたの業種はたぶん、現代資本主義では珍しい「罪悪感の少ない」会社なのだと思います。効用がほんにんたちをうたがってしまう健康食品を売る労働、保存量だらけで自宅には絶対買って帰らない商品を生産している労働、高値で売り抜けるために可能性のない株を顧客に販売しまくる「労働」等々、「本人が絶望する労働」は、今の社会の基本だと思います。でもそれは、本人が悪いのではなく、「労働の所有者である資本」の問題です。

 そもそも「労働者」という言葉は、資本主義だけ」しかありません、この点は理解してもらえるでしょうか?労働の前に、「労働者」って何?が問題なのです。
[44] 2017年02月02日 (木) 23時55分
ただの労働者
>国民のため−君は相当ニヒルなマルキスト?
オレは「哀れな、単純な、貧民」の労働者、「ぼろくそで消耗品」として扱われる労働者だが、働いてきたこと、働くことには誇りを持って生きている。
オレは、オレの子には、オレのように普通の労働者として生きなさい、と言っている。
マルクスも、またエンゲルスも、決して労働者を惨めな存在としては描かなかったと、思う。搾取される労働者と人間一般を対立概念としても扱わなかった、とも思う。むしろ労働を通してこそ、人間は社会的な存在になる、のだからと、肯定的な考え方を重視して言ってくれたのではなかったか。
社会主義って、普通の労働者が、普通に政治運動して、革命を意識するようになって、変革するものだよ。
 レーニンの外部注入論を肯定的に持ち出してくるようでは、かつてのエリート官僚主義を批判できないんじゃない?

[42] 2017年02月02日 (木) 20時41分
国民のため
>たかしゃち様。

いろいろあるけど、最重要な問題の一つとして。「労働者」「労働者階級」は資本主義だけの存在ですよね? マルクスも言っているけど、資本主義の以前にもその後にも「労働者」「労働者階級」は存在しない、「資本主義社会だけの特殊な存在」だと思います。

労働者とは「労働力という唯一の商品を売って生きて行くしかない、哀れな貧民」です。これは「ヘリクツ」で言っているのではなく、「科学的社会主義の歴史的概念」の問題です。

資本主義内での、「社会主義的」な労働者階級の活動は、常に「労働者を否定する」活動、「賃労働の廃絶」を求める活動です。「労働者が主役」の活動は、連合のような、「資本にいかに上手に雇用されるかの活動」にしかなりません。

だからマルクスは、「単なる」労働者を、資本論他で「ぼろくそ」な「動物」「消耗品」として描いています。そして、社会主義社会の運営の記述では、「労働者」とは決して言いません、「生産者」とか「共同体構成員の活動」と言って、明確に「労働者ではない」ことを暗示しています。

マルクスが資本主義の労働者を評価するのは、常に「労働者を否定する『人間』」だと思います。

マルクスは、自分のみじめさを自覚できない労働者、自分が「労働者」であるままで、より高い価値で「労働力」を売ろうとする悲しい労働者に、痛烈な批判を浴びせています。ここが重要です。マルクスは「あるがままの労働者」を否定します。

「自然発生的な労働者意識」は、保守的なのです。普通は「資本について行く、運命共同体」=資本から賃金をもらえなければ生きていけない、首になったらどうやって生きていくのよ?、なのです。日本の「連合」なんか、典型的な「普通のあるがままの労働者」の組織です。更には、こんなに酷いのに、「自民党を支持」する労働者の生来の保守性です。

でもその中から、「なんで、奴隷的な労働者じゃなきゃ生きていけないんだ?」=「労働者」であることの否定、をする者が「人間の自覚」を持った労働者になる可能性があるのです。

レーニンはこうした「労働者の保守性」に対して、「外部注入」の必要性を述べています。

しかし、そんな労働者だけが「主役」になれるというのは、社会変革が達成できる可能性をもつ「主体」は、労働者しかない、発展した資本主義で、多数派となっている「なんにも持っていない」労働者階級だけが「俺達は全てをかけて、こんな労働者人生、もう嫌だ!」と本気で決意できるという、「可能性」の問題なのだと思います。例えば、私は自分の子供たちに「私のような、普通の労働者として生きていきなさい!」とは、「死んでも、言えません」

次に、そんな「労働者」は、社会主義社会が成立した「瞬間」に、「国の全ての生産手段の共同所有者」になります。具体的には、「あなた」は、「数百兆円を共同所有」する「共同資産家」に、止揚・転化します。でも、「あなた」は、当然、通常、一夜でのこの転換を、個人的に明確に意識することはないでしょう。

でも明確に意識できないうちに、「あなたの共同所有の決定権」を奪い取ってしまう「組織」が暗躍することが常だから、警戒が必要です。

でもそれは、残るすべての国民にとっても、客観的事実です。
もはや、この「瞬間」で、資本が消滅すると同時に、「労働者」も消滅しています。そのことを、いわゆる「前衛」はどれだけ理解しているのでしょう。

