過去ログ22より。 |
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眠いです。(^_^;)
056:野 矢野伎理子 2003年03月03日 (月) 17時22分 吾は君の野枝さんになる。ひとり去り皆が去りてもたゞふたりきり
「野枝さん」が具体的に誰を指すのかが分からないのですが、 (大杉栄の内縁の妻だった伊藤野枝じゃないですよね?) 世の中にたった二人きりな感じはよく分かります。 多分この恋は周囲から祝福される種類のものではなかったのでしょう。 だから「ただふたりきり」。本人たちにとっては至高の幸せなのかも。
041:場 emi 2003年03月03日 (月) 22時37分 判決を待つようにして君を待った駐車場にはコスモス揺れて
個人的に「判決」という言葉に弱いです。(謎) 下の句がまだ動きそうですけど、これはこれでいいのかな。 揺れるコスモス。不安な気持ち。
015:葉 兵庫ユカ 2003年03月03日 (月) 22時42分 日光が足りないせいで伸びてゆく葉と葉の間のような沈黙
サラッと読んでしまいそうですが謎の深い歌。 日光が足りないと普通は葉は伸びなさそうですがこの葉は伸びるんですね。 しかもその「葉と葉の間のような沈黙」。 気まずさ、と言ってしまえば一言で済んでしまいますが、 この歌はそれ以上のものを暗示しているようです。救いのない感じかなあ。
017:雲 岩崎一恵 2003年03月04日 (火) 00時16分 重吉の眸(め)に映りし空、雲、ひかり 方舟のような詩集をひらく
詩人の目に映った美しいものだけを入れた方舟。それが詩集。 世の中が黒く濁っても、その舟を開けば美しさが蘇ってくる。 そんな風に読みました。歌の中の明るさと歌の外の暗さの対比を感じます。
041:場 蜜流あげは 2003年03月04日 (火) 00時43分 「居場所なら作ればいい」と言う人におめでたいねと花束あげる
まあ、正論ですよね。 正論っておめでたいんですよ。 でも、やっぱり正論は強いです。 作者も本当は分かってるから花束をあげるんだろうな。
041:場 青山みのり 2003年03月04日 (火) 14時44分 目を伏せたゴールキーパー 決勝戦会場西に薄い三日月
巧いな、と思う反面、 出来過ぎかな、とも思った歌。 「目を伏せた」が綺麗すぎるからかな。汗や土のにおいがしない。
041:場 萩原留衣 2003年03月04日 (火) 20時46分 場所開けて!書いてあげるから量子場がイメージしやすくなるような図を
よく分からないんですけど、 きっとすごく大きな図なんだろうなあと。(笑) 公園のお砂場だったらいいな。砂場いっぱいに量子場の図。(^^)
082:ほろぶ 大辻隆弘 2003年03月04日 (火) 21時22分 男根を陰部にぬるくあてがひて見ててやる、このほろぶ夜明けを
春画が芸術になる瞬間、といった印象を受けました。 短歌はこの最後の逆転が面白い。誰にでもできることではありませんが。
040:走る 荒川美代子 2003年03月05日 (水) 02時38分 走るのは風だけでした にちようのわたりろうかにゆうひがしずむ
「廊下を走ってはいけません」って学校で言われましたよね。 あたしも娘に言いますよ。だって危ないし、やかましいんだもん。(笑) 三句目以降のひらがな書きがかなしい。なんでかなしいんだろう?
072:席 門哉彗遥 2003年03月05日 (水) 16時25分 お湯をくれ割り箸をくれ即席の愛とかじゃなく麺が食いたい
この歌、やっぱり好きです。(笑) 愛じゃお腹は膨れない。まして即席じゃあね。
008:足りる 荻原裕幸 2003年03月06日 (木) 23時21分 たまづさのメールで足りる淋しさと知りつつ紀勢線を乗り継ぐ
「たまづさの」は「使」「妹」にかかる枕詞。 メールで間に合う程度の淋しさだとしっかり自覚していながら、 それでも会いに行くわけですね。紀伊線が絶妙(のような気がする)。
015:葉 かいり 2003年03月07日 (金) 09時38分 葉脈にワインはめぐり気が狂うくらいわたしを切りたくなるの
ワインが回ると身体が植物になる。 だから切りたくなるのかなと思いました。切り花のように。
009:休み 荻原裕幸 2003年03月08日 (土) 01時23分 瀬田貞二の翻訳をまねるこゑがして時のうらがはまで春休み
去年この歌を見た時にはまだ原作を読んでなかったんですが、 今なら私も少しは真似できます。たとえば、 「こんなところにいたら小さい人たちは死んでしまいますぞ」とか。(笑)
054:麦茶 蜜流あげは 2003年03月08日 (土) 08時57分 カブトムシ 打ち上げ花火 村祭り 麦茶の海で泳いでた夏
やっぱりいいなあ。<麦茶の海 省略的な表現なのかも知れませんが、 旧盆の頃の海はそんな色だったりするんですよ。クラゲも増えるし。
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No.26 2004年03月12日 (金) 09時27分 |
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希理子 [ Home ] [ Mail ] |
こんにちは。
>015:葉 兵庫ユカ 2003年03月03日 (月) 22時42分 >日光が足りないせいで伸びてゆく葉と葉の間のような沈黙 > >サラッと読んでしまいそうですが謎の深い歌。 >日光が足りないと普通は葉は伸びなさそうですがこの葉は伸びるんですね。
これって、いわゆる徒長のことだと思うんですよ。 健康的にすくすく伸びていくんじゃなくって、ひょろりと。 本来はぎっしりとつくはずの葉が日光不足でひょろひょろ茎が伸びたばっかりにスカスカに付いているんですね。 そんな風に引き伸ばされたような会話と会話の間があるってことじゃないかな。
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No.27 2004年03月12日 (金) 18時18分 |
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おおお!>希理子ねえさん |
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015:葉 兵庫ユカ 2003年03月03日 (月) 22時42分 日光が足りないせいで伸びてゆく葉と葉の間のような沈黙
これって、いわゆる徒長のことだと思うんですよ。 健康的にすくすく伸びていくんじゃなくって、ひょろりと。 本来はぎっしりとつくはずの葉が日光不足でひょろひょろ茎が伸びたばっかりにスカスカに付いているんですね。 そんな風に引き伸ばされたような会話と会話の間があるってことじゃないかな。
あー、なるほど!<徒長 何となくもやしっぽいイメージはあったんですけど、 葉っぱだからよく分からなかったんです。そうかあ、徒長かあ。 (深く納得)
隙間だらけの会話みたいな感じかしら。 でも席は立てないの。立たない、立ちたくないのかも知れませんが。 つらいよね。(^_^;)
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No.28 2004年03月12日 (金) 20時08分 |
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