資産家=生産手段を掌握したのは全国民であり、今後の国政運営は私たち全国民が決めること。

「前衛党」は、私たち国民をここに導いた功労者だが、それは「昨日までのこと」。ここが理解できない「前衛党」は、科学的社会主義の党から「経営者」=「高収入」=「特権」の単なる「エリートコース」の選別機関に変質していく。

ソビエトでは、最終的にではあるが、「ピオネール」「コムソモール」「共産党」の組織員は、「共産党の承認」を必要とし、つまりエリートだけを選抜して、国民の1割以上を組織した。私個人の感覚では、「1割」は異常、この内、控えめでも半数異常が、単なる「利己主義的入党」で、科学的社会主義などどうでもいい国民だっただろうとしか思えない。「前衛党」も短期的に変質する必然性があるのです。
[39] 2017年01月31日 (火) 03時50分
たかしゃち
メモ 2017.1

ロシア革命100周年。社会主義革命の確信と、ソ連崩壊の原因の究明、日本における社会主義革命の道筋を明らかに。

社会主義社会は計画社会である。
国民が、生産手段を社会の所有としている。
社会の所有とした生産手段を、意識して計画的に運営する。
国民によって選ばれた中央機関によって計画される。
社会主義的な計画社会では、人民の選挙によってなる中央計画機関が、適当に社会の総労働を全社会に配分することが、できる。

レーニンは、マルクシズムの基本的理論を明らかにし、それを、帝国主義の時代に適用した。

ソ連邦を中心とした社会主義諸国は、その社会体制内部において、しだいに様々な問題が露呈しはじめ、自己解決能力を失っていった。こうして「社会主義世界体制の崩壊」がおこった。

『リーベルマン論文』―――「利潤概念の導入」社会主義の企業も、生産性をあげて、自分たちへの配分を増やすべきだという問題提起。―――に対して。
「マルクス、エンゲルスは社会主義社会には生きなかった。だから、その社会の国家形態がどのように変化し、死滅するかを、その目でたしかめることができなかった。ロシアの現実的発展が、マルクス、エンゲルスが充分推測しえなかった国家形態の推移を示しても、目に角を立てるに当たらない。教条よりも、事実の発展を正確にとらえることが大事である。」

ソ連の社会主義は、労働時間の短縮には成功した。

ロシア革命、社会主義政権の樹立。パン、土地、平和のスローガン。計画経済で衣・食・住を保障。
60年代まではソ連社会主義は発展していた。改善されなかった経済の非効率。

生産力の発展,生産力と生産関係の矛盾が社会発展の基本。
社会主義は、人間社会の理想、平等の実現。
「私有財産の廃止」とは「資本の私有」の廃止。
あるがままの労働者階級、普通の労働者たちがその気にならなければ社会主義は実現しない。「あるがままの労働者」を対象に社会主義を論じなければならない。

たまたま社会主義政党の内閣が成立したという事実は、資本主義国家を社会主義国家に変化させるものではない。
それは、資本主義国家のなかでおきた一つの政変にすぎないもので、社会主義政治革命ではない。
そういう革命を意味しない事態が何度繰り返されたとしても、また、たんなる社会主義政党内閣の成立が何度繰り返されたとしても、それは社会主義革命にはならない。
労働者階級による政権の獲得が社会主義革命を意味するものとなるためには、労働者階級が政権をにぎったというばかりでなく、その獲得した政権が確立されなければならない。

平和革命とは、主として暴力ないしは武力を行使しないという意味での『平和的』なのである。
その国の社会的発展の諸条件による。人道主義の理想から見て好ましいから『信念』『信条』として掲げるのではない。【日本における革命は、社会的発展の諸条件を考慮すると、平和革命】

社会主義革命の客観的条件と主体的条件とが成熟したときに、『平和的な社会主義権力は次のような過程を経て成立する』
議会における絶対多数。党が国民大衆の利害を真実に追求し、その信頼を獲得し、労働組合、農民組合、その他一切の大衆組織を党へ有機的に結びつけ協力させることにより、安定化、恒久化する。議会においては、安定した絶対多数の上にたって、社会主義の原則にたつ憲法改正を行い、基本的な産業の国有化・公有化を確立し、行政司法の諸機関や、教育、新聞、出版、放送等の諸機構を社会主義の方向に適応させる。社会主義建設を妨害する一切の暴力組織を解体する。
【これは、左派社会党綱領の一説を借用しているので、これからの社会主義の議論の素材にできると考える。】

[37] 2017年01月29日 (日) 00時53分
ぷく
「ボルシェビキが担った」という歴史把握は、たぶん、誤解だと思います。

日本での、民主党政権誕生を、「民主党が担った」と言えるでしょうか?
今の安倍政権を、「自民党が担っている」と、言えるでしょうか?

常に、本当は、その背景で、「担っていた」国民がいます。

ロシアでも国民は、直前までボルシェビキ指示ではありませんでした。
「パンが欲しい」「戦争はもうイヤだ」という、シンプルだけど切実な国民的欲求を受け入れたのは、ボルシェビキだけだったという状況です。
だから。、政権掌握は、瞬間的には「タイミング」です。

「タイミング」を活かせるのは天性です、レーニンであり、阿部です。しかしそれは、後日、支えきれない客観状況に圧し潰されることとなるでしょう。

だから、普通に、自然に革命するためには、「あなた」と「私」が普通に「もう、無理!」と思うことが最も重要なのです。
[35] 2017年01月16日 (月) 22時17分
人生はワンチャンス
「資本論入門」では、「社会主義社会は、むろん計画経済である。しかし、封建社会とちがっているのは、国民が生産手段を社会の所有にして、意識して計画的に運営するという点である。国民によって選ばれた中央機関によって計画される、組織された社会である・・・」
「社会主義的な計画経済であるならば、社会の総労働は、人民の選挙によってなる中央計画機関がこれを掌握している・・・」
この「掌握」はロシア革命では「ボリシェヴィキ」が担ったのですが、「社会主義」って?を考えるならば、今の日本はどうなんでしょうか。(政党?)
それと、アメリカ・サンダース氏の考えは「何であったのか」と聞いてみようかな。今、暇かな(笑)
[34] 2017年01月15日 (日) 17時25分
望ちゃん
old socialistさんのお考えに賛同します。
世界には30カ国の君主制国家があるそうです。
そのうち議会と何らかの形で妥協している立憲君主制国家は21カ国(絶対君主制の国がまだ9カ国もあるの?)。
欧州ではイギリス、オランダ、スペイン、それに北欧3国(スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)など10カ国だそうです。
ちなみに北欧フィンランドは、旧ロシア帝国に隣接していたためか、ロシア革命の余波を受けて1918年に王制が廃止・共和制移行となっています。
アジアでは日本の他には、マレーシアとプミポン家のタイとシアヌーク一族のカンボジアが有名です。
北朝鮮は朝鮮民主主義人民共和国という国名が付いていますが、ゴルバチョフの著作などでは「共産主義的君主制」の金一族に分けられていました。
民主政治の下では王制は必要条件ではありませんが、日本国憲法を遵守した政治改革という範囲内では、憲法第1章(天皇条項第1条〜第8条)と、さらに国民の8割が支持している天皇制と何らかの折り合いを付ける必要があります。
そこでも「どういう社会主義なのか」が問われることになります。
政治は可能性の技術と言われますから、その可能性を検討してみる必要はあると思います。
ただし現在の天皇「生前退位」をめぐる議論には、なにかしら不気味な側面を感じることもあります。
更にじっくり考えあってみたいと思います。
[6] 2016年12月14日 (水) 11時43分
old socialist
このホームページへの入り方はめんどうですね。
リーナさんの問題提起はそのとおりと思います。
人民民主主義の徹底においては象徴天皇制という虚偽の君主制は必要としないでしょう。
何よりも太平洋戦争の天皇の戦争責任が今でも問われているのではないでしょうか。
[5] 2016年12月09日 (金) 22時31分
リーナ
10月28日、昭和天皇の末弟、三笠宮崇仁が亡くなった(100歳)。戦時中は中国で陸軍参謀として赴任。新聞報道では「従軍中に戦争批判」「紀元節復活に反対」と「今で言うリベラル」と評価している。
三笠宮は戦後になってから日本軍の戦争責任について言及したのでなく、「満州事変以降の日本の軍事行動に対する強い批判を一貫して持っていた」と言う。
戦後も「現憲法の戦争放棄条項を高く評価し、2月11日を『神武天皇即位の日』とした戦前の『紀元節』復活の動きに対して『歴史的根拠がない』と批判した」そうだ。
今上天皇とその一家は、戦後憲法体制を尊重しているのは間違いないようだが、また昭和天皇にもリベラル的な素養はあったようだが、結果的には日本軍部の良いようにされてしまった。
戦犯で追放、王政廃止になっても仕方なかったと思うのだが、結果的にはアメリカ連合軍−一応、反ファシズム同盟軍のおかげで当時の最も平和主義的で、リベラルで、立憲君主制の日本国憲法が作られた。
日本の社会主義をめざす人は、こういう天皇制をどう考えるのだろうか?共産党は「天皇制のない民主共和制をめざすべきだ」というのが基本方針だ。
[4] 2016年11月02日 (水) 13時26分



